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NEXTAR

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

NEXTAR英語: NEC Next Generation Star)とは日本電気が製造する標準衛星プラットフォーム(標準衛星バス)である。

概要

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無人宇宙実験システム研究開発機構(USEF)の先進的宇宙システム(ASNARO)や、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)の小型科学衛星(SPRINT)シリーズの構想を受け、多様なミッション要求を支える柔軟な標準バスとして開発された。バスコア部、バスオプション部、ミッション部で構成され、それらを組み合わせることで、セミオーダーメイド衛星とでもいうような柔軟な衛星設計が可能である。

仕様

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NX-300L
  • 衛星全体
    バスサイズ:W950×D950×H950(mm)
    質量:200 kg
    ペイロード:最大200kg
    ミッション供給電力:最大300W
    機体構成:バス/ミッション分離
  • 通信系
    通信周波数帯域:Sバンド
  • ミッションデータ系
    データバスインタフェース:SpaceWireIEEE1355ベース)
    データレート:200Mbps
    データ記録量:最大4GB
  • 姿勢制御系
    三軸姿勢制御方式、ゼロモーメンタム方式
  • 電源系
    太陽電池三重接合型ガリウム砒素セル
    バッテリ:リチウムイオン二次電池
    バス電圧:+ 50 V

採用実績

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名称 打ち上げ機 打ち上げ日時(UTC) 運用終了日時(UTC) 備考
ASNARO1 ドニエプル 2014年11月6日 -
ひさき (SPRINT-A) イプシロン 2013年9月14日 -
あらせ/SPRINT-B イプシロン 2016年12月20日 - 小型科学衛星標準バス(SPRINTバス)として採用
ASNARO2 イプシロン 2018年1月17日 -
ベトナムの地球観測衛星JV-LOTUSat-1 イプシロンS 2024年度(予定)[1][2] -
JV-LOTUSat-2 -

将来構想

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「NEXTAR 300L」はLEO用の300kg級小型衛星バス(打上げ時重量0.5トン級)であるが、地球観測衛星市場向けとして、2012年に打上げられた「しずく(GCOM-W1)」をベースにした中型衛星バス「NEXTAR 1500L」(打上げ時重量2トン級)を、また、通信・放送衛星市場向けには2008年に打ち上げられた『きずな(WINDS)』をベースにした静止軌道用標準バス「NEXTAR G」(打ち上げ重量1.5から3トン級)を開発していく構想がある [3]


脚注

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  1. ^ https://www.jaxa.jp/press/2020/06/20200612-1-1_j.html
  2. ^ 24年度はロケットが8機も 「H3」3機や「イプシロンS」初号機など鹿児島の2射場から打ち上げへ”. 南日本新聞 (2024年5月28日). 2024年9月8日閲覧。
  3. ^ “ASNARO/ひさき/ASTRO-H…3衛星を繋ぐNECのインターフェイス技術とは”. レスポンス. (2013年11月7日). http://response.jp/article/2013/11/07/210144.html 2013年11月24日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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