Super Socket 7
ソケット形式 | ZIF |
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チップ形状 | SPGA |
接点数(ピン数) | 321ピン |
FSBプロトコル | P5 |
FSB周波数 | 95, 97, 100 MHz |
電圧範囲 | 2.0V - 2.4V |
採用プロセッサ |
AMD K6-2 300 - 550MHz[注 1] AMD K6-III AMD K6-2+ AMD K6-III+ Cyrix MII (PR366/250MHz - PR433/300MHz) IDT WinChip 2 (200MHz - 250MHz) Rise MP6 |
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Super Socket 7 (スーパーソケットセブン) または Super 7 (スーパーセブン) は、ZIFソケットのSocket 7仕様を拡張したものである。Super Socket 7は100MHz のフロントサイドバス、AGPポート、SPGAパッケージをサポートしている。Super Socket 7はAMDのK6-2 300 - 550MHz[注 1]とK6-III、IDTのWinchip 2の一部、Cyrix末期のMIIの一部、RiseのmP6に対応した。Super Socket 7はSocket 7に対して後方互換性を持ち、Socket 5およびSocket 7のCPUは、BIOSさえ対応していればSuper Socket 7のマザーボードでも動作した。逆に、Super Socket 7のCPUはSocket 7のマザーボードでは動作しない。また、Super Socket 7のCPUはSocket 7のCPUより消費電力が増えているものも多く、誤ってSocket 7のマザーボードにそのまま実装するとマザーボードの電源回路を焼損する危険性もあった[注 2]。Socket 5のCPUはSuper Socket 7とピン互換であったが、一部の Super Socket 7マザーボードはSocket 5のCPUが必要な電圧を供給しなかった。 以前のAMDは、自社製のプロセッサを動作させるために、インテルのソケットを利用していたが、Socket 7がAMDが法的権利を保持した最後のソケットとなった。インテルは Socket 7を廃止してSlot 1へ移行し、AMDを時代遅れのプラットフォームに取り残し、AMDのプロセッサの競争力を無くすことを期待していた。FSBを100MHzに拡張したことで、AMDが 独自のマザーボードのSlot Aを開発する間、Super Socket 7で一時的に凌ぐことができた。
また、BIOSがうまく動作すれば、Socket 5やSocket 7のマシンに、外部電源回路やクロック倍率変更回路などが実装された「ゲタ」を用いることで互換性問題はある程度解決できた。バッファローやアイ・オー・データ機器などの周辺機器メーカーは、このゲタにSuper Socket 7のCPUとCPUクーラーを実装した状態で市販のPentiumクラスマシンで動作確認を行い、既存のCPUと載せ替えるだけでアップグレードが可能な「CPUアクセラレーター」を発売していた[3][4]。この事もあり、CPUに限ってはSlot Aが登場した後もアップグレードパスとして機能し、Socket 7と共に非常に息の長いプラットフォームとなった。
このアーキテクチャは安価であるが、インテルの策略通りの役目を果たした。多くのサードパーティチップセットがVIA、SiSや他のメーカから供給されたが、互換性や安定性は低いものであった。特にAGPの互換性や安定性が低かった[5]。不具合が多く、互換性の低いサードパーティチップセットによって引き起こされたAMDへの批判はAthlonでAMDがチップセットに本格参入するまで長引いた。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “AMD K6-2 300 MHz specifications” (英語). CPU-World. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “AMD K6-2 333 MHz specifications” (英語). CPU-World. 2022年9月4日閲覧。
- ^ “【懐かしのPCパーツ図鑑】Vol.048 AMD「K6-2+/500MHz」採用。現役稼働中のCPUアクセラレータ「HK6-MD533P-NV4」”. エルミタージュ秋葉原 (GDM). (2017年5月22日) 2022年9月4日閲覧。
- ^ “アイ・オー・データ、K6-III/400搭載のCPUアクセラレータ”. PC Watch (株式会社インプレス). (1999年4月1日) 2022年9月4日閲覧。
- ^ 元麻布春男 (1998年8月19日). “■元麻布春男の週刊PCホットライン■ AGPの互換性”. PC Watch. 株式会社インプレス. 2022年9月4日閲覧。