2,4-ジニトロクロロベンゼン
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2,4-ジニトロクロロベンゼン 2,4-Dinitrochlorobenzene | |
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1-Chloro-2,4-dinitrobenzene | |
別称 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン DNCB | |
識別情報 | |
略称 | CDNB; DNCB |
CAS登録番号 | 97-00-7 |
PubChem | 6 |
ChemSpider | 5 |
日化辞番号 | J3.974H |
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特性 | |
化学式 | C6H3ClN2O4 |
モル質量 | 202.55 g mol−1 |
外観 | 淡黄色の結晶状粉末 |
融点 |
52-54 ℃ |
沸点 |
315 ℃ |
水への溶解度 | 0.0092 g/L(25 ℃) |
危険性 | |
引火点 | 194 ℃ |
発火点 | 432 ℃ |
半数致死量 LD50 | 640 mg/kg(ラット経口) 130 mg/kg(ウサギ経皮) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2,4-ジニトロクロロベンゼン(英: 2,4-Dinitrochlorobenzene)はベンゼンの誘導体の一種。DNCBとも表記される。
用途
[編集]DNCBはほとんどの人のIV型アレルギーを誘発することから、免疫不全症患者のT細胞の活性の診断に使用される。イボの治療に使用されることもある[1][2]。 DNCBは、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ (GST) の酵素活性試験の基質として使用されている[3]。DNCBが還元型グルタチオン1分子に抱合されると、340 nmのUV吸収が増大する。
ピリジンと反応させると、「ジンケ塩」と呼ばれる反応活性体(N-(2,6-ジニトロフェニル)ピリジニウム塩)が得られる(ジンケ反応)。ジンケ塩は、有機合成に用いられるジンケアルデヒドの原料となる。
安全性
[編集]日本の消防法では、ニトロ化合物として第5類危険物に分類される。皮膚・目に対する刺激性があり、特に皮膚に対してはアレルギー性反応を生じることがある[4]。
脚注
[編集]- ^ “Treating warts”. Harvard Medical School. April 2, 2010閲覧。
- ^ Gibbs S, Harvey I, Sterling J, Stark R (2002). “Local treatments for cutaneous warts: systematic review”. BMJ 325 (7362): 461. doi:10.1136/bmj.325.7362.461. PMC 119440. PMID 12202325 .
- ^ Habig WH, Pabst MJ, Jakoby WB (1974). “Glutathione S-transferases. The first enzymatic step in mercapturic acid formation”. J. Biol. Chem. 249 (22): 7130–7139. PMID 4436300.
- ^ “化学物質等安全データシート: 2,4-ジニトロクロロベンゼン” (PDF). 昭和化学 (2011年5月17日). 2011年10月25日閲覧。