Prime k-tuple
Prime k-tupleとは、pnをn番目の素数とすると、pn+k−1 − pnが最小になるk個の素数の組のことをいう。
名前付きパターン
[編集]最短のk-tupleのいくつかは、他の一般名で知られている。
(0, 2) | 双子素数 |
(0, 4) | いとこ素数 |
(0, 6) | セクシー素数 |
(0, 2, 6), (0, 4, 6) | 三つ子素数 |
(0, 6, 12) | セクシー素数の三つ組 |
(0, 2, 6, 8) | 四つ子素数 |
(0, 6, 12, 18) | セクシー素数の四つ組 |
(0, 2, 6, 8, 12), (0, 4, 6, 10, 12) | 五つ子素数 |
(0, 4, 6, 10, 12, 16) | 六つ子素数 |
許容性
[編集]k-tupleがそのすべての値が素数である無限に多くの位置を持つために、tupleがpを法とするすべての異なる可能な値を含むような素数pが存在することはできない。なぜなら、そのような素数pが存在する場合、nのどの値が選択されても、tupleにnを追加することによって形成される値の1つはpで割り切れるので、素数の配置は有限にしか存在できない (pを含むもののみ)。たとえば、k-tupleは、3を法とする0、1、および2の3つの値すべてを取ることはできない。そうしないと、結果の数値には常に3の倍数が含まれるため、数値の1つが3自体でない限り、すべてが素数になることはない。この条件を満たすk-tuple (つまり、 pを法とするすべての異なる値をカバーするpがない)は、許容可能と呼ばれる。
例えば、(n, n + 1) のうち1つは2の倍数なので、許容可能なPrime 2-tuple (双子素数)は、(p, p + 2)である。
(n, n + 2, n + 4) のうち1つは3の倍数なので、許容可能なPrime 3-tuple (三つ子素数)は、(p, p + 2, p + 6), (p, p + 4, p + 6)である。
すべての許容可能なPrime k-tupleは、無数に存在するだろうと予想されている。ただし、Prime 1-tupleを除いて、これが証明されている許容可能なPrime k-tupleはない。
最小のPrime k-tuple
[編集]最初のいくつかのPrime k-tupleは次のとおりである。dは、pnをn番目の素数とすると、d = pn+k−1 − pnで、許容可能であるものとする。
k | d | Prime k-tupleのパターン | 最小の組 |
---|---|---|---|
2 | 2 | (0, 2) | (3, 5) |
3 | 6 | (0, 2, 6) (0, 4, 6) |
(5, 7, 11) (7, 11, 13) |
4 | 8 | (0, 2, 6, 8) | (5, 7, 11, 13) |
5 | 12 | (0, 2, 6, 8, 12) (0, 4, 6, 10, 12) |
(5, 7, 11, 13, 17) (7, 11, 13, 17, 19) |
6 | 16 | (0, 4, 6, 10, 12, 16) | (7, 11, 13, 17, 19, 23) |
7 | 20 | (0, 2, 6, 8, 12, 18, 20) (0, 2, 8, 12, 14, 18, 20) |
(11, 13, 17, 19, 23, 29, 31) (5639, 5641, 5647, 5651, 5653, 5657, 5659) |
8 | 26 | (0, 2, 6, 8, 12, 18, 20, 26) (0, 2, 6, 12, 14, 20, 24, 26) (0, 6, 8, 14, 18, 20, 24, 26) |
(11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37) (17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43) (88793, 88799, 88801, 88807, 88811, 88813, 88817, 88819) |
9 | 30 | (0, 2, 6, 8, 12, 18, 20, 26, 30) (0, 4, 6, 10, 16, 18, 24, 28, 30) (0, 2, 6, 12, 14, 20, 24, 26, 30) (0, 4, 10, 12, 18, 22, 24, 28, 30) |
(11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41) (13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43) (17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47) (88789, 88793, 88799, 88801, 88807, 88811, 88813, 88817, 88819) |
kの関数としてのdは、オンライン整数列大辞典の数列 A008407である。
等差数列の素数
[編集](0, n, 2n, 3n, …, (k − 1)n) の形式のPrime k-tupleは、素数等差数列と呼ばれる。そのようなPrime k-tupleが許容性を満たすためには、nはkの素数階乗の倍数でなければならない。
Prime k-tupleの例
[編集]nを0以上の整数とする。
- (3, 5) を除く全ての双子素数 (Prime 2-tuple)は (6n + 5, 6n + 7) の形である。
- また、(3, 5), (5, 7) を除く全ての双子素数は
(30n + 11, 30n + 13),
(30n + 17, 30n + 19),
(30n + 29, 30n + 31)
の形である。
- また、(3, 5), (5, 7) を除く全ての双子素数は
- (5, 7, 11, 13) を除く全ての四つ子素数 (Prime 4-tuple)は (30n + 11, 30n + 13, 30n + 17, 30n + 19) の形である。
- また、(5, 7, 11, 13) を除く全ての四つ子素数は
(210n + 11, 210n + 13, 210n + 17, 210n + 19),
(210n + 101, 210n + 103, 210n + 107, 210n + 109),
(210n + 191, 210n + 193, 210n + 197, 210n + 199)
の形である。
- また、(5, 7, 11, 13) を除く全ての四つ子素数は
- (7, 11, 13, 17, 19, 23) を除く全ての六つ子素数 (Prime 6-tuple)は
(210n + 97, 210n + 101, 210n + 103, 210n + 107, 210n + 109, 210n + 113) の形である。- また、(7, 11, 13, 17, 19, 23) を除く全ての六つ子素数は
(2310n + 97, 2310n + 101, 2310n + 103, 2310n + 107, 2310n + 109, 2310n + 113),
(2310n + 937, 2310n + 941, 2310n + 943, 2310n + 947, 2310n + 949, 2310n + 953),
(2310n + 1147, 2310n + 1151, 2310n + 1153, 2310n + 1157, 2310n + 1159, 2310n + 1163),
(2310n + 1357, 2310n + 1361, 2310n + 1363, 2310n + 1367, 2310n + 1369, 2310n + 1373),
(2310n + 2197, 2310n + 2201, 2310n + 2203, 2310n + 2207, 2310n + 2209, 2310n + 2213)
の形である。
- また、(7, 11, 13, 17, 19, 23) を除く全ての六つ子素数は