SHADOW CORPS〔e〕
『SHADOW CORPS[e]』 | ||||
---|---|---|---|---|
妖精帝國 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 日本 | |||
ジャンル |
J-POP ヘヴィメタル | |||
時間 | ||||
レーベル | Lantis | |||
プロデュース | TEAM FAIRITHM | |||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
妖精帝國 アルバム 年表 | ||||
| ||||
ミュージックビデオ | ||||
「Shadow Corps」 Music Video |
『SHADOW CORPS[e][注 1]』(シャドウ コヲプス)は、妖精帝國の6枚目のアルバム。2015年8月5日にLantisから発売された。キャッチコピーは「新章・経始」。
概要
[編集]コンセプト
[編集]「妖精帝國第参軍楽隊」というグループの正式名称における「軍」の力強さを前面に出しつつ、「闇」のニュアンスをベースに、ゾンビなどのファンタジックな世界観を融合させるのが本作のコンセプトであり、それぞれの歌詞が一つの物語になっているわけではない。収録楽曲は全編新曲。あらかじめ決められたテーマの下、楽器隊の出したデモから選曲し、アレンジする形で制作された。デモ楽曲は収録楽曲の3〜4倍はあるという[3][4]。
本作の裏テーマとして、色々なバンドサウンドに取り組むということがあり、これまでは、作曲者が1人で曲作りを完結させることが多かったが、担当パートが自由にアレンジする余地を残して様々なアイデアを取り込むことで、以前にはなかった新しい道が見えたという[5]。
これまでは、聴いていて楽しい、気分が盛り上がるような曲作りをしてきたが、本作はオーディエンスが一緒に盛り上がることを特に意識しているという[4]。
本作についてゆいは、「ギター、ベース、ドラムスの基本的な楽器パートをすべて実際の演奏でレコーディングした初めての作品であり、その発表以前と以後でバンドの歴史が分けられるくらいの重要作。妖精帝國がゴシック・メタル・バンドとして新たに始動した作品と言える」と述べており[5]、橘は「こうしたことがしたくて今のバンド体制にしたというのはある。本作では色々な新しいことに挑戦し、新しい妖精帝國の音を生み出せた満足感がある」と述べている[3]。
ボーカル
[編集]ボーカルについては新しいことをやるという考えがグループ全体にあり、ボーカルのゆいは、レコーディングではこれ以上暗くすれば歌詞が見えなくなるというくらい照明を落とし、自分の視界の余計な情報を削ぎ落とし、歌に集中するという方法で歌っており、感情のリミッターを上へも下へも外すことで、様々な歌い方ができたという[4]。
ギター
[編集]特に音のソリッドさを重視し、リフを重ねる部分は同じ人間のプレイでレコーディングすることが求められたため、ギターパートはほぼすべて紫煉が演奏している。橘が演奏しているのは、エフェクトを掛けて効果音のような役割をするパートのみだという。また、紫煉はギターソロを完全に作り込むことが好きではないため、構築されたものとインプロされたものが半々くらいの割合で収録されたという[5]。
収録曲
[編集]CD
[編集]- Attack!!
- 作曲・編曲:橘尭葉
- "D"chronicle
- 作詞:YUI 作曲:紫煉 編曲:紫煉、妖精帝國
- 闇色corsage
- 作詞:YUI 作曲:橘尭葉 編曲:橘尭葉、妖精帝國
- 闇の化身の少女がテーマ。「生むは光忌むは闇 光は病み闇を生む」というフレーズは、次の曲の作業から遡ってやり直したこだわりの部分だという[3]。
- 白銀薔薇奇譚
- 作詞:YUI 作曲:Nanami 編曲:Nanami、妖精帝國
- 少女の母親が死んで血が広がっていく様を薔薇に見立てている。Aメロでの歌詞の詰め込み具合に、ゆいも苦労したという[3]。
- 残夜の獣
- 作詞:YUI 作曲:橘尭葉 編曲:橘尭葉、妖精帝國
- calvariae
- 作詞:YUI 作曲:紫煉 編曲:紫煉、妖精帝國
- Infection
- 作詞:YUI 作曲:Nanami 編曲:Nanami、妖精帝國
- ゆいは『ウォーキング・デッド』を観た時、実はゾンビは楽しいのかもしれないと思い、詞を書き始めたという。掛け声は楽器隊メンバー、レコーディング・エンジニアといった現場の男性陣が参加している[3]。
- 檄
- 作詞:YUI 作曲:紫煉、Gight 編曲:紫煉、Gight、橘尭葉、妖精帝國
- ancient moonlit battleground
- 作曲・編曲:妖精帝國
- Shadow Corps
- 作詞:YUI 作曲:Nanami、橘尭葉 編曲:Nanami、妖精帝國
- 体内時計都市オルロイ
- 作詞・作曲:J・A・シーザー 編曲:橘尭葉、妖精帝國
DVD
[編集]- Shadow Corps (Music Video)
タイアップ
[編集]クレジット
[編集]ミュージシャン
[編集]レコーディング
[編集]- Recording Studio: SOUNDCREW STUDIO、Studio A-tone四谷、Studio Magic Garden
- Mastering Studio: パラサイト・マスタリング
- Recording Engineer: 内藤岳彦、秦正憲
- Mixing Engineer: 内藤岳彦
- Mastering Engineer: 滝口博達
スタッフ
[編集]- Management: 安本信太郎 (Include Inc.)
- Executive Supervisor: 鬼頭洋平
- Production Coordinate: Lantis
- General Producer: 斎藤滋 (Lantis)
- Producer: 吉江輝成 (Lantis)
- A&R: 臼倉竜太郎 (Lantis)
- Photography: 小野寺廣信
- Styling: 三宅睦子
- Hair&make-up: 中島康平、松本江里子、竹内奈奈、深澤莉恵
- Art Direction & Design: 大浦祐介 (Unitegraphica)
- Design: 佐野夏記 (Unitegraphica)
- Creative Producer: 小島冬樹 (Lantis)
- Creative Management: 佐藤梨香 (Lantis)
- Sales Promotion Producer: 佐橋計 (Lantis)
- Sales Promotion: 秋山琢磨、唐川絢子、高田みつき、庄司夕紀 (以上Lantis)
- Product Coordination: 小池克実 (Lantis)
- Executive Producer: 伊藤善之 (Lantis)
- Special Thanks to: J・A・シーザー、松村和俊、サイバード、野口真吾、Boulevard、Steve Laity (EN Entertainment)、Dru Bastedo、内藤多真音
ミュージック・ビデオ
[編集]- Producer: 石崎菜美子 (HATCH)
- Director: 青木亮 (logfilm)
- Cinematographer: ナカムラユーキ
- Lighting Director: 小野塚伸明 (dome)
- Art: 三枝晃子 (ART BREAKERS)
- Styling: 三宅睦子
- Hair&make-up: 松本江里子、竹内奈奈、深澤莉恵
- Nailist: Haruka (JOKKER)、キティママ (Nail Gossip)
- MA&EDIT: D&A MUSIC
- Production Assistant: 岡野裕太
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ corps(発音はコー)は「軍団」、corpseは「死体」を意味し、2単語を併記する形となっている。
- ^ コルトレーンのようなフリーなプレイをギターでやる術はないかと思索していた時、LOUDNESSの「The End of Earth」のソロを聴いたことで身に付けたものがソロに活きているという[5]。
- ^ メガデスの、過去の楽曲の歌詞やタイトルが歌詞に組み込まれた「Victory」という楽曲のアイデアを参考にしたという[4]。
出典
[編集]- ^ 「週間 CDアルバムランキング」(2015年8月17日付). ORICON STYLE. オリコン。
- ^ a b 「Billboard Japan Charts」(2015年8月17日付). Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク。
- ^ a b c d e f g h i j k l “妖精帝國 人間界に降臨した妖精たちの現在進行形”. ナタリー. ナターシャ. 2015年9月1日閲覧。
- ^ a b c d e 「妖精帝國」『BURRN!(2015年10月号)』第32巻第13号、シンコーミュージック・エンタテイメント、2015年9月、120-121頁。
- ^ a b c d e f g 「妖精帝國 feat.橘尭葉、紫煉&終身独裁官ゆい」『YOUNG GUITAR(2015年10月号)』第47巻第19号、シンコーミュージック・エンタテイメント、2015年9月、74-75頁。
- ^ “妖精帝國・ゆい様にインタビュー!ニコ生「電波諜報局」8月6日放送”. こえぽた. MFS (2015年9月3日). 2015年9月5日閲覧。