CSS (バンド)
CSS | |
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ロック・アン・セーヌにて(2007年、パリ) | |
基本情報 | |
別名 | Cansei de Ser Sexy |
出身地 | ブラジル サンパウロ |
ジャンル |
オルタナティブ・ロック インディー・ロック シンセポップ エレクトロクラッシュ ニューレイヴ |
活動期間 | 2003年 - |
レーベル | サブ・ポップ |
公式サイト |
csssuxxx |
メンバー |
ラヴフォックス ルイザ・サア アナ・レゼンデ カロリーナ・パラ |
旧メンバー |
イラチェマ・トレヴィサン マリア・エレーナ・ゼルバ クラーラ・ヒベイロ アドリアーノ・シントラ |
CSS(シー・エス・エス)は、ブラジルのディスコ・パンク・バンド。サンパウロ出身。2000年代後半に発祥したニューレイヴのバンドに分類される。歌は英語とポルトガル語で歌われている。
バンド名は、Cansei de Ser Sexy(カンセイ・ジ・セール・セクシー)の略であり、ビヨンセの発言「Got Tired of Being Sexy(セクシーで居ることに飽きた)」をブラジルポルトガル語に訳したもの[1]。
メンバー
[編集]- ラヴフォックス (Lovefoxxx) ボーカル。
- ルイザ・サア (Luiza Sá) ギター、シンセサイザー。
- アナ・レゼンデ (Ana Rezende) ギター、シンセサイザー。
- カロリーナ・パラ (Carolina Parra) ギター、ドラムス。
旧メンバー
[編集]- イラチェマ・トレヴィサン (Iracema Trevisan) ベース。
- マリア・エレーナ・ゼルバ (Maria Helena Zerba)
- クラーラ・ヒベイロ (Clara Ribeiro)
- アドリアーノ・シントラ (Adriano Cintra) ベース。
来歴
[編集]結成、デビューアルバム
[編集]2003年9月に結成[1]。バンドは初め、インターネットを通じて名前を知られるようになる。アドリアーノ・シントラは、サンパウロのアンダーグラウンド・クラブ・シーンで有名な人物であり、ラヴフォックスは、フォトログとFlickrで人気のある利用者だった。結成当時、アドリアーノ以外のメンバーは楽器が弾けなかった[1][2]。バンドのフォトログは人気になり、トラマ・バーチャル (Trama Virtual 〈MySpaceのブラジル版にあたるウェブサイト〉)に投稿していた曲は頻繁にダウンロードされた。トラマ・バーチャルは、バンドへ大いに投資するようになり、バンドを取材させるためにブラジルとイギリスの記者を招待した。ブラジルの雑誌数誌とイギリスの新聞ガーディアンに記事が掲載された[3]。いくつかの曲はメインストリームで使用され始め、「ミーティング・パリス・ヒルトン」はシンプル・ライフのラテン・アメリカでの放送に使用された[1]。2004年、自主制作でEPを2枚リリース。
2005年、トラマ・バーチャルと契約し、10月にデビューアルバム『カンセイ・ジ・セール・セクシー』をブラジルでリリース。合わせてライブ会場とインターネットで7曲入りEP「CSS SUXXX」を販売した[1]。アルバムとEPのレコーディング中に、クラーラ・ヒベイロとマリア・エレーナ・ゼルバがバンドを脱退した[1]。アルバムの限定版バージョンには、買った人がアルバムの曲をコピーし贈り物として他の人にあげられるように、CD-Rが同梱されていた[1][2]。アルバムはブラジルで5000枚売り上げたと伝えられているが、アルバム、シングル共にチャートにはのらなかった。
サブ・ポップ契約、世界デビュー
[編集]2006年の初頭にはニルヴァーナなどを輩出した米国の有名レーベル、サブ・ポップと契約し、アルバム『カンセイ・ジ・セール・セクシー』で世界デビューを果たした。6月6日、シングル「レッツ・メイク・ラブ・アンド・リッスン・トゥ・デス・フロム・アバブ」をリリース。7月、DJディプロ、ボンヂ・ド・ホレと共に、初のアメリカとカナダでのツアーを行った[1]。
2007年1月、初の日本公演を行った[4]。また、カサビアンの日本公演でのオープニングアクトを務めた[5]。2007年2月、シングル曲「アルコール」のPVコンテストをインターネット上で開催した[6]。2007年4月、曲名にも使用したことのあるパリス・ヒルトンとの対面を果たした[7]。2007年5月、「アララ」と「オフ・ザ・フック」がForza Motorsport 2のサウンドトラックに収録された[1]。
2007年夏、バンドは様々なヨーロッパのロック・フェスティバル(グラストンベリー・フェスティバル[8]、レディング・フェスティバルなど)に出演した。2007年8月4日、ニューヨークの航空会社が過剰予約したため飛行機に乗ることができず、シカゴで催されるロック・フェスティバルのロラパルーザに出演できないという災難にあった[9][10]。サマーソニック07に出演。
シングル曲「ミュージック・イズ・マイ・ホット・ホット・セックス」がAppleiPod touchのCMに使用された。このCMは、18歳のイギリスの学生ニック・ヘイリーが制作した動画をもとに作られている。ヘイリーは「ミュージック・イズ・マイ・ホット・ホット・セックス」を使用してiPod touchのCMを自主制作し、2007年9月11日にYouTubeへ投稿した。アップルの広告代理店TBWA\CHIAT\DAYの関係者がヘイリーの作った作品を見て、彼と連絡を取り、協力を得て放送バージョンを作成した。[11]シングルは、ビルボード63位を記録[12][13]。ブラジルのバンドのシングル順位として過去最高位だった。同じ曲が1年前に競合商品であるZuneのプロモーションに使用されていた[14]。
2008年4月11日、イラチェマ・トレヴィサンが脱退し、アドリアーノ・シントラがベースを引き継いだ[15][16]。バンドはその後、元ザ・クーパー・テンプル・クロースのジョン・ハーパーをサポートドラムとして迎え活動している。
セカンドアルバム
[編集]2008年4月、2ndアルバムからの先行シングル「ラット・イズ・デッド(レイジ)」が公式サイトから無料ダウンロード配信された[17]。7月、2ndアルバム『ドンキー』をリリース。アルバム名の由来はマネージャーに騙され、ロバ(英:Donkey)のように働いていたことから[18](マネージャーからはお金を持ち逃げされ、借金まで背負わされた[19])。フジ・ロック・フェスティバル08に出演[20][21]。フジ・ロックでは、プライマル・スクリームとラヴフォックスの共演が行われた[22]。
2008年11月、2度目の単独での日本公演を名古屋、東京、大阪、横浜で行った。2009年8月、再びサマーソニック09に出演。[23]
エピソード
[編集]この節に雑多な内容が羅列されています。 |
- ライヴ中には男性下着が飛び交うこともある[24]。
- 日本では、フジテレビの早朝番組SOUND WEATHERによってフィーチャーされ、2006年末から2007年初めにかけて「レッツ・メイク・ラブ・アンド・リッスン・トゥ・デス・フロム・アバブ」がプレイされ、音楽ファン以外の一般人にも知られるきっかけになった。この題名の「デス・フロム・アバブ」とはカナダのバンド、デス・フロム・アバヴ 1979[要出典]。
- キユーピーマヨネーズのCMに楽曲「オディオ・オディオ・オディオ・ソーリー C.」(Odio Odio Odio Sorry C.) を提供している[11]。
- L7の「プリテンド・ウィアー・デッド」をライブでよくカバーする。ロサンゼルスとハリウッドでの公演ではドニータと共にカバー演奏した[要出典]。
- メンバー全員は、ブラジルからロンドンへ移り住んでいる[18]。
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]発売年 | タイトル | チャート | |
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UK | US | ||
2005年 | カンセイ・ジ・セール・セクシー (Cansei de Ser Sexy) (Trama) |
- | - |
2006年 | カンセイ・ジ・セール・セクシー (Cansei de Ser Sexy) (Sub Pop/Warner) |
69 | - |
2008年 | ドンキー (Donkey) |
32 | 189 |
2011年 | ラ・リベラシオン (La Liberación) |
180 | - |
2013年 | プランタ (Planta) |
- | - |
EP
[編集]- Em Rotterdam Já É uma Febre - 2004年
- A Onda Mortal / Uma Tarde com PJ - 2004年
- CSS SUXXX (Trama) - 2005年
シングル
[編集]発売年 | タイトル | チャート | アルバム | |
---|---|---|---|---|
UK | US | |||
2006年 | アララ (Alala) | 89 | - | カンセイ・ジ・セール・セクシー (Cansei de Ser Sexy) |
オフ・ザ・フック (Off The Hook) | 43 | - | ||
2007年 | レッツ・メイク・ラブ・アンド・リッスン・トゥ・デス・フロム・アバブ (Let's Make Love and Listen to Death from Above) |
39 | - | |
ミュージック・イズ・マイ・ホット・ホット・セックス (Music Is My Hot, Hot Sex) |
- | 63 | ||
アルコール (Alcohol) | - | - | ||
2008年 | ラット・イズ・デッド(レイジ)(Rat Is Dead〈Rage〉) | - | - | ドンキー (Donkey) |
レフト・ビハインド (Left Behind) | 78 | - | ||
ムーヴ (Move) | - | - | ||
2011年 | ヒッツ・ミー・ライク・ア・ロック (Hits Me Like a Rock) | - | - | ラ・リベラシオン (La Liberación) |
シティ・ガール (City Grrrl) | - | - | ||
2013年 | ハングオーバー (Hangover) | - | - | プランタ (Planta) |
イントゥ・ザ・サン (Into the Sun) | - | - |
リミックス
[編集]- Tiny Masters of Today - Hey Mr. DJ (2007年)
- Bitchee Bitchee Ya Ya Ya - Fuck Friend (2007年)
- リリー・アレン - Alfie (2007年)
- ザ・ウォンバッツ - Kill the Director (2007年)
- The Mules - We're Good People (2007年)
- The Little Ones - Lovers Who Uncover (2007年)
- ボンヂ・ド・ホレ - Office Boy (2007年)
- ザ・クリブス - Men's Needs (2007年)
- Loney, Dear - The City, The Airport (2007年)
- アソビセクス - Strawberries (2007年)
- カイリー・ミノーグ - Wow (2008年)
- Tetine - I Go To The Doctor! (2008年)
- B-52's - Funplex (2008年)
- デジタリズム - Pogo (2008年)
- ブロック・パーティ - Mercury (2008年)
- Lykke Li - Little Bit (2008年)
- キーン - The Lovers Are Losing (2008年)
日本公演
[編集]- 2007年
- 1月16日 東京Shibuya DUO Music Exchange
- 8月11日、12日 サマーソニック
- 2008年
- 7月27日 フジ・ロック・フェスティバル
- 11月24日 名古屋CLUB QUATTRO、25日、26日 東京LIQUIDROOM、27日 大阪・心斎橋CLUB QUATTRO、28日 横浜BAY HALL
- 2009年
- 8月8日、9日 サマーソニック
- 2011年
- 7月29日 フジ・ロック・フェスティバル
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i 「Cansei de Ser Sexy」 POKEBRAS、2007年08月03日。
- ^ a b 「Gigwise: CSS」
- ^ Sophie Heawood 「Sexy beasts」 The Guardian、2006年7月28日。
- ^ 「Cansei de Ser Sexy来日公演レポート!」 POKEBRAS、2007年01月19日。
- ^ 「ブラジル発のディスコ・バンドCSS、2度目の単独ツアー」 MSNミュージック、2008年9月2日。
- ^ 「CSS ニュー・シングルのPVコンテストを開催!」 VIBE、2007年2月15日。
- ^ 「CSSがパリス・ヒルトンに出会った」 doops!、2007年5月9日
- ^ 『音楽と雨とぬかるみと…グラストンベリー・フェスに潜入!』(10/12) 2008年8月28日 X BRAND,Rolling Stone
- ^ 「CSS 飛行機に乗れずフェス断念」 VIBE、2007年8月6日。
- ^ 「CSS Stuck In New York, Miss Lalapalooza」 2007年8月4日。
- ^ a b 「『iPod touch』のCMソングは、このバンド」 BARKS、2007年12月10日。
- ^ 「The Billboard Hot 100: Music Is My Hot Hot Sex」
- ^ 「Billboard Artist Chart History for CSS」
- ^ Kostas Tzounopoulos 「iPod Touch ad uses music from a Zune ad!」 zune-online.com、2007年10月30日。
- ^ 「CSS ベーシストが脱退」 VIBE、2008年4月14日。
- ^ 「ブラジルのディスコ・パンク・バンド、CSSからベーシストのIRA TREVISANが脱退」 bounce.com、2008年4月15日。
- ^ 「フジロック08出演!CSSが新曲を無料ダウンロード配信、新作も発売へ」 doops!、2008年4月30日。
- ^ a b 「CSS - bounce.com インタビュー」 bounce.com、2008年7月25日。
- ^ 「CSS|好き勝手に生きている女の子達はツンでもデレでもない」 FUJIROCK EXPRESS'08、2008年7月29日。
- ^ 「〈FUJI ROCK FESTIVAL〉アーティスト・コメント第十弾! パフォーマンス直前のCSSが登場!!」 bounce.com、2008年8月4日。
- ^ 「CSS @ RED MARQUEE」 New Audiogram、2008年7月27日。
- ^ 「FUJI ROCK '08 プライマル・スクリームとラヴフォックスが共演を語る」 MTVJAPAN.com、2008年8月1日。
- ^ 「サマーソニック09ラインナップ」。
- ^ 「CSS/シー・エス・エス Interview」 VIBE、2006年11月24日。
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- ファンページ
- サブ・ポップ
- K.S.R Corp. Club Music Distribution inc
- CSS - Myspace
- CSS - YouTubeチャンネル
- CSS (バンド) - Flickr