1888年全米選手権 (テニス)
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(1888年全米テニス選手権から転送)
1888年 全米選手権(1888ねんぜんべいせんしゅけん)に関する記事。
大会の流れ
[編集]- 本年度の実施競技は、男子シングルス・男子ダブルス・女子シングルスの3部門であった。1889年から女子ダブルスが加わり、混合ダブルスは1892年から公式競技になった。
- 1881年から1967年まで、全米選手権は各部門が個別の名称を持ち、大会会場も別々のテニスクラブで開かれた。これが他の3つのテニス4大大会と大きく異なる点である。
- 男子シングルス 名称:全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship)/会場:ロードアイランド州、ニューポート・カジノ (最初の会場と同じ)
- 男子ダブルス 名称:全米ダブルス選手権(U.S. National Doubles Championship)/会場:ニューヨーク州、スタッテンアイランド・クリケット・クラブ (会場を移転。1888年・1889年の2年間だけ)
- 女子シングルス 名称:全米女子シングルス選手権(U.S. Women's National Singles Championship)/会場:ペンシルベニア州、フィラデルフィア・クリケット・クラブ
- 男女シングルスでは、「チャレンジ・ラウンド」(Challenge Round, 挑戦者決定戦)と「オールカマーズ・ファイナル」(All-Comers Final)で優勝を決定した。男子シングルスでは第4回大会の1884年から実施されてきたが、女子シングルスは本年の第2回大会から行われた。
- 大会前年度優勝者を除く選手は「チャレンジ・ラウンド」に出場し、前年度優勝者への挑戦権を争う。前年度優勝者は、無条件で「オールカマーズ・ファイナル」に出場できる。チャレンジ・ラウンドの勝者と前年度優勝者による「オールカマーズ・ファイナル」で、当年度の選手権優勝者を決定した。
- 男子シングルス前年度優勝者のリチャード・シアーズが、1887年を最後に現役を引退した。前年度優勝者が出場しなかった場合は「オールカマーズ・ファイナル」がなくなるため、チャレンジ・ラウンドの決勝結果を優勝記録表に掲載する。
- 競技ルールは、基本的にはウィンブルドン選手権に準拠して実施された。ただし、男子シングルスでは一方が2ゲーム勝ち越すまでセットを続けたが、女子シングルスではしばらくの間「6-5」のゲームカウントでセットを決めていた。
- 初期の全米選手権のように、外国人出場者が少なかった時期は、地元アメリカ人選手の国籍表示を省略する。
大会前年度優勝者
[編集]- 男子シングルス:リチャード・シアーズ [大会不参加、現役引退]
- 男子ダブルス:リチャード・シアーズ&ジェームズ・ドワイト [シアーズが現役引退]
- 女子シングルス:エレン・ハンセル
男子シングルス
[編集]チャレンジラウンド
[編集]準々決勝
- ヘンリー・スローカム vs. ジェームズ・ドワイト 4-6, 6-3, 6-0, 6-2
- オリバー・キャンベル vs. エンピー・ライト 4-6, 6-3, 1-6, 8-6, 6-2
- フィリップ・シアーズ vs. ジョン・ライアソン 8-6, 6-0, 6-4
- ハワード・テーラー vs. アーサー・ウィリストン 6-2, 6-3, 7-5
準決勝
- ヘンリー・スローカム vs. オリバー・キャンベル 6-2, 6-3, 6-4
- ハワード・テーラー vs. フィリップ・シアーズ 5-7, 6-4, 6-2, 6-2
決勝
- ヘンリー・スローカム vs. ハワード・テーラー 6-4, 6-1, 6-0 (ここで優勝決定。スローカムが本大会の優勝者になる)
女子シングルス
[編集]チャレンジラウンド
[編集]1回戦
- マリオン・ライト vs. グレース・ルーズベルト 6-2, 6-3
- バイオレット・ウォード 試合なし → 準々決勝へ
- バーサ・タウンゼント vs. ヘレン・デイ・ハリス 6-4, 6-0
- アデライン・ロビンソン vs. ロバーツ 6-3, 6-4
- エレン・ルーズベルト vs. ジョンソン 6-3, 6-0
準々決勝
- マリオン・ライト vs. バイオレット・ウォード 6-0, 6-5
- バーサ・タウンゼント 試合なし → 準決勝へ
- アデライン・ロビンソン vs. エレン・ルーズベルト 6-4, 3-6, 6-3
準決勝
- マリオン・ライト 試合なし → 準決勝へ
- バーサ・タウンゼント vs. アデライン・ロビンソン 1-6, 6-5, 6-3
決勝
- バーサ・タウンゼント vs. マリオン・ライト 6-2, 6-2
オールカマーズ決勝
[編集]- バーサ・タウンゼント vs. エレン・ハンセル 6-3, 6-5 (タウンゼントが本大会の優勝者になる)
決勝戦の結果
[編集]- 男子シングルス:ヘンリー・スローカム vs. ハワード・テーラー 6-4, 6-1, 6-0 [チャレンジラウンド決勝]
- 男子ダブルス:オリバー・キャンベル&バレンティン・ホール vs. クラレンス・ホバート&エドワード・マクマレン 6-4, 6-2, 6-4
- 女子シングルス:バーサ・タウンゼント vs. エレン・ハンセル 6-3, 6-5 [オールカマーズ決勝]
外部リンク
[編集]参考文献
[編集]- Roger M. Williams, “The U.S. Open: Game, Set, Unmatched”(全米オープン-ゲーム・セット・試合は続く) Time-Life Books, New York (1997) ISBN 0-7835-5260-2 各部門ごとの開催地について、本書の189ページを参照した。
- Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia” Sport Classic Books, Toronto (2003 Ed.) ISBN 0-9731443-4-3
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