NHK富士見ヶ丘クラブハウス
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NHK富士見ヶ丘クラブハウス | |
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正面(2008年4月) | |
情報 | |
用途 | クラブハウス |
設計者 | 前川國男 |
施工 | 中松建設工業 |
構造形式 | 木造 |
建築面積 |
247 m² [1] ※小数点以下は切り捨て |
延床面積 |
445 m² [1] ※小数点以下は切り捨て |
状態 | 解体 |
階数 | 2階建 |
竣工 | 1954年 |
解体 | 2016年3月 |
所在地 | 東京都杉並区久我山二丁目2番1号 |
座標 | 北緯35度40分52秒 東経139度36分18秒 / 北緯35.68111度 東経139.60500度座標: 北緯35度40分52秒 東経139度36分18秒 / 北緯35.68111度 東経139.60500度 |
NHK富士見ヶ丘クラブハウス(エヌエイチケイふじみがおかクラブハウス)は、東京都杉並区久我山の旧NHK富士見ヶ丘運動場内にあった木造2階建てのクラブハウス。前川國男が設計し、1954年に竣工。高井戸公園整備のため、2016年3月に取り壊された。
概要
[編集]日本放送協会 (NHK)が所有する富士見ヶ丘運動場のクラブハウスとして1954年に竣工した。1階には、ホール、6畳和室、更衣室、浴室、厨房、トイレなどがあり、2階には食堂、厨房、6畳和室が配されている。2階の周囲には、広いバルコニーがめぐらされている。バルコニーの北側には外部階段が接続されており、建物の外部から2階に直接上がれる構造になっている [2][3]。建物の西側には、藤棚がある。
京都工芸繊維大学助教授の松隈洋(建築史家)は、「木造ながら、ル・コルビュジエの原理的な空間概念である『ドミノ・システム』のような開放的で伸びやかな空間」を生み出していると評し、「木造モダニズムの可能性を試みた意欲的な作品」であると述べている。また、彼は、回り階段や手すりのデザインについて、アントニン・レーモンドの「聖ポール教会(現在の軽井沢聖パウロカトリック教会)」の影響を指摘している[3]。
NHK富士見ヶ丘運動場は2006年3月31日に閉鎖されたが、杉並区が管理を引き継ぎ2007年3月20日に富士見ヶ丘運動場(遊び場102番)として開園、クラブハウスはその管理棟となった [4]。その後、運動場は2015年5月17日に高井戸公園整備のため再び閉鎖され、一部は8月8日より遊び場110番として暫定開放されたが、クラブハウスは開放区域には含まれず2016年3月に取り壊された。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 宮内嘉久 編 『前川國男作品集 -建築の方法-』 ISBN 978-4-568-60026-1、美術出版社、1990年
- 生誕100年・前川國男建築展実行委員会 監修(松隈洋、稲田威郎、柚花文、谷哲夫、松沢寿重、市田毅 編) 『建築家・前川國男の仕事』 ISBN 978-4-568-60036-0、美術出版社、2006年
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 石渡玲子・佐竹未希 「杉並の景観と建物 (3)富士見ヶ丘クラブハウス」 『すぎなみ学倶楽部』 2007年12月28日掲載. アーカイブ 2013年5月20日 - ウェイバックマシン