Wikipedia:井戸端/subj/放射線関連の記事に掲載する出典の基準
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放射線関連の記事に掲載する出典の基準
[編集]皆様の御意見を広く伺いたく思います。
放射線関連の記事で、一般向け読み物とされるウェード・アリソン氏の主張が掲載されている事に対し、ノート:ラドン#「ラドン研究の結論に対する批判」の節についてにも議論があり意見がわかれています [1]、[2]、[3]、[4]。
まず、科学関連の記事ではWikipedia:信頼できる情報源#科学では一般向けの出版物からの引用を避けるとあります。
これに対し、私見では、次のように考えています。まず、「簡易な事実であれば、ある程度の基準を満たした読み物(中学生向きの図鑑など)でも良い」と思います。例えば、「太陽の周りを8個の惑星が公転している」、「金の元素記号はAuである」、「ヒトやゾウやツチブタは哺乳類である」などです。次に、「簡易でない事実や、厳密な数値が提示される場合は、ある程度の信頼できる文献(専門書籍や専門書的図鑑など)が必要」と思います。例えば、「木星の衛星の数」、「金の密度や融点」、「アフリカゾウとアジアゾウの違い」などです。
次に、「諸説あり科学的見解がわかれる場合は、信頼性の高い出典以外はダメ」と思います。「諸説あり科学的見解がわかれる場合」に該当するのが「低線量放射線は害か?無害か?、それとも益か?」です。アリソン氏の主張は、これに関しての事です。
一方、Wikipedia:中立的な観点/FAQの「主流派の(科学者の)意見を主流派のものとして提供し、少数派の(時として擬似科学的な)意見を少数派のものとして提供」によれば、掲載しても良いと判断できますが、
ただ単にごく小さな少数派にしか支持されていない観点を掲載することは、独自研究に認定される場合があります。このことについて、ウィキペディアの共同創始者ジミー・ウェールズは、次のように述べています。
- もしあなたの考え方が多数派に属するのであれば、広く認められている参考文献を示してその観点を実証することは容易なはずだ。
- もしあなたの考え方が言及するのに意味があるような少数派に支持されているのであれば、同じ意見を持っている著名な支持者の名前を挙げるのは容易に違いない。
- もしある観点が極めて小さな(あるいは極めて限定された)少数派に支持されているのであれば、それが正しいかどうかに拘らず、あるいはあなたがそれを証明できるかどうかに拘らず、その内容はウィキペディアで言及するに値しない
(以上Wikipedia:独自研究は載せない#Wikipedia:中立的な観点より引用)このようなルールもあります。
なお、アリソン氏以外にも同様の主張をする人はいるようですが、私見では「極めて限定された少数派」だと思います。これに関しても皆様の御意見を伺いたく思います。
また、Wikipediaは学会ではありませんので詳しくは述べませんが、一般的に否定されているような説(12番惑星この人達の世界では10番や11番も発見されているようです)や矛盾のある説は、その記事のみに掲載されていると思います。「低線量放射線は益かもしれない、害かもしれない」などであれば正当な説だと判断しますが、「低線量放射線は必ず益だ、必ず害だ」とする説は、掲載の価値があるのか疑問です(益と出ている全てのデータや、害と出ている全てのデータを、打ち破っていないので)。
なお、これは放射線に限った話ではなく、地球寒冷化などでも多少似たような議論があるように思いますので、今後も同様の議論が起きる可能性を考えて、井戸端で提起しました。--JapaneseA(会話) 2012年3月9日 (金) 09:55 (UTC)(主アカウント:Sutepen angel momo)
(追記1)私見での結論は、「アリソン氏の主張は、ウェード・アリソンにのみ掲載し、ラドンや被曝のような記事には一切載せない」です。理由は「諸説あり科学的見解がわかれる場合に、査読済なのかどうかを疑われるような書物等が出典では不適切」、また「極めて少数意見と判断した」ためです。--JapaneseA(会話) 2012年3月9日 (金) 18:49 (UTC)
- コメント アカデミックなやり方ですと、例えば文献のリストを作成し、それぞれの論文についての引用回数を調査したりするようなやり方で多勢少勢を測ります。ノートを読んだのですが、すみませんがどの論文とどの論文の間で論争が起こっているのか読み取れませんでした。ノートにて「論文リスト表」を作成し、それぞれの論文に対しての著名な支持者を挙げて議論してみるのはどうでしょうか。--Tondenh(会話) 2012年3月9日 (金) 10:53 (UTC)
- コメントありがとうございます。なるほど、論文に対しての引用回数と著名な支持者ですか。なお、恥ずかしながらノートでは論文ではなく、アリソン氏の一般向けの書籍よりの引用に対して議論しています。--JapaneseA(会話) 2012年3月9日 (金) 18:49 (UTC)
- コメント 結論から言うと、JapaneseAさんの結論を支持します。ラドンの健康への影響をウィキペディアで記述する際は、WHOのハンドブックを主流派の見解として載せるべきであって、アリソン教授の見解はこれに批判的な少数派のものだとわかるように書くべきです。
- それでブレークアップしますけど、まず「科学では一般向けの出版物からの引用を避ける」ですけど、これはアリソン教授の著書には当てはまらないと思います。というのは、この方針の内容を読むとこれは専門家でないジャーナリストが書いたものは避けよ、という意味であって、専門家が一般読者向けに書いた著書は必ずしも当てはまらないと思います。むしろ、ウィキペディアの一般読者にとっては親切かなと。そういうことをいうと、今出典となっているWHOのハンドブックも科学者・専門家向けの学術論文ではなくて一般向けの勧告ですし。
- 次に、WHOのハンドブックですけど、PDFの6-8ページ目に書いた人が載ってます。カウントするのが面倒なのですが100人弱、といったところです。日本からは鹿児島大学の秋葉澄伯教授(公衆衛生学)、アリソン教授とおなじオックスフォード大学からはen:Sarah Darby教授(疫学)、Alastair Gray教授(公衆衛生学)、Dave Hill教授、Paul McGale博士(Darby教授の同僚[5])、Alison Offer博士、Simon Read博士、Margaret Smith博士がプロジェクトに参加しています。WHOのハンドブックといっても著者を一人一人を見ていけば、アリソン教授と似たような立場の科学者、ということです。ラドンの健康への影響を知るためには、医学、物理学、経済学など多岐にわたる検討が必要になり、さまざまな分野の専門家がワーキンググループに分かれて到達した結論、ということのようです。我々素人にとってこのハンドブックの内容が科学的に妥当であるかどうかはちんぷんかんぷんなのですが、これだけたくさんの専門家が集まって到達した結論は、おそらく他の科学者にも支持されるような一般性のある、穏当な内容であろうと推定はできます。一方、アリソン教授のバックグランドはウィキペディアによると素粒子物理学ということになっており、その著書が単著ということであればラドンの健康への影響という医学までまたぐ専門的な事柄に関してWHOのグループよりも見劣りするのは仕方ないかなと。特に本は学術論文と異なり厳格な査読を経ていませんから、他の専門家が必ずしも同意しない内容が含まれている可能性があります。もしも、アリソン教授がラドンの健康への影響に関して査読のある雑誌に一つも論文を発表してないとしたら、まゆにつばつけといたほうがいいかもしれません。
- ということで、WHOのハンドブックは主流派の見解、アリソン教授の著書はそれとは必ずしも一致しない少数派の見解、としてウィキペディアでは記述するとよいと思います。--Bugandhoney(会話) 2012年3月9日 (金) 17:57 (UTC)
- コメントありがとうございます。私の意見を御支持頂けるとの事ですが、私の結論が曖昧にしか書いていませんでした。上記にまとめましたので、大変すみませんが、改めて御意見頂ければ幸いです。--JapaneseA(会話) 2012年3月9日 (金) 18:49 (UTC)
- はやとちり失礼しました。要するに、いわゆるトンデモ理論であることを疑っているということですね?それだったら、その理論が権威ある場所で発表されたかどうかが重要になりますね。そのアリソン教授の著書で問題になっている箇所の出典を調べることによって検討がつくと思いますが。Radiation and Reasonにアクセスできないので私のほうではちょっと調べられないですけど、これを出典にしたいという編集者に尋ねてみるとよいのでは。査読のある学術誌で発表した形跡がなく、一般向けの書籍で述べられただけの理論で、なおかつ主流派の見解(WHOハンドブック)と相容れないということであれば、除去相当かと。--Bugandhoney(会話) 2012年3月9日 (金) 19:17 (UTC)
- 再度のコメント感謝致します。そうなると論点となるのは、査読のある学術誌で発表した形跡ですね。なお、トンデモとまでは申しませんが、ちょっと過剰な説である気はします(研究の中身には新発見もあるのでしょうが、オーパーツと同じ運命を辿る事が懸念されます[6])。--JapaneseA(会話) 2012年3月10日 (土) 19:20 (UTC)
- はい。Wikipedia:独自研究は載せない#脚注にあるジミー・ウェールズの言葉はまさにそのことを言ってます。専門家による英語の本は、一般向けであってもこまごまとした出典はついてますから、確認するのはさほど難しくないと思います。ただし、そういう注釈は日本語に翻訳するときにばっさりやられることもしばしばありますが。WHOハンドブックの最後に参考文献リストがありますから、発表された媒体を見比べてみるとよいと思います。--Bugandhoney(会話) 2012年3月12日 (月) 15:08 (UTC)
- ありがとうございます。まさに、ジミー・ウェールズの言葉が該当していますね。--JapaneseA(会話) 2012年3月14日 (水) 04:51 (UTC)
(インデント戻し)御二方より貴重な御意見を頂きました(ありがとうございます)。特に反論があるわけではないのですが、当議論に関係している方々の御意見がまだですので、もうしばらくクローズしないでおきます。--JapaneseA(会話) 2012年3月14日 (水) 04:51 (UTC)