Vクロスアームロック
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Vクロスアームロック(ブイクロスアームロック) (V cross arm lock) [1]は、総合格闘技やブラジリアン柔術で使われる関節技である。柔道では腕挫膝固に分類される[2]。別名スカーフ・ホールド・アームロック (Scalf hold Armlock)、スカーフ・ホールド・アメリカーナ (Scalf hold Americana)[3]、アヤカロック[4][5] 。別分類腕緘(うでがらみ)。
概要
[編集]腕挫膝固の一種。掛けかたは相手を本袈裟固や崩袈裟固で抑え込み、曲げた右(左)脚で頭部側に曲げた相手の右(左)腕を絡めて固定し右(左)腕で相手の頭部を持ち上げ、腹を突き出して極める。自らの右(左)脚と相手の右(左)腕がそれぞれVの字状で交差しているのでこの名が付けられた。
1930年、柔道家の尾形源治はこれを掛けながらの抑込技・松葉袈裟固を自著で紹介している[6]。尾形は、相手は肘関節に苦痛を感ずる、としており、関節技の効果もある旨、述べている[6]。本袈裟固から使用することが多いが1959年の書籍『柔道十講』では崩袈裟固からのVクロスアームロックを紹介し、「腕緘」に分類している[7]。格闘家の佐山聡は1986年の自著で、一見、難解そうだが実戦ではかなり有効な技だ、と述べている[1]。
総合格闘家で柔道家の三浦彩佳の得意技[8]。類似の技に相手の腕を伸ばして極める袈裟緘がある。
出典
[編集]- ^ a b 佐山聡『佐山聡のシューティング入門 : 打投極』(第1刷)講談社、日本、1986年8月20日、164頁。ISBN 4062027119 。「V・クロス・アーム・ロック」
- ^ 酒井征勇 編『実戦!サブミッション』麻生秀孝(監修)、治郎丸明穂(本文)、ケイブンシャ、1991年3月25日、51頁。「柔道 腕ひしぎ膝固めB」
- ^ What. A. Submission! Ayaka Miura vs. Macarena Aragon Fight Highlights & Interview(1m58s〜) - YouTube
- ^ ゴング格闘技 (2024年11月9日). “【ONE】三浦彩佳がアヤカロックで一本勝ち「ナメんな」涙の5万ドルボーナス獲得! アーセンとハグ「時間を使ってくれてありがとう」”. Yahoo!ニュース. Yahoo! JAPAN. 2024年11月9日閲覧。
- ^ What. A. Submission! Ayaka Miura vs. Macarena Aragon Fight Highlights & Interview(1m28s〜) - YouTube
- ^ a b 尾形源治『柔道神髄』大仁堂、日本、1930年5月、89頁 。「松葉袈裟固(略)相手は右手の肘關節に苦痛を感ずる。」
- ^ 大滝忠夫『柔道十講』 中、不昧堂書店、日本〈体育図書館シリーズ〉、1959年6月25日、58頁。NDLJP:2488776/33。「図127 横から腕緘(2)」
- ^ “【11/4大会】「デビュー10年目の節目の日」三浦彩佳が久々の白星”. ONE Championship (2024年11月8日). 2024年11月10日閲覧。 ““あやかロック”の名で知られる得意技スカーフホールド・アメリカーナ”