D・J・オーガスティン
ロサンゼルス・レイカーズでのオーガスティン (2022年) | |
フリーエージェント | |
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ポジション | PG |
基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 |
生年月日 | 1987年11月10日(37歳) |
出身地 | ルイジアナ州ニューオーリンズ |
身長 | 183cm (6 ft 0 in) |
体重 | 82kg (181 lb) |
ウィングスパン | 192cm (6 ft 4 in)[1] |
垂直跳び | 82.6cm[2] |
最高到達点 | 96.5cm[2] |
シューズ | ナイキ[3] |
キャリア情報 | |
高校 |
ブラザー・マーティン高等学校 ハイタワー高等学校 |
大学 | テキサス大学 |
NBAドラフト | 2008年 / 1巡目 / 全体9位[1] |
シャーロット・ボブキャッツから指名 | |
プロ選手期間 | 2008年–現在 |
経歴 | |
2008-2012 | シャーロット・ボブキャッツ |
2012–2013 | インディアナ・ペイサーズ |
2013 | トロント・ラプターズ |
2013–2014 | シカゴ・ブルズ |
2014–2015 | デトロイト・ピストンズ |
2015-2016 | オクラホマシティ・サンダー |
2016 | デンバー・ナゲッツ |
2016-2020 | オーランド・マジック |
2020–2021 | ミルウォーキー・バックス |
2021-2022 | ヒューストン・ロケッツ |
2022 | ロサンゼルス・レイカーズ |
受賞歴 | |
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Stats Basketball-Reference.com | |
D・J・オーガスティン(D.J. Augustin; [ˈɔːɡəstɪn])ことダリル・ジェラード・オーガスティン・ジュニア(Darryl Jerard Augustin Jr. , 1987年11月10日 - )は、アメリカ合衆国・ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のプロバスケットボール選手。ポジションはポイントガード。
生い立ち
[編集]- 高校時代
ニューオーリンズで生まれ育ち、高校は地元のブラザーマーティン高校に進学したが、2005年のハリケーン・カトリーナによる被害でミズーリ市への移住を余儀なくされたため、最終学年はミズーリ市のハイタワー高校で過ごした。卒業時にはブラザーマーティン高校から卒業証書を受け取ると共に、トヨタセンターで行われたハイタワー高校の卒業式にも出席した。
ブラザーマーティン高を2度州のタイトルに導いたオーガスティンは、ハイタワー高では正確なパスとシュートで活躍。同校でのデビュー戦では会場を埋め尽くした観客とテレビカメラの前で29得点8リバウンド14アシストを記録し、83-59で快勝した。このシーズン、ハイタワー高校は26勝4敗の成績を残し、オーガスティンは地区のMVPを獲得、その他マクドナルド選出のオールアメリカン、パレード誌選出の4thチーム、ヒューストン・クロニクルの年間最優秀選手、ヒューストンのファーストチーム、州のファーストチームなどに選ばれた。マクドナルドの高校オールスターゲームでは後に大学のチームメイトとなるケビン・デュラントらとプレーした。
- テキサス大学
高校卒業後はテキサス大学に進学。オーガスティンはデュラントと共に1年目から先発に抜擢され、35試合に出場し、14.4得点6.7アシスト、3Pシュート成功率44.1%の成績を記録。カンファレンスのセカンドチームと、AP通信社、全米バスケットボールコーチ協会選出のカンファレンス・ルーキーファーストチームに選ばれた。
1年目のシーズン終了後にデュラントはNBAドラフトにアーリーエントリーした。オーガスティンも一緒にエントリーすれば指名は確実視されていたが、彼はテキサス大学に留まることを選んだ。2年目のシーズンは19.2得点5.9アシストを記録し、オールアメリカンのファーストチームに選出され、ネイスミス・カレッジ最優秀選手賞、ボブ・クージー賞の各賞レースでは最終候補にまで残った。
学業でも優秀だったオーガスティンは2年生時には4.0GPA(累計3.64GPA)をもらい、同校バスケットボールチームからは史上2人目となるアカデミック・オールアメリカンのファーストチームに選ばれている。テキサス大学では2シーズンのみ過ごし、2008年のNBAドラフトにアーリーエントリーした。
NBAキャリア
[編集]シャーロット・ボブキャッツ
[編集]シャーロット・ボブキャッツから全体9位指名を受けてNBA入り[4]。1年目はレイモンド・フェルトンの控えとしてプレーし、11.8得点3.5アシスト、リーグ6位となるフリースロー成功率89.3%を記録し、オールルーキー2ndチームに選ばれた。
インディアナ・ペイサーズ
[編集]2012年7月13日、インディアナ・ペイサーズと契約した[5]。
トロント・ラプターズ
[編集]2013年7月22日、トロント・ラプターズと契約した[6]。
シカゴ・ブルズ
[編集]デトロイト・ピストンズ
[編集]2014年7月15日、デトロイト・ピストンズと2年600万ドルで契約を結んだ[8][9]。
オクラホマシティ・サンダー
[編集]2015年2月19日、ユタ・ジャズが絡んだ3チーム間トレードでオクラホマシティ・サンダーに放出され、大学時代のチームメイトだったケビン・デュラントと再会した[10]。
デンバー・ナゲッツ
[編集]2016年2月19日、ランディ・フォイエとのトレードで、スティーブ・ノバック、2つの2巡目指名権と金銭とともにデンバー・ナゲッツに移籍した[11]。
オーランド・マジック
[編集]2016年7月1日にオーランド・マジックと4年2900万ドルで契約した[12][13]。
2018-19シーズンは81試合に先発出場し、チームとして7年ぶりのプレーオフ進出に貢献した。
2019-20シーズンはマーケル・フルツに先発を奪われることが多かった。
ミルウォーキー・バックス
[編集]2020年11月28日にミルウォーキー・バックスと3年2100万ドルの契約を結んだ[14]。
ヒューストン・ロケッツ
[編集]2021年3月19日にP・J・タッカー、ロディオンス・クルークスとのトレードで、D・J・ウィルソンと共にヒューストン・ロケッツへ移籍した[15]。
2022年2月10日にロケッツから解雇された[16]。
ロサンゼルス・レイカーズ
[編集]2022年3月1日にロサンゼルス・レイカーズとシーズン終了までの契約を結んだ[17]。
個人成績
[編集]略称説明 | |||||
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GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | PPG | 平均得点 | 太字 | キャリアハイ |
レギュラーシーズン
[編集]シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2008–09 | CHA | 72 | 12 | 26.5 | .430 | .439 | .893 | 1.8 | 3.5 | .6 | .0 | 11.8 |
2009–10 | 80 | 2 | 18.4 | .386 | .393 | .779 | 1.2 | 2.4 | .6 | .1 | 6.4 | |
2010–11 | 82 | 82 | 33.6 | .416 | .333 | .906 | 2.7 | 6.1 | .7 | .0 | 14.4 | |
2011–12 | 48 | 46 | 29.3 | .376 | .341 | .875 | 2.3 | 6.4 | .8 | .0 | 11.1 | |
2012–13 | IND | 76 | 5 | 16.1 | .350 | .353 | .838 | 1.2 | 2.2 | .4 | .0 | 4.7 |
2013–14 | TOR | 10 | 0 | 8.2 | .292 | .091 | 1.000 | .4 | 1.0 | .1 | .0 | 2.1 |
CHI | 61 | 9 | 30.4 | .419 | .411 | .882 | 2.1 | 5.0 | .9 | .0 | 14.9 | |
2013-14計 | 71 | 9 | 27.3 | .415 | .401 | .885 | 1.8 | 4.4 | .7 | .0 | 13.1 | |
2014–15 | DET | 54 | 13 | 23.8 | .410 | .327 | .870 | 1.9 | 4.9 | .6 | .0 | 10.6 |
OKC | 28 | 1 | 24.2 | .371 | .354 | .861 | 2.2 | 3.1 | .6 | .0 | 7.3 | |
2014-15計 | 82 | 14 | 24.0 | .399 | .337 | .868 | 2.0 | 4.3 | .6 | .0 | 9.5 | |
2015–16 | 34 | 0 | 15.3 | .380 | .393 | .765 | 1.3 | 1.9 | .4 | .1 | 4.2 | |
DEN | 28 | 0 | 23.5 | .445 | .411 | .819 | 1.9 | 4.7 | .9 | .1 | 11.6 | |
2015-16計 | 62 | 0 | 19.0 | .423 | .405 | .805 | 1.5 | 3.2 | .6 | .1 | 7.5 | |
2016–17 | ORL | 78 | 20 | 19.7 | .377 | .347 | .814 | 1.5 | 2.7 | .4 | .0 | 7.9 |
2017–18 | 75 | 36 | 23.5 | .452 | .419 | .868 | 2.1 | 3.8 | .7 | .0 | 10.2 | |
2018–19 | 81 | 81 | 28.0 | .470 | .421 | .866 | 2.5 | 5.3 | .6 | .0 | 11.7 | |
2019–20 | 57 | 13 | 24.9 | .399 | .348 | .890 | 2.1 | 4.6 | .6 | .0 | 10.5 | |
2020–21 | MIL | 37 | 6 | 19.3 | .370 | .380 | .900 | 1.4 | 3.0 | .5 | .0 | 6.1 |
HOU | 20 | 6 | 20.8 | .424 | .385 | .900 | 2.2 | 3.9 | .4 | .0 | 10.6 | |
2020-21計 | 57 | 12 | 19.8 | .394 | .382 | .904 | 1.6 | 3.3 | .5 | .0 | 7.7 | |
2021–22 | 34 | 2 | 15.0 | .404 | .406 | .868 | 1.2 | 2.2 | .3 | .0 | .5.4 | |
通算:14年 | 955 | 334 | 23.5 | .411 | .380 | .867 | 1.9 | 3.9 | .6 | .0 | 9.6 |
- 2011-12シーズンは66試合、2019-20シーズンは73試合でそれぞれ打ち切り
プレーオフ
[編集]シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 | CHA | 4 | 0 | 18.3 | .294 | .333 | .833 | 1.0 | 1.8 | .3 | .3 | 4.3 |
2013 | IND | 19 | 1 | 16.6 | .380 | .396 | .806 | .8 | .7 | .4 | .0 | 5.2 |
2014 | CHI | 5 | 0 | 28.2 | .292 | .269 | .895 | 1.6 | 4.8 | .6 | .0 | 13.2 |
2019 | ORL | 5 | 5 | 28.2 | .488 | .476 | .875 | 1.6 | 3.8 | .4 | .2 | 12.8 |
2020 | 5 | 0 | 25.6 | .391 | .471 | .957 | 2.0 | 6.0 | .2 | .0 | 13.2 | |
出場:5回 | 38 | 6 | 21.0 | .368 | .390 | .874 | 1.2 | 2.4 | .4 | .1 | 8.2 |
受賞歴
[編集]- NBAオールルーキー・セカンドチーム (2009)
- ボブ・クージー賞 (2008)
- オールアメリカン・コンセンサスファーストチーム (2008)
- オールBig 12ファーストチーム (2008)
- オールBig 12セカンドチーム (2007)
- Big 12オーツルーキーチーム (2007)
- マクドナルド・オール・アメリカン (2006)
- パレード誌オールアメリカン・フォースチーム (2006)
ドラフト時の評価
[編集]安定感と大胆さを兼ね備えた真の司令塔。ボールハンドリングに優れ、アウトサイドシュートも正確であり、パスも捌けるなど、ポイントガードとしての資質は非常に高い。ただし上背はなく(公称183cmだが、プレドラフトキャンプ時の身体測定では178cmだった)、サイズの面で苦戦する可能性がある。現役選手ではジャミーア・ネルソンに例えられる。
プレドラフトキャンプ時の身体データ
ウイングスパン | ジャンプ力 | スプリント | ベンチプレス |
---|---|---|---|
192cm | 88.9cm | 3.07秒 | 2回 |
※スプリントはコート3/4(約21m)走。ベンチプレスは約84kg。
選手としての特徴
[編集]- 公称身長は183cmでNBA選手としては非常に小さい部類である。1試合平均のブロックショットは0.1にも満たない。
- NBA通算のスリーポイントフィールドゴール成功率は約38%、フリースロー成功率は約86%である。
脚注
[編集]- ^ “NBA Draft Combine”. NBA.com (2008年9月). 2018年4月18日閲覧。
- ^ a b “NBA Draft Combine”. NBA.com (2008年9月). 2022年3月2日閲覧。
- ^ “D.J. Augustin | NBA Shoes Database”. ballershoesdb.com. 2022年3月2日閲覧。
- ^ “Bobcats ink Augustin, Ajinca, have yet to sign Weaver”. ESPN.com (2008年6月8日). 2015年3月10日閲覧。
- ^ “Pacers Sign Point Guard DJ Augustin”. NBA.com (July 13, 2012). July 13, 2012閲覧。
- ^ “Raptors Sign Free-Agent Guard D.J. Augustin”. Raptors.com (July 22, 2013). April 11, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。July 22, 2013閲覧。
- ^ “BULLS SIGN FREE AGENT GUARD D.J. AUGUSTIN”. NBA.com (December 13, 2013). December 13, 2013閲覧。
- ^ “Detroit Pistons Sign Free Agent Guard D.J. Augustin”. NBA.com (July 15, 2014). July 15, 2014閲覧。
- ^ Wojnarowski, Adrian (July 13, 2014). “Sources: D.J. Augustin signing two-year deal with Pistons. Augustine is trash.”. Yahoo.com. July 13, 2014閲覧。
- ^ “Thunder Acquires Kanter, Novak, Augustin, Singler and Draft Pick”. NBA.com (February 19, 2015). February 20, 2015閲覧。
- ^ “Nuggets Acquire D.J. Augustin, Steve Novak, Second Round Picks and Cash Consideration”. NBA.com. Turner Sports Interactive, Inc. (February 18, 2016). February 18, 2016閲覧。
- ^ Denton, John (July 7, 2016). “Orlando Magic Sign D.J. Augustin”. NBA.com. July 7, 2016閲覧。
- ^ Zillgitt, Jeff (July 1, 2016). “D.J. Augustin, Orlando Magic reach four-year, $29 million contract agreement”. USAToday.com. July 7, 2016閲覧。
- ^ “Milwaukee Bucks Sign D.J. Augustin”. www.nba.com. 2022年3月1日閲覧。
- ^ “Milwaukee Bucks Acquire P.J. Tucker And Rodions Kurucs From The Houston Rockets”. www.nba.com. 2022年3月1日閲覧。
- ^ “Rockets Complete Four Player Trade with Boston”. www.nba.com. 2022年3月1日閲覧。
- ^ “Los Angeles Lakers sign D.J. Augustin, request waiver on DeAndre Jordan” (英語). www.nba.com. 2022年3月1日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 選手の通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference、ESPN、Eurobasket、RealGM、Yahoo
- ドラフト情報 NBADraft.net、DraftExpress
- Texas Longhorns bio
- カレッジ通算成績と情報 Sports-Reference、ESPN College、247Sports
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- ヒューストン・ロケッツの選手
- ロサンゼルス・レイカーズの選手
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- マクドナルド・オール・アメリカン選出選手
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- 21世紀のアフリカ系アメリカ人のスポーツ選手
- ルイジアナ州出身のバスケットボール選手
- ニューオーリンズ出身の人物
- 1987年生
- 存命人物