Wikipedia:査読依頼/アブギダ 20070110
英語版から訳したのでチェック願います。次の点です:
- 翻訳の正確さ。
- 用語(訳語)は適切か。
--Hatukanezumi 2007年1月10日 (水) 14:29 (UTC)
- 【査読】 ──専門家の方による審査結果。
- 【検証】 ──参考文献などと照合しつつ正確性を評価頂いた結果。
- 【書評】 ──専門外の方による評価および助言。
翻訳おつかれさまでした。非常に大変な作業だったと思います。かなりの情報量があって読み応えがありますね。次は読みやすさについての工夫が必要に思いました。私は専門家ではありませんので、初心者的な視点から言及させていただきます。
- はじめてアブギダについて知った人間に対する配慮を - 冒頭からかなり用語も説明も難解です。冒頭定義文自体がかなり専門性が高いので、もうすこしかみ砕く必要があると思います。次の文が「だから」から始まりますが、読んでいる人間にとっては「ちょっと待ってくれ、『子音の符号(書記素)に、あらかじめ定まった母音がつき従っている書字システム』についてもう少し説明してから次の説明へ行ってくれ」と思うはずです。「通常明示的に示す。」とは一体どういう意味なのかもわかりませんでした(代表的な例を掲示して、わかりやすくするのも手かもしれません)。また、いつ誰がこの概念を学術的に発見・提唱したのかもわかりませんでした。特に、「いつの時代の言語にアブギダが見られるのか」についての言及が極端に少ないので、『当初は』といわれても「いつだろう?」という疑問が残りましたし、現代に残っているのかどうかもわかりませんでした。そもそもどの学問分野で用いられている用語かもわかりませんでした(言語学でしょうか?)。こうした問題を解決するために、「アブギダ」とは何かを、初心者が冒頭の段落だけ読んでもおおよそ意味がわかるように「どの学問分野で用いられる用語で、いつ誰がこの法則・概念を発見・提唱し、主にどこの国(東南アジアでしょうか?)のいつの時代(紀元前?)の言語にそれがみられるのか、その特徴は何なのか(アブジャドの前段階?)」書いてください。つまり記事「アブギダ」の総まとめを冒頭一段落に集約させるつもりで書いてみてください。また、各専門用語については、冒頭に近ければ近いほど重要なものだけにしてみてください。初めから専門用語を多用されると、初心者は読み通しづらくなります(「アブジャド」なんかはその後しょっちゅう出てくるので冒頭で触れておいたほうがいいかもしれません)。あと、赤リンクが多いので、赤リンク先のページを埋めるか、もしくは文中で解説を加えてください。また、青リンクについても、完全にリンク先に説明を任せてしまうのではなく、本文内に少しでも説明があると読みやすくなります。例えば、「デーヴァナーガリーは典型的なアブギダである。」とありますが、このままでは初心者はさっぱりわかりません。しかし「古代インドの文字であるデーヴァナーガリーは、典型的なアブギダである。」とすれば、わかりやすくなります。
- 用語「書字システム」についての解説が全くない - アブギダの定義である重要な用語であるはずなのに、リンク先は「文字」になっています。そもそも「書字システム」という用語自体は学術的に適切なんでしょうか?
- 節立ての見直しを - 冒頭分のつぎがいきなり詳細文では面食らいます。もうワンクッション「概要」の節を設けてもいいかもしれません。
- 参考文献がない - これは検証可能性をクリアするためには非常に重要です。何を元にして書かれたのかを書いてください。
こんな所ですが、初心者ですので的はずれなことを行っているかもしれませんので、Portal:言語学に紹介しておきました。参考にしていただけたら幸いです。--ZERO 2007年1月31日 (水) 15:32 (UTC)
- コメントありがとうございます。いただいたコメントにそってすこし手をいれてみました。
- 冒頭の説明に、言葉を補ってみました (「だから」(原文 thus) は訳さなくていいような気がしたので削りました)。
提唱者が書いてないのはたしかに問題なので、明示しました。
この項目は現在も使われている文字体系について述べているので、「現在」と明記しました。
アブギダの特徴については、冒頭の説明を書き直したことと、アブジャドの説明も追加したことで、すこしはわかりやすくなったとおもいます (あと、随伴母音が本文中に唐突にでてくるのも直しました)。
赤リンクについてですが、書記素、書字システムのような基本用語については、ノート:アブギダでの議論のとおり、現在文字の項目の改訂作業を準備しているところです。これらの用語は改訂後の「文字」に入れようと考えています。複合子音、ヴィラーマ、随伴母音、アクシャラ (悉曇学の「体文」か)、単音文字体系のような用語については、おいおい個別の項目を書ければとおもいますが、可能ならばそれぞれの分野に詳しいかたの執筆を待てればとおもいます (個別の言語や文字体系の赤リンクは、それぞれについての知識がありませんので、ちょっと無理です)。デーヴァナーガリーについては、現代もインドの諸言語で使われていることを明記してみました。 - 書字システムについては、上記のように改訂後の「文字」に入れるつもりです。ほかに「書記系」などという呼びかたもあるようですが、en:script とまぎらわしいですし (実際は en:writing system とほとんど区別せずに使われるようですが)、Category:文字の下位にあるカテゴリ名として「アブギダ書字システム」が使われているのでそれに準じました。
- 「詳細」の節ですが、(a) 原文では description となっていますので、節の名を「説明」とか「概要」などにする。あるいは、(b) 冒頭の 1 段落以外を「概要」として節分けする。のいずれかにしてみます。
- 参考文献の明記がないのはたしかに問題だとおもいます (英語版にもありませんでした)。ただ、この用語の提唱者とそれを述べた書籍ははっきりしていますので、それを参考文献として挙げました。また、翻訳にあたって用語の訳語を選択するのにつかった文献も挙げておきました。
- 冒頭の説明に、言葉を補ってみました (「だから」(原文 thus) は訳さなくていいような気がしたので削りました)。
- とりあえず以上ですが、ひきつづきご意見いただければありがたいです。
- --Hatukanezumi 2007年2月1日 (木) 13:28 (UTC)
- その後、用語法を文献にしたがってすこしあらためました。
- また、冒頭部分の一部を「概要」に節分けしました。--Hatukanezumi 2007年2月24日 (土) 06:38 (UTC)
- 【感想】 ──専門外の方による感想。
- 【その他】 ──表記・文体など
査読依頼ページでは記事の書きかた全体について、ノートでは具体的な記述内容について、批評と意見をいただきました。それによって、まだ不十分とはおもいますが、記述を改善することができました。ありがとうございました。
残念な点は、今回の翻訳は自分が専門とする分野ではありませんので、専門家のかたからの評価をいただきたかったのですが果たせなかったことです。しかし、査読依頼に出したことで結果的に周辺分野についても調べ、わずかですが関連記事も執筆することとなりました。また、この分野での知見についてもある程度の見通しをえることができました。それにもとづいて、上記でも述べましたが既存項目の改訂にもとりくんでいるところです。今後もこの分野について学び、執筆していきたいとおもいます。
今回の査読はこれで終了とさせていただきます。ご批評、ご意見をいただいた皆様に感謝いたします。--Hatukanezumi 2007年3月10日 (土) 15:17 (UTC)