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塩化アリル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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塩化アリル
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識別情報
CAS登録番号 107-05-1 チェック
PubChem 7850
ChemSpider 13836674 チェック
UNII V2RFT0R50S ×
EC番号 209-675-8
国連/北米番号 1100
KEGG C19316
ChEBI
ChEMBL CHEMBL451126 チェック
RTECS番号 UC7350000
特性
化学式 C3H5Cl
モル質量 76.52 g mol−1
外観 無色、褐色、黄色、または紫色の液体[1]
匂い 刺激臭、不快臭[1]
密度 0.94 g/mL
融点

-135 °C, 138 K, -211 °F

沸点

45 °C, 318 K, 113 °F

への溶解度 0.36 g/100 ml (20 °C)
溶解度 ジエチルエーテルアセトンベンゼンクロロホルムに溶ける
蒸気圧 295 mmHg[1]
屈折率 (nD) 1.4055
粘度 0.3130 mPa·s[2]
危険性
GHSピクトグラム 可燃性急性毒性(低毒性)経口・吸飲による有害性水生環境への有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H225, H302, H312, H315, H319, H332, H335, H341, H351, H373, H400
Pフレーズ P201, P202, P210, P233, P240, P241, P242, P243, P260, P261, P264, P270, P271, P273
NFPA 704
3
3
1
引火点 −32 °C (−26 °F; 241 K)
発火点 390 °C (734 °F; 663 K)
爆発限界 2.9–11.2%
許容曝露限界 TWA 1 ppm (3 mg/m3)[1]
半数致死濃度 LC50 11000 mg/m3 (ラット, 2時間)
11500 mg/m3 (マウス, 2時間)
5800 mg/m3 (モルモット, 2時間)
22500 mg/m3 (ウサギ, 2時間)
10500 mg/m3 (猫, 2時間)[3]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化アリル(えんかアリル、Allyl chloride)は、有機ハロゲン化合物である。無色の液体で、水には不溶だが、有機溶媒には溶ける。一般に製薬農薬アルキル化剤として使われている。また、合成樹脂架橋剤原料としても使用され、一部の熱硬化性樹脂を構成している。毒性があり、燃えやすい物質である。

有機合成

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塩化アリルは一般に有機合成化学のビルディングブロックとして用いられる。例えばシアン化すればシアン化アリル ()[4]還元してカップリングさせるとジアリル ()、パラジウム(0) へ酸化的付加させるとアリルパラジウム(II)クロリド(二量体) が得られる。

合成

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塩化アリルは500℃でプロピレン塩素を反応させると得られる。

出典

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  1. ^ a b c d e f NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0018
  2. ^ Viswanath, D.S.; Natarajan, G. (1989). Data Book on the Viscosity of Liquids. Hemisphere Publishing Corporation. ISBN 0-89116-778-1 
  3. ^ Allyl chloride”. 生活や健康に直接的な危険性がある. アメリカ国立労働安全衛生研究所英語版(NIOSH). 2024年12月18日閲覧。
  4. ^ J. V. Supniewski and P. L. Salzberg (1941). "Allyl Cyanide". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, vol. 1, p. 46

関連項目

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外部リンク

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