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死神(しにがみ)は、人間を死に誘う、または人間に死ぬ気を起こさせるとされる神。死に神とも書かれる。本項では日本の宗教、古典、民間信仰、大衆文化における死神について記述する。
仏教においては死にまつわる魔として「死魔」がある。これが人間を死にたくさせる魔物で、これに憑かれると衝動的に自殺したくなるなどといわれ、「死神」と説明されることがある。また仏教唯識派の文献である『瑜伽論』には衆生の死期を定める魔がある。冥界の王とされる閻魔や、その下にいる牛頭馬頭などの鬼が死神の類とされることもある。
神道では、日本神話においてイザナミが人間に死を与えたとされており、イザナミを死神と見なすこともある。
しかしイザナミや閻魔は、西洋の神話のような死神とは異なるとする考えもあり、仏教には無神論に立っているために「死神」の概念はないとする見方もある。日本の仏教信仰の中で生み出された鬼神や怨霊などは、人間の命を奪うことはあっても、人々を死の世界へ導くことだけを司る「死神」ではないとする意見もある。
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