Wikipedia:百科事典向け写真撮影のガイド/段階露出での撮影
写真には「適正露出」というものがあります(「露出」の項目もあわせてご覧ください)。
最近の大多数のカメラの場合、露出は基本的に自動になっています(高級なカメラの場合には、手動に切り替えることもできるようになっていますが)。しかし、カメラが「適正」だと考えた露出が常に正しいとは限りません(まあ、大はずしは、めったにありませんが)。たいていのカメラの場合、露出補正ができるようになっていますので、時と場合によって露出補正をしてみると、より良い写真が撮れるかもしれません。
この項目の作例では、駒に並べた部分が段階露出をしたものです。いずれも±0が買った時の設定で、マイナス補正とプラス補正を並べてあります。同じ被写体でも、露出補正をかけることで、このくらい違った写真になります。
大きくしてあるものがその中から選んだOKカットです。さて、段階露出のうちのどの写真なのか、おわかりになるでしょうか(拡大してじっくり見て推理してみましょう)。
お持ちのカメラの露出補正のやり方については、マニュアルをご覧になってください。もしそれでもわからなければ、メーカーに問い合わせてみる・適切な掲示板で聞いてみる、などいろいろな方法があります。
これは、昼間撮影したお寺の山門につながる階段の写真です。
このケースは、明るい部分と日影の部分の差が大きいため、どこにあわせて露出を決めればいいのかがかなり悩ましいものです。そこで、段階露出をしてみました。 | |
このケースは、夕暮れの時間帯に建物(病院)を撮影したものです。
夕暮れには「マジックタイム」と呼ばれる時間帯があり、この時間は空と建物の明暗差が少なくなり、また窓から漏れる光なども目立ち始め、独特の写真を撮ることが出来ます。どのくらいの露出にするともっとも夕暮れの感じを出せるかがむずかしいところです。もう一段明るい写真を選んでもいいかもしれません。 | |
このケースは、行灯(あんどん)式の看板を持つロードサイド店舗の写真です。
夜景の中の行灯式看板はけっこう光が強く、そこだけ文字が読めないくらい飛んでしまうことが多いものです。ですが、資料写真としては、文字は文字でちゃんと読めるようにしておきたいわけです。そこで、なるべく明るく、しかし文字が飛んでいないぎりぎりのところを選ぶために、段階露出をしてみました。 |