コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

GJ 1005

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
GJ 1005
GJ 1005
見かけの等級 (mv) AB 11.53[1]
A : 11.58[2]
B : 14.38[2]
分類 連星
位置
元期:J2000.0[3]
赤経 (RA, α)  00h 15m 28.11s[3]
赤緯 (Dec, δ) −16° 18′ 01.63″[3]
視線速度 (Rv) -26.43 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤経: 731.8 ミリ秒/年[3]
赤緯: -607.7 ミリ秒/年[3]
年周視差 (π) 169.76 ± 2.67ミリ秒[4]
(誤差1.6%)
距離 19.2 ± 0.3 光年[注 1]
(5.89 ± 0.09 パーセク[注 1]
物理的性質
質量 0.17±0.12M[2]
0.055±0.032M[2]
スペクトル分類 M4 V[3]
表面温度 A : 3,220[2] K
B : 2980 K[2]
他のカタログでの名称
LHS 1047, L722-22, G158-50, G266-70, HIP1242[3]
Template (ノート 解説) ■Project

GJ 1005太陽系から約16光年の距離にある2つの赤色矮星から構成される連星である。2つの恒星は4.56年周期で軌道離心率0.36の軌道を公転している[4]

GJ1005を構成する2つの恒星は共に暗い赤色矮星で、主星の見かけの等級は11.58、伴星は14.38で[2]、太陽系近傍の恒星であるにもかかわらず観測には望遠鏡が必要となる。主星と伴星は角距離にして0.5以下しか離れておらず、通常の方法では分離観測は困難である。

絶対等級は主星と伴星がそれぞれ12.96, 15.76となり[2]、それぞれバーナード星プロキシマ・ケンタウリに近い。

観測史

[編集]

この恒星は比較的大きな固有運動を示し、ウィレム・ヤコブ・ルイテンが高固有運動星として発見した[2]。 1979年にはこの恒星が位置天文的連星であることが示唆された[5][2]。 1988年には赤外線スペックル・イメージング法を通じた観測に基づいて軌道要素質量が計算された[2]。それによると伴星の質量は0.055±0.032太陽質量と推定され、当時知られていた中で最も低質量の恒星の1つであった[2]


GJ 1005はグリーゼ近傍恒星カタログの初期の版には掲載されなかったが、1979年に出版された改訂版で、GJ1005として新たにカタログに加えられた[1]

脚注

[編集]
  1. ^ a b Gliese & Jahreiß (1979). アストロノミー・アンド・アストロフィジックス・サプリメントシリーズ 38: 423. Bibcode1979A&AS...38..423G. 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l Ianna et al. (1988). アストロノミカルジャーナル 95: 1226. Bibcode1988AJ.....95.1226I. 
  3. ^ a b c d e f g h G 158-50 -- Double or Multiple Star”. SIMBAD, CDS. 2022年8月27日閲覧。
  4. ^ a b Vrijmoet et al. (2020). アストロノミカルジャーナル 160: 215. Bibcode2020AJ....160..215V. 
  5. ^ Ianna et al. (1988). Bulletin of the American Astronomical Society 11: 688. Bibcode1988AJ.....95.1226I. 
  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算