DoggoLingo
DoggoLingo(ドッゴリンゴ、「イッヌ語」のような意味)は、単語変換、ミーム語彙目録、オノマトペから作られるインターネット言語である。Woof、Bork、およびdog-speakとも呼ばれる。DoggoLingoは犬自身のイディオムであることが暗示され、犬の頭に浮かんで来ると人間が長年信じてきたものとして提示される。つまり、イヌ同士の会話で使われるイヌ語という位置付けである。ストーニーブルック大学助教授エリス・グラハムはDoggoLingoを「容赦なく親しげに陽気でうれしそうで間抜け」と形容した[1]。
DoggoLingoでは犬をdoggoと呼ぶが、「日本のネットユーザーが『ねこ』を『ぬこ』と呼んだり、『イヌ』のことを『イッヌ』と呼んだりするのと同様に、ただの言葉遊びである[2]」。
構造
[編集]DoggoLingoは、既存の英単語に様々な接尾辞 "-o"、"-er"、"-ino" を付け足し(すなわち、dog(犬)はdoggo、pup(子犬)はpupperとなる)、作られたDoggoLingoの単語にも接尾辞を付け足す(すなわち、pupperはpupperino、borkはborkerとなる)。DoggoLingoはオノマトペに頼るところが大きい。Blep、blop、mlemといった単語は犬が舌を突き出す動作を描写する。また、bork、boof、woofは様々な犬のほえる声を描写する。DoggoLingoは安直で、また犬の外見に基づていても単語を作る。例えば、ふわふわの毛を持つ犬は、毛皮の視覚的な質感に依存してfloofまたはfluffと呼ばれる。DoggoLingoは動詞と形容詞を作るために同じ未発達なやり方に従う。すなわち動詞では「to do」の代わりに「doing me a」、形容詞「extremely」の代わりに「heckin」といった感じである。
起源
[編集]DoggoLingoの正確な起源は不明である。WeRateDogs (Twitter) やDogspotting (Facebook) といった様々なソーシャルメディアアカウント、4chan、Reddit、またはTumblrのようなソーシャルニュース収集サイト、画像掲示板はDoggoLingoを継続的に使用したり、自身のウェブサイトにDoggoLingoを使用するコンテンツをホストしたりすることによってDoggoLingoの使用の広まりを助けてきた。2014年、Dogspotting Facebookアカウントの人気が、特にオーストラリアで高まった。単語の末尾に "-o" を付け加えるのはオーストラリアのスラングの特徴でもある[3]。
単語 | 英訳 | 和訳 |
---|---|---|
Doggo | Dog | イヌ |
Fluffer | A dog with a fluffy coat | ふわふわの毛を持つイヌ |
Floof/Floofer | A dog with an especially fluffy coat | とりわけふわふわの毛を持つイヌ |
Pupper | A young dog | 若いイヌ |
Pupperino | A puppy dog | 子犬 |
Woofer | A large breed of dog | 大型犬種 |
Snoot | A dog's snout | イヌの鼻 |
Bork | A dog bark | イヌの吠える声 |
Boof | A small huffy dog bark | 小型の短気なイヌの吠える声 |
Woof | A dog howl | イヌの遠吠え |
Blep | The tip of the dog's tongue is sticking out | イヌの舌の先端が突き出される |
Blop | Part of the dog's tongue is sticking out | イヌの舌の一部が突き出される |
Mlem | The dog's tongue is all the way out, usually licking their snouts | イヌの舌全体が外に出され、大抵は自分の鼻を舐める |
Hooman | A human being | 人類 |
Fren | Friend | ともだち |
Heckin | Extremely, very | とても |
Esuse me | Excuse me | 失礼します |
Doin me a | Having an action performed on oneself | 自身に対して実行した動作 |
Stahp | Stop | 止まる |
Smol | Small, usually also meaning adorable, also cute | 小さい、大抵はかわいいも意味する |
Birb | Bird | 鳥 |
Bol | Ball | ボール |
Caid/Cade/Catto | Cat | ネコ |
Snek | Snake | ヘビ |
Chimken | Chicken | ニワトリ |
Hampter | Hamster | ハムスター |
Treato | Treats | ごちそう |
Gib | Give | くれる |
Shoob/cloud | Samoyed | サモエド |
Corgo | Corgi | コーギー |
Shibe | Shiba Inu | 柴犬 |
Bepis | Pepsi | ペプシ |
Conk | Coke | コカコーラ |
Spront | Sprite | スプライト |
Henlo | Hello | ハロー |
Happ | Happy | うれしい |
Hav | Have | 持つ |
Guis | Guys | あなたたち |
Porker | Pig/Pork | ブタ/豚肉 |
Puggerino/Puggo | Pug | パグ |
Sploot | When a dog lays flat on its belly with its legs spread out | イヌが足を広げてうつぶせにねそべっている時 |
Chonk/Chonker | An overweight cat | 太り過ぎのネコ |
Scritch Scrotch | Scratches | 引っ掻き傷 |
Wuv | Love | 愛 |
Kshh | Waterfall | 滝 |
Bamboozle | Deceiving trick | いたずらをごまかすこと |
Bootyful | Beautiful | 美しい |
Tippy Taps | Dog’s happy dance | イヌのしあわせダンス |
Toe Beans | Dog’s Toes | イヌのつまさき |
Ween | Wiener Doggo | ウィーンのイッヌ |
Wink Wonk | When a dog winks | イヌがウインクする時 |
Strawboober | Strawberry | イチゴ |
Stonk | Stock | 株式 |
その他の動物
[編集]その他の動物のインターネットファングループは、好きな動物のための言語のためにDoggoLingoの慣習の多くを採用してきた(例えば、オポッサムのためのPossoまたはPoss-speak)。LolcatはDoggoLingoの先駆けかもしれない。
脚注
[編集]- ^ “The weird underside of DoggoLingo - OxfordWords blog” (英語). OxfordWords blog. (2017年8月1日) 2018年2月26日閲覧。
- ^ takegaki (2017年6月28日). “Doge はもうオワコン? 新流行語 Doggo の意味”. 英語ネットスラング辞典. 2019年10月7日閲覧。
- ^ “Dogs Are Doggos: An Internet Language Built Around Love For The Puppers” (英語). NPR.org 2018年2月26日閲覧。