メサラジン
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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薬物動態データ | |
生物学的利用能 | orally: 20-30% absorbed rectally: 10-35% |
代謝 | Rapidly & extensively metabolised intestinal mucosal wall and the liver |
半減期 | 5 hours after initial dose. At steady state 7 hours |
識別 | |
CAS番号 | 89-57-6 |
ATCコード | A07EC02 (WHO) |
PubChem | CID: 4075 |
DrugBank | APRD01098 |
ChemSpider | 3933 |
KEGG | D00377 |
化学的データ | |
化学式 | C7H7NO3 |
分子量 | 153.135 g/mol |
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メサラジン(Mesalazine)は、メサラミン(mesalamine)とも呼ばれる抗炎症薬の一つで、潰瘍性大腸炎、クローン病の炎症を治療するのに使用される。5-アミノサリチル酸(5-ASA)とも言われる。結核の治療薬パラアミノサリチル酸(4-アミノサリチル酸、PAS)の位置異性体。
商品名はアサコール(Asacol、ゼリア新薬工業)、ペンタサ(Pentasa、杏林製薬)、リアルダ(Lialda、持田製薬)。潰瘍性大腸炎の第一選択薬であり、軽度から中度の患者の治療に使われる。ペンタサは1996年より[1]、アサコールは2009年に錠剤として販売され始め[2]た。ペンタサは錠剤・顆粒剤・坐剤・注腸剤、リアルダはフィルムコーティング錠としても販売されている。
概要
[編集]元来使われていたサラゾスルファピリジンの副作用を解消するために開発された。サラゾスルファピリジンの成分のうち副作用の原因となっていたスルファピリジンを除き、有効成分5-アミノサリチル酸のみを取り出した治療薬。
大腸に届く前に小腸で吸収されてしまうことも多いため、ペンタサでは腸溶性の被膜コーティングを、アサコールではpH依存型の被膜コーティングを施行し、胃では溶けずに小腸から大腸にわたって徐々に溶けて、大腸に到達してから5-ASAが放出されるように工夫されている。 リアルダはpH依存型コーティングに加え、マルチマトリックスによる大腸全域における徐放性を持つ。
5-ニトロサリチル酸を水酸化カリウム/ラネーニッケル触媒と反応させる事によって合成。[3]
中学卒業時から長く潰瘍性大腸炎を患っていた元内閣総理大臣・安倍晋三がアサコールで飛躍的に症状が改善したと報じられ、復活したことで注目を集めた(但し、安倍はステロイドを併用しているとされる。また上述の通りペンタサの発売時期ははるかに前であり、潰瘍性大腸炎を患っている患者がメサラジンを服用したことが無いということは不自然である)[2]。
副作用
[編集]一般的な副作用は、下痢、吐き気、痙攣、腹の張り[4]であるが、稀に頭痛、症状の悪化、超過敏反応(吹き出物、蕁麻疹等)、脱毛、急性膵炎、肝炎、ネフローゼ症候群、血液疾患(無顆粒球症、再生不良性貧血、白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症等)が起こることもある。
サラゾスルファピリジンより副作用は少ないが、稀に以下の副作用が起こる。
- アレルギーの肺の反応
- アレルギー性心筋炎
- メトヘモグロビン血症
重大な副作用は、
出典
[編集]- ^ “潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「ペンタサ®錠500」の製造販売承認取得について”. 2024年5月21日閲覧。
- ^ a b “週刊現代 - 安倍総理と「奇跡の万能薬」ステロイド。何にでも効く。でも、なんで効くかは分からない。そして副作用は確実にある 2014年12月18日”. 2020年8月26日閲覧。
- ^ G.Breviglieri, B.Giacomo, C.Sergio, A.Cinzia, E.Campanab, M.Panunzio: "Reduction of 5-Nitrosalicylic acid in water to give 5-Aminosalicylic acid". Molecules 2001, 6, M260.
- ^ “Lialda Side Effects & Safety Information”. Shire US (2007年10月). 2008年1月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月7日閲覧。
- ^ “アサコール錠400mg 添付文書” (2016年10月). 2016年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月6日閲覧。
- ^ “ペンタサ錠 250mg/ペンタサ錠 500mg 添付文書” (2015年7月). 2015年9月29日閲覧。