NEXTAR
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NEXTAR(英語: NEC Next Generation Star)とは日本電気が製造する標準衛星プラットフォーム(標準衛星バス)である。
概要
[編集]無人宇宙実験システム研究開発機構(USEF)の先進的宇宙システム(ASNARO)や、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)の小型科学衛星(SPRINT)シリーズの構想を受け、多様なミッション要求を支える柔軟な標準バスとして開発された。バスコア部、バスオプション部、ミッション部で構成され、それらを組み合わせることで、セミオーダーメイド衛星とでもいうような柔軟な衛星設計が可能である。
仕様
[編集]- NX-300L
- 衛星全体
- バスサイズ:W950×D950×H950(mm)
- 質量:200 kg
- ペイロード:最大200kg
- ミッション供給電力:最大300W
- 機体構成:バス/ミッション分離
- 通信系
- 通信周波数帯域:Sバンド
- ミッションデータ系
- 姿勢制御系
- 三軸姿勢制御方式、ゼロモーメンタム方式
- 電源系
- 太陽電池:三重接合型ガリウム砒素セル
- バッテリ:リチウムイオン二次電池
- バス電圧:+ 50 V
採用実績
[編集]名称 | 打ち上げ機 | 打ち上げ日時(UTC) | 運用終了日時(UTC) | 備考 |
---|---|---|---|---|
ASNARO1 | ドニエプル | 2014年11月6日 | - | |
ひさき (SPRINT-A) | イプシロン | 2013年9月14日 | - | |
あらせ/SPRINT-B | イプシロン | 2016年12月20日 | - | 小型科学衛星標準バス(SPRINTバス)として採用 |
ASNARO2 | イプシロン | 2018年1月17日 | - | |
ベトナムの地球観測衛星JV-LOTUSat-1 | イプシロンS | 2024年度(予定)[1][2] | - | |
JV-LOTUSat-2 | - |
将来構想
[編集]「NEXTAR 300L」はLEO用の300kg級小型衛星バス(打上げ時重量0.5トン級)であるが、地球観測衛星市場向けとして、2012年に打上げられた「しずく(GCOM-W1)」をベースにした中型衛星バス「NEXTAR 1500L」(打上げ時重量2トン級)を、また、通信・放送衛星市場向けには2008年に打ち上げられた『きずな(WINDS)』をベースにした静止軌道用標準バス「NEXTAR G」(打ち上げ重量1.5から3トン級)を開発していく構想がある [3]。
脚注
[編集]- ^ https://www.jaxa.jp/press/2020/06/20200612-1-1_j.html
- ^ “24年度はロケットが8機も 「H3」3機や「イプシロンS」初号機など鹿児島の2射場から打ち上げへ”. 南日本新聞 (2024年5月28日). 2024年9月8日閲覧。
- ^ “ASNARO/ひさき/ASTRO-H…3衛星を繋ぐNECのインターフェイス技術とは”. レスポンス. (2013年11月7日) 2013年11月24日閲覧。