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2-メチルピリジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2-メチルピリジン
識別情報
CAS登録番号 109-06-8 チェック
PubChem 7975
ChemSpider 7687 チェック
ChEBI
特性
化学式 C6H7N
モル質量 93.13 g/mol
外観 微かに黄緑色を呈した液体
密度 0.943 g/mL
融点

−70 °C, 203 K, -94 °F

沸点

128 °C, 401 K, 262 °F

への溶解度 混和する
危険性
GHSピクトグラム 可燃性 腐食性物質 急性毒性(高毒性) 経口・吸飲による有害性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

2-メチルピリジン(2-methylpyridine)、あるいは2-ピコリン(2-picoline)は、化学式C6H7Nで表される芳香族性を持った有機化合物である。無色液体であり、ピリジンと同様の不快臭を持つ。

合成

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2-ピコリンは、初めて純粋な状態で単離されたピリジン類の化合物である。T. Andersonは、1846年コールタールからの単離に成功した[1]。現在は主に、アセトアルデヒドホルムアルデヒドアンモニアの縮合、及びニトリルアセチレンの環化反応により合成されている。一例を以下に示す。

1989年の年間の生産量は、およそ8000トンである[2]

利用

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2-ピコリンの主な利用法として、ポリマーや医薬品または染料の原料として有用な[3] 、2-ビニルピリジンの前駆体としての利用が挙げられる。2-ビニルピリジンは、2-ピコリンをホルムアルデヒド水溶液で処理した後、脱水反応を行うことにより得られる。

2-ビニルピリジン、ブタジエンスチレン共重合により得られたポリマーは、タイヤコード接着剤として利用されている。

また、2-ピコリンは、硝化抑制剤であるニトラピリンの前駆体としても利用される[2]。また、過マンガン酸カリウムで酸化することによって、ピコリン酸が得られる[2]

関連項目

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脚注

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  1. ^ Anderson, T. (1846). “On the constitution and properties of Picoline, a new organic base from Coal Tar” (Free full text at Google Books). Edinburgh New Phil. J. XLI: 146–156; 291–300. https://books.google.com/books?id=lB0AAAAAMAAJ&pg=PA146. 
  2. ^ a b c Shinkichi Shimizu; Nanao Watanabe; Toshiaki Kataoka; Takayuki Shoji; Nobuyuki Abe; Sinji Morishita; Hisao Ichimura. (2002). “Pyridine and Pyridine Derivatives”. Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. doi:10.1002/14356007.a22_399. 
  3. ^ Abe, Nobuyuki; Ichimura, Hisao; Kataoka, Toshiaki; Morishita, Sinji; Shimizu, Shinkichi; Shoji, Takayuki; Watanabe, Nanao. Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry 2007, p. 10-11

参考文献

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