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7.5 cm GebG 36

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
7.5cm GebG 36
コーカサスで山岳兵によって使用された山砲。1943年1月。
種類 山砲
原開発国 ナチス・ドイツの旗 ドイツ国
運用史
配備期間 1938年から1945年
配備先 ナチス・ドイツの旗 ドイツ国
関連戦争・紛争 第二次世界大戦
開発史
開発者 ラインメタル
開発期間 1935年から1938年
製造業者 ラインメタル
製造期間 1938年から1945年
製造数 1,193門以上
諸元
重量 750kg
全長 1.45m(全長)
要員数 砲兵、5名

砲弾 75×130mm. R(分離装薬、装薬は薬筒に収容)
砲弾重量 5.75kg
口径 75mm
砲尾 水平鎖栓
砲架 開脚式
仰角 俯角2度、仰角70度
旋回角 40度
発射速度 6発から8発毎分
初速 475m/s
最大射程 9,250m
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7.5cm GebG 36とは第二次世界大戦中に用いられたナチス・ドイツ山砲である。口径は7.5cm、正式名称は7.5cm Gebirgsgeschütz 36。1938年から1945年の期間に少なくとも1,193門が製造された。第二次世界大戦中、本砲はドイツ陸軍武装親衛隊の山岳部隊における標準的な軽砲だった。

開発と詳細

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7.5cm GebG 36は、ドイツ国防軍陸軍の山岳部隊が使用する7.5cm野砲という要望に沿ってラインメタル社が設計したもので、未だに任務に就いていた第一次世界大戦時の山砲、オーストリア=ハンガリー帝国製のシュコダ 7.5cm ゲビルクスカノーネ M.15を代替するものだった。量産は1938年に開始されたものの、この年に何門が生産されたか正確には不明である[1]。1939年から1945年の間に約1,193門が量産された[2]

7.5cm GebG 36の設計は、ドイツの標準的な水平鎖栓による尾栓の閉鎖機構および砲口制退器を装備し、砲自体に関してはわりあいに伝統的なものだった。高い仰角で射撃する本砲の能力を最大限活かすよう、砲尾と地面との間の距離を伸ばす意図で砲の後方に砲耳が付いていた。これにより砲口重量のバランスをとるため、バネの装備が必要となった。さらに本砲には、仰角の増大に応じて後座距離が短くなる可変後座機構が採用された。輸送用のジョイントを合体させたために砲尾は非常に大型であり、砲身から分解することができた[3]

開脚式砲架の先端には駐鋤(ちゅうじょ)が装備され、これは着脱可能だった。一般的に本砲には、軽合金製のディスクホイールにゴム製リムのついた車輪が使われたが、初期の砲には木製スポークの車輪が装備されている。重量軽減のために防盾は装着されなかった。この砲はひとまとめで牽引されるか、ラバ軍馬によって運搬するため、8分割の梱包品として分解積載された。本砲の自重は750kgである[3]

7.5cm GebG 36の軽さが原因となり、低仰角で発砲する際には反動力で砲が跳ねた。これは反動力が砲の駐鋤をてこの支点として働かせ、車輪をてこの作用で上方へ動かしたためである。実際、砲の跳躍が過大だったことから、装薬の最大量である「装薬5」を装填した際には15度以下の低仰角での発砲が禁止された。高仰角の射撃であれば、制退機構によって緩衝されなかった残余の反動力を地面が吸収したため、まったく安全だった[3]

弾薬

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7.5cm GebG 36は多種の弾薬を発射できたが、特別な例外として通常型の徹甲弾は無かった。代わりに本砲は重量5.83kgのユニークな成形炸薬弾を用い、その射程は9,250mだった[4]

本砲には重量5.83kgの高性能榴弾が用意されていたが、7.5cm FK 18が使っていた弾薬も同様に射撃できた。状況が求めるならば、本砲は色つきの発煙弾を撃てた。この砲は4段階に装薬を増した。所要の射程に届かせるため、装薬は共に加えられた。「装薬5」は、砲の射程の限界となる目標に対し、他の全ての装薬に代えて使用できた[5]

軽砲としてこの射程は相当なものである一方、第二次世界大戦当時の要求において、7.5cmという口径は小さすぎたことがすぐに判明した。

部隊組織

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本砲は4門で1個隊を組織した。各隊は大隊に2個か3個置かれた。山岳砲兵連隊は、どこでも7.5cm GebG 36を装備する1個から3個の大隊を保有することとなっていた[6]

脚注

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  1. ^ Gander and Chamberlain, p. 289
  2. ^ German Weapon and Ammunition Production 1 Sep 1939-1 Apr 1945”. 28 May 2009閲覧。
  3. ^ a b c Hogg, p. 32
  4. ^ Zentner, C. Soldaten im Einsatz. Jahr Verlag Hamburg (1977). p. 115
  5. ^ Hogg, pp. 32-3
  6. ^ German Army Organizations 22 June 1941”. 29 May 2009閲覧。

参考文献

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  • Chant, Chris. Artillery of World War II, ISBN 0-7603-1172-2
  • Engelmann, Joachim and Scheibert, Horst. Deutsche Artillerie 1934-1945: Eine Dokumentation in Text, Skizzen und Bildern: Ausrüstung, Gliederung, Ausbildung, Führung, Einsatz. Limburg/Lahn, Germany: C. A. Starke, 1974
  • Gander, Terry and Chamberlain, Peter. Weapons of the Third Reich: An Encyclopedic Survey of All Small Arms, Artillery and Special Weapons of the German Land Forces 1939-1945. New York: Doubleday, 1979 ISBN 0-385-15090-3
  • Hogg, Ian V. German Artillery of World War Two. 2nd corrected edition. Mechanicsville, PA: Stackpole Books, 1997 ISBN 1-85367-480-X

外部リンク

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