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Wikipedia:削除された悪ふざけとナンセンス/サイクリック宇宙論


サイクリック宇宙論(サイクリックうちゅうろん)とは、現在の宇宙は50回目の宇宙であり、これまで49回生まれては消滅しを繰り返して、現在の宇宙になったとする宇宙論のこと。ビッグバン及びビッグクランチは、その回数を重ねるごとに8倍ずつ宇宙の寿命を延ばしたとされる。

京都大学教授の川合光理化学研究所研究員兼任)・同助教授福間将文京都大学基礎物理学研究所(通称、湯川研または基研)教授二宮正夫らによって提唱されている。

概論

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このような仮説が提唱されたのは、次の理論的検討からである。

  1. 温度の上限である、ハゲドン温度
  2. T-デュアリティと呼ばれる、スーパーストリングス理論の性質。

1及び2を検討すると、初期宇宙の大きさが極小(プランクメートル以下)の時、宇宙全体はブラックホールと同じ状態となり、インフレーション機構を生じる可能性が極めて少なくなり、自己重力によって崩壊しまう。しかし、ビッグバンによって生じたエントロピーは保存されるため、ビッグクランチを起こした宇宙は再び、ビッグバンを起こすだけのエネルギーを生じる。この時生じた、エントロピーが、次のスーパーストリングの大きさを規定する[1]

このとき、最初に生じた宇宙のエントロピーが、次の宇宙のビッグバン領域の大きさを規定することになる。この過程が繰り返されることによって、初期宇宙のスーパーストリングスの大きさを規定することになり、50回目の宇宙として、私達がここに存在する[2]

なお、49回目のビッグバンでは、約30億年から約40億年で消滅してしまうため、知的生命体を生じるまでには至らなかったのではないかと思われている。

  • 初期パラメータが影響を与えるとすれば、写像関数の形で存在するのではないかとする意見もある。
  • 行列式を写像関数として捉えることは十分に可能である。行列式は、ある関数からある関数(または、ある点からある点)への変換を表している。よって、スーパーストリングス理論からの帰結としては非常に美しい式になる可能性がある。

なぜならば、これまでの進化論の研究によれば、最初に生命が生じるためには、宇宙における高分子の構築、及び、原始地球における微惑星(小惑星や彗星の核のこと)の衝突によって生じる極小エントロピー状態、さらには熱水鉱床等における極小エントロピーになった場所において、高分子が凝縮されることによって生じたものであると考えられるためである。

このような箇所では、化学反応が急激に増し、数多くの高分子が結合(脱水結合)や分離(加水分解)を繰り返すことによって自己複製を行える分子が誕生したと考えられるためである。この後、初期の原核生命と好酸素運動生命が結びつき、初期の動物となった。初期の原核生命と自己エネルギー生成生命が結びつき、初期の植物(ストロマトライト等)となった。他にも多様な生命が、繰り返し生まれては繁栄した。しかし、生命は地球との共進化という運命をたどったため、環境の激変(全球凍結、超大陸内部におけるスーパープルームメタンハイドレートの爆発的噴出、地球への微惑星の衝突、太陽-地球の長周期変動)などによって滅びることもあった。それらの試練を乗り越えたのが、人類である。

このような循環を繰り返すためには、最低でも約30億年の時間が必要であり、かつまた、生命を構成する高分子を生じるような炭素等が超新星爆発などによって蓄積されるまでには、3世代以上の恒星の営み(最低30億年)が必要であると思われる[誰?]

この先の宇宙

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この先の宇宙の進化については正確なことはわかっていない。サイクリック宇宙論が正しいとすれば、今の宇宙の最終的な寿命は約240億年から約320億年となる。現在の宇宙年齢は137±2億年であるので、現在の宇宙は人間の寿命で言えば壮年期の時代にあるということになる。現在は、太陽の誕生から約46億年が経過し、その寿命は約100億年、と推定されているため、これもまた人間の寿命で言えば壮年期の時代にあるということになる。

なお、現在までの観測によれば、銀河系は約30億年後にアンドロメダ銀河(M31銀河)と衝突し巨大楕円銀河になる可能性がある。また、GRAPEを用いたシミュレーションによって、衝突の角度等によっては巨大楕円銀河、スポーク状銀河となることが判明している。30億年後という規模では、私達の太陽系の恒星である太陽赤色巨星となる時期と同じであり、かつまた、丁度地球が太陽に飲み込まれる時期に一致する。

もしも宇宙が熱的死を遂げるなら

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宇宙膨張の視点からの観測によれば、この銀河系(正確には、局部銀河群)は毎秒250kmの速度でしし座方向に向かって進んでいる。これは、近傍にある巨大重力源である乙女座銀河団から少しずつ離れる方向で膨張が進んでいることになる。しかし、宇宙膨張の規模で、この局部銀河群が一人ぼっちになってしまうのは、1000億年も先のことである。なお、局部銀河群というスケールでは100億年以内に、一つの巨大銀河になる可能性が高い。なぜならば、スーパーコンピュータを用いたシミュレーション等によれば、局部銀河群内における銀河系M31銀河の衝突によって巨大な楕円銀河が形成される。その重力によって、大マゼラン雲(LMC)及び小マゼラン雲(SMC)が、巨大楕円銀河に取り込まれることになる。これは、M31のお供となっている銀河であるM110等に関しても同じことである。そして、三角座M33彫刻室座銀河群なども、同様のプロセスにて合体し、巨大銀河系になっていくだろう。それでも、M82等の超巨大楕円銀河には叶わないのである(局部銀河全体の質量は、換算で5000億~7000億太陽質量。それに対して、M82は一兆太陽質量に相当する)。

さらに、宇宙の大規模構造全体をシミュレーションした結果と、これまでのデジタルスカイサーベイの観測結果を突き合わせると、超銀河団間を結ぶフィラメント構造が希薄になっていく。これは、宇宙全体のエントロピーが拡大していくのと同じことだから、当然といえば当然の結論である。

文明の未来

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100億年という時間の規模ならば、フリーマン・ダイソンが提唱したように、自分達の恒星のエネルギーを全て利用できる文明から、自分達の銀河系のエネルギーを利用できる文明まで進歩ができる可能性がある。ただし例外条件としては、自分達で自分達を滅ぼさないという条件のみである。SETIが目指しているものは、地球外生命の探査である。しかし、それだけではなく文明の寿命を測定する営みなのである。

脚注

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  1. ^ この基本的なシナリオは、ホーキングペンローズによるブラックホールの特異点定理と同じものである。具体的には、関連事項参照。宇宙の最初期は、、重力+強い力(強い相互作用)+弱い力(弱い相互作用)+電磁力+(近年では、真空のエネルギー等)が、全てある一点に集まった状態であるため、特異点と同じ状態になる[誰?]。2006年現在に存在する加速器で、このようなエネルギー状態を作り出すことはできない。将来(楽観的に見ても22世紀の中頃)宇宙に建造されるであろう超超高エネルギー加速器がやっと取り扱える世界である。
  2. ^ ビッグバン及びビッグクランチの繰り返しの回数には諸説あり、30回から50回という説もある。なおスーパーストリングスには、宇宙の初期パラメータが存在しない。スーパーストリングスはカラビ・ヤウ空間への写像として投影できるため、いくつもの可能性が存在する。

関連項目

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参考文献

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概論

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  • Masafumi Fukuma and Hikaru Kawai and Masao Ninomiya,'Limiting Temperature, Limiting Curvanture and the Cyclic Universe',International Journal of Modern Physics,2003
  • Joseph Polchinski, String Theory, Cambridge University Press, 2001
  • 太田信義,超弦理論・ブレイン・M理論,シュプリンガー現代理論物理シリーズ,シュプリンガーフェアラーク東京,2002 pp.129-pp.183
  • 川合光,はじめての超ひも理論-宇宙・力・時間の謎を解く-,講談社現代新書,2005 pp.250-pp.273
  • 国際ジャーナルの論文のCitationは以下参照
  • 高エネルギー物理の論文は以下参照
  • 天体物理学の論文等は以下参照

概論以外

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  • 日本物理学会編,宇宙を見る新しい目,日本評論社,2002
  • ミチオ・カク,パラレルワールド-11次元の宇宙から超空間へ-,NHK出版,2005
  • 佐藤勝彦,アインシュタインの考えた宇宙,実業之日本社,2005
  • フリーマンダイソン,科学の未来,みすず書房,2006
  • 熊沢峰夫,伊藤孝士,吉田茂生(編), 全地球史解読,東京大学出版会,2002
  • 金子邦彦,生命とは何か-複雑系生命論序説-,東京大学出版会,2003

外部リンク

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