Wikipedia:査読依頼/ニーマン・ピック病 20160112
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ニーマン・ピック病の査読を依頼いたします。この記事は、先天的な遺伝子の変異によって引き起こされる、厚生労働省の特定疾患 (いわゆる「難病」)のライソゾーム病の一種に関する記事です。他15言語版で作成されている上、税金を使って公費で治療が受けられる特定疾患であるのにもかかわらず、いままで記事がありませんでしたので、ある程度の資料を集め作成しました。疾患の特徴としては、非常にまれな遺伝性疾患であること、分類によって原因・治療・予後が大きく異なることが挙げられます。加筆する上の当面の目標としては、初めてこの疾患について調べる人にとって必要な情報がある程度網羅されており、わかりやすく理解できる状態にすることです。ご助言・ご指導のほどよろしくお願いいたします。--W.CC(会話) 2016年1月12日 (火) 11:17 (UTC)
(追記) この記事はプロジェクト:病気のスタイルを参考に作成したものです。情報量・完成度については、必要最低限かつ、信頼できる情報源で収集可能なことは一通り揃っていると考えています。希少疾患のためもととなる情報源自体はそもそもあまり豊富ではありませんが、こういった疾患記事は短報・辞書程度のものが多い中で、ある程度の手本となる状態を目指しています。構成などの改善点、理解する上で不十分な事項や記述、百科事典として必要な情報に加筆の余地がある部分など指摘していただけるとありがたいです。--W.CC(会話) 2016年1月13日 (水) 11:20 (UTC)
- 【査読】 ──専門家の方による審査結果。
- 【検証】 ──参考文献などと照合しつつ正確性を評価頂いた結果。
- 【書評】 ──専門外の方による評価および助言。
- すばらしい記事だと思います。このままFAも十分に狙えると思います。以下、私なりに疑問点を列挙してみました。不勉強な私のために文章を補足していただけましたら幸いです。--Damena(会話) 2016年2月14日 (日) 08:42 (UTC)
2016年2月14日 (日) 06:20 (UTC)の版を拝見いたしました。
- 導入部
- 「生化学的・分子生物学的位置づけが大きくことなる病気」出典が病理学の教科書だからかもしれませんが、一般の方にはわかりずらい表現かもしれません。「この疾患は、生後に内蔵腫大を生じるA型・B型、および慢性神経症状を主体とするC型に大分される。」などと臨床像を主体に書き換える選択肢もあるでしょう。
- 概要節
- スフィンゴリピド → スフィンゴ脂質でしょうか?
- 「ニーマン・ピック細胞…が特徴である」は、病理組織学的な特徴であることを明示した方がいいでしょう。またこの細胞が見出される組織(骨髄?網内系?肺?肝?)も明示できますか?
- 本疾患の診療科はどこでしょう?(神経内科?小児科?皮膚科?)
- 歴史節
- 細かいことですが、外国人名はカナ表記が標準スタイルです。可能なら他言語版リンクも欲しいです。Template:仮リンクなどのご使用も検討ください。
- 機序・病態節
- 「その量のバランスを合成経路と代謝経路によって保っている」ですが、合成も代謝の一種と考えるとちょっと混乱しやすい記述かもしれません。ここでいう「代謝」とは「分解」と理解しても良いでしょうか?
- 「脂肪複合体」とはなんですか?
- 「アポトーシス耐性をもつ細胞も生じる」の臨床的意義はなんでしょう?
- SMPD1の正式名称(スフィンゴミエリン・ホスホジエステラーゼ1ですか?)もあれば附記しましょう。
- 「ニーマン・ピック病C型は遺伝子異常によってリソソームからコレステロールを排出できないため、細胞内に蓄積する」蓄積するのはどこですか?(細胞質?リソソーム内?貪食細胞?)。蓄積した細胞の組織像はどのようなものですか?
- 「反応が行らないこと」誤字?
- C型にもニーマン・ピック細胞がみられるのは、マクロファージに貪食されるからですか?
- NPC1の正式名称は?
- 「これらによってゴーシェ病におけるゴーシェ細胞(封入体)との区別が可能となる」はやや唐突な印象を受けます。臨床的に、あるいは一般の染色(HE染色など)で鑑別が難しい疾患ということでしょうか?
- 疫学節
- 特定疾患とのことですが、患者団体や支援団体などの社会医学的な側面も解説が欲しいところです(遺伝病であることを考えるとなおさらです)。
- 症状節
- 「骨髄でニーマン・ピック細胞がみられる」「網膜電位図で…」「末梢神経における伝導速度は…」「肺レントゲン像では…」←これらは厳密には症状ではないのでは? 検査節に移動させるか、あるいは節名を「臨床像」などとあらためても良いかもしれません。
- 網膜電位図はen:Electroretinographyにリンクを貼っても良いかもしれません。
- 「cherry-red spot」あれば日本語訳を併記してください
- 「神経症状が出現しないことが特徴であるが…末梢神経のシュワン細胞に異常を示す例」に関しては剖検での所見ですか? それとも神経生検の所見ですか?
- 「A型やB型とは異なり、あらゆる年齢で発症する」好発年齢はありますか?
- 検査・診断節
- 「小児においては…」成人にも施行するのでしょうか?(胸骨穿刺?腸骨穿刺?)
- B型の確定診断の方法があれば明示してください。(診断基準を示したガイドラインの有無? 遺伝子診断? 病理所見から診断?)。
- NP-C-SIの正式名称は?(suspicion index?)
- 治療・予後節
- C型の予後も不良とのことですが、具体的に発症してからどのくらい生存できるのでしょう?
- 以上、よろしくお願いします。--Damena(会話) 2016年2月14日 (日) 08:42 (UTC)
- コメント 大変丁寧な査読をしていただき感謝しております。ご指摘を踏まえ、修正・加筆いたしました。いくつかコメントいたします。
- 3. 歴史節
- 英語版に記事がある人名には仮リンクを用いました。カタカナに置き換えることができる人名はなるべく置き換えましたが、難しいものは表記を残しました。
- 4. 機序・病態節
- 1. ご指摘の通りです。「分解」が親切でした。
- 2. 「脂肪複合体」が出典で出た単語をそのまま使ったものですが、ちょっと意味が分かりにくいですね。補足して書こうとしても出典にはこれ以上丁寧に解説はありませんでしたので、単に「脂質」としました。
- 3. どうやら、臨床的意義というよりはむしろこの疾患の生化学的意義と申しますか、セラミドの役割を調べる過程で、ニーマン・ピック病C型患者のアポトーシス耐性をもつ細胞が役に立ったようです。ただ信頼できる情報源による記載は見当たりませんでした。見つかりましたら加筆したいと思います。
- 5. 細胞質(リソソーム内?)のようです。基本的に組織像はニーマンピック細胞がみられます。蓄積した細胞はおそらくフィリピン染色などで分かるのでしょうが、培養検査以外においては出典にそのような記述はありませんでした。(検査節には記載)Mφに貪食される前の組織所見は、電顕像としてA型には信頼できる情報源に若干記載がありましたが、ちょっと百科事典としては専門的すぎる記載で、書き下すのも困難でしたので載せておりません。
- 7. おそらくそうだと思いますが、直接的な言及は出典にはありませんでした。
- 9. 単に区別の話が出ていただけでしたので、ゴーシェ病について少し補足を入れました。臨床的な鑑別がどの程度問題になるのかは言及されていませんでした。
- 5. 疫学節
- おっしゃる通りだと思います。また資料を集めて加筆したいと思います。
- 6. 症状節
- 4. 剖検によるものか生検によるものかは出典には記載がありませんでした。一次資料にはあると思いますので、探してみます。一次資料に百科事典として有意義な記述がありましたら加筆しておきます。
- その他の点につきましては、おおむねご指摘通り加筆・修正できたと思いますが、また何かありましたらご意見をいただけると助かります。--W.CC(会話) 2016年2月14日 (日) 12:03 (UTC)
- 修正を確認いたしました。私の不勉強に早速お付き合いいただき深謝いたします。上で補足いただいた点と併せて私の疑問点はほぼ全て解決いたしました。些細な表現などは私がわかる範囲でウィキペディアの標準スタイルに準拠させてみましたのでご確認ください。僭越ながらさらなる記事のブラッシュアップを期待しております。--Damena(会話) 2016年2月14日 (日) 14:48 (UTC)
- ありがとうございます。スタイルの書き方など勉強になりました。(1箇所「アメリカ在住者以外」対象のところが「アメリカ在住者」対象となっていたため修正いたしました。)記事として読みやすくなったと思います。また何かありましたらご意見いただけると大変ありがたいです。--W.CC(会話) 2016年2月15日 (月) 09:44 (UTC)
- 【感想】 ──専門外の方による感想。
- 【その他】 ──表記・文体など
- 査読期間は終了いたしました。査読をしてくださったDamenaさん、ありがとうございました。さまざまな方のご意見を伺いたいと思っておりますので、また何かありましたら、ノート:ニーマン・ピック病 などにお願いいたします。--W.CC(会話) 2016年3月13日 (日) 09:59 (UTC)