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3-メチルブタン酸エチル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3-メチルブタン酸エチル
識別情報
CAS登録番号 108-64-5 チェック
PubChem 7945
ChemSpider 7657
UNII 9ZZ5597636 チェック
特性
化学式 C7H14O2
モル質量 130.18 g mol−1
匂い 果実の香り
磁化率 -91.1·10−6 cm3/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

3-メチルブタン酸エチル(3メチルブタンさんエチル)とは、3-メチルブタン酸が有するカルボキシ基と、エタノールが有する水酸基とが、脱水縮合した有機化合物である。したがって、分子式はC7H14O2であり、分子量は約130である。慣用名でイソ吉草酸エチルなどとも呼ばれる。CAS登録番号は、108-64-5である。

性質

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3-メチルブタン酸エチルの常圧における沸点は約132 ℃であり、常温常圧では、無色の液体として存在する [1] 。なお、20 ℃における密度は、0.862 (g/ml)から0.868 (g/ml)程度である[1]。また、ナトリウムD線を用いて屈折率を計測すると、20 ℃では、1.394から1.400程度である[1][注釈 1]

用途

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3-メチルブタン酸エチルは、そのまま香料として利用される場合もある[2] 。 例えば、イチゴやメロンなどの果物の香りを作成する場合に、その材料の1つとして、他の香料と混ぜて使用する [3] 。 なお、3-メチルブタン酸エチルを、飴やジャムに使用した場合の濃度は、約0.010から0.015パーセント程度である[3]。また、3-メチルブタン酸エチルを、アイスクリームに使用した場合の濃度は、約0.00005から0.001パーセント程度と低い[3]

これらとは別に、3-メチルブタン酸エチルは、他の有機化合物を合成する際の原料として用いられる場合もある[1]

規制

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3-メチルブタン酸エチルの引火点は35 ℃であり[1]、日本では危険物に指定されている。

脚注

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注釈

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  1. ^ 屈折率は、温度や、光の波長などの影響を受ける。

出典

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  1. ^ a b c d e 108-64-5・イソ吉草酸エチル・Ethyl Isovalerate(富士フイルム和光純薬)
  2. ^ 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.130、p.198 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9
  3. ^ a b c 谷村 顕雄 『食品添加物の実際知識(第4版)』 p.130 東洋経済新報社 1992年4月16日発行 ISBN 4-492-08349-9