125丁目 (マンハッタン)
座標: 北緯40度48分39秒 西経73度57分09秒 / 北緯40.8108度 西経73.9526度
125丁目(125ちょうめ、英:125th Street)はニューヨーク市マンハッタン区ハーレムを東西に貫く両方向通行の通りである。東は1番街とウィリス・アベニュー橋流入路との交差点、西はハドソン川沿いのヘンリー・ハドソン・パークウェイとの交差点が終端となっている。5番街との交差点より西側が西125丁目、東側が東125丁目となっている。125丁目はハーレムのメインストリートと考えられており、キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの名を取りマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・ブールバード (Martin Luther King, Jr., Boulevard) とも呼ばれている。
歴史
[編集]125丁目は1811年委員会計画で敷設が決定され、マンハッタン区の方格設計において幅100フィート(30メートル)の東西に伸びる15の通りのうちの1つとなった(他の通りは60フィート(18メートル)幅)[1]。
沿道
[編集]通りの西側はヘンリー・ハドソン・パークウェイへのインターチェンジと130丁目との交差点から始まり、モーニングサイドとマンハッタンビルの間を南東に向かって走る。その後、モーニングサイド・アベニューとの交差点より真東に進路を変え2番街との交差点東側でロバート・F・ケネディ橋(トライボロー橋)への流入出路が分岐する。125丁目はそこから1ブロック東の1番街とウィリス・アベニュー橋流入路との交差点が終端で、FDRドライブの南行に進入可能である(北行は出口のみ)。
沿道の名所としてはアポロ・シアターやアダム・クレイトン・パウエル・ジュニア・ステート・オフィス・ビルディング、ホテル・テリーザ、ハーレム・スタジオ美術館、マウント・モリス銀行ビルディング、ハーレム・チルドレンズ・ゾーン、セント・ジョゼフ聖家族教会、ウェスト・エンド・シアターが挙げられる。
断層
[編集]地殻のリフトはイースト川からニュージャージー州まで125丁目の下を通っており、125丁目断層 (125th Street Fault) あるいはマンハッタンビル断層 (Manhattanville Fault) と呼ばれている[2][3][4]。この断層の活動により1737年にマグニチュード5.2の地震、1981年に2回の小規模な地震[5]、2001年にマグニチュード2.4の地震が発生したと考えられている[4]。断層線はセントラル・パーク直下を横切りルーズベルト島まで続いている。また、この断層の亀裂が深かったことからニューヨーク市地下鉄IRTブロードウェイ-7番街線はトンネルが建設できず、やむを得ず122丁目と135丁目の間を高架橋(トレッスル橋)で通過することとなった[6]。
公共交通機関
[編集]125丁目には西から東へ向かって以下のニューヨーク市地下鉄の駅がある:[7]
- IRTブロードウェイ-7番街線125丁目駅 (1 系統の列車):ブロードウェイとの交差点
- IND8番街線125丁目駅 (A B C D 系統の列車):セント・ニコラス・アベニューとの交差点
- IRTレノックス・アベニュー線125丁目駅 (2 3 系統の列車):レノックス・アベニューとの交差点
- IRTレキシントン・アベニュー線125丁目駅 (4 5 6 <6> 系統の列車):レキシントン・アベニューとの交差点
以下のニューヨーク市バス路線が125丁目を運行している。区間を表記しているものはその区間を125丁目経由で走行しており、道路名のみのものはその道路との交差点にバス停がある:[8]
- Bx15系統:南行2番街 - リバーサイド・ドライブ間、北行129丁目 - 1番街間
- M100系統:南行アムステルダム・アベニュー - 3番街間、北行2番街 - アムステルダム・アベニュー間
- M101系統:南行アムステルダム・アベニュー - レキシントン・アベニュー間、北行3番街 - アムステルダム・アベニュー間
- M60 SBS系統:東行・西行アムステルダム・アベニュー - 2番街間
- M5系統:リバーサイド・ドライブ
- M4系統・南行M104系統:ブロードウェイ
- M3系統:セント・ニコラス・アベニュー
- M10系統:フレデリック・ダグラス・ブールバード
- M2系統:アダム・クレイトン・パウエル・ジュニア・ブールバード
- M7系統・M102系統:レノックス・アベニュー
- M1系統:マディソン・アベニュー (北行)、5番街 (南行)
- M98系統:パーク・アベニュー (南行)、3番街 (北行)
- M103系統:レキシントン・アベニュー (南行)、3番街 (北行)
- M35系統:レキシントン・アベニュー (東行)
- M15系統・M15 SBS系統:2番街 (南行)、1番街 (北行)
パーク・アベニューとの交差点にメトロノース鉄道ハドソン線・ハーレム線・ニューヘイブン線のハーレム125丁目駅がある[9]。
現在順次建設が行われているIND2番街線は将来的に既存のIRTレキシントン・アベニュー線125丁目駅およびメトロノース鉄道ハーレム125丁目駅に接続する駅を北側ターミナル駅とする予定である[10]。
画像
[編集]-
ハーレム・スタジオ美術館
(144 西125丁目)
-
ビクトリア・シアター、現在複合用途の建物に改装中[13]
(237 西125丁目) -
アダム・クレイトン・パウエル・ジュニア・ステート・オフィス・ビルディング
(163 西125丁目) -
55 西125丁目
ビル・クリントンのオフィスがある。
著名な居住者
[編集]- 2011年現在、第42代アメリカ合衆国大統領を歴任したビル・クリントンが125丁目にオフィスを構えている[14][15]。
ポップカルチャー
[編集]- ルー・リードが1964年に結成したバンドヴェルヴェット・アンダーグラウンドが1967年に発表したデビューアルバム『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』に収録された"僕は待ち人"において、レキシントン・アベニューと125丁目の交差点がヘロインを購入する場所として歌われている。
脚注
[編集]- ^ Morris, Gouverneur, De Witt, Simeon, and Rutherford, John 〔ママ〕 (March 1811) "Remarks Of The Commissioners For Laying Out Streets And Roads In The City Of New York, Under The Act Of April 3, 1807", コーネル大学図書館. Accessed June 27, 2016. "These streets are all sixty feet wide except fifteen, which are one hundred feet wide, viz.: Numbers fourteen, twenty-three, thirty-four, forty-two, fifty-seven, seventy-two, seventy-nine, eighty-six, ninety-six, one hundred and six, one hundred and sixteen, one hundred and twenty-five, one hundred and thirty-five, one hundred and forty-five, and one hundred and fifty-five--the block or space between them being in general about two hundred feet."
- ^ Kaminer, Ariel (March 19, 2011). “Preparing for the Day the Earth Moves in the City”. ニューヨーク・タイムズ 2015年9月29日閲覧。
- ^ Lee, Denny (May 12, 2002). “California, Here We Come: Scientists Warn of Earthquakes Here”. ニューヨーク・タイムズ September 29, 2015閲覧。
- ^ a b "Small Earthquakes Strike New York City" Duke Geological Laboratory website
- ^ Shahid, Aliyah (March 17, 2011). “NYC due to be hit by killer quake?”. ニューヨーク・デイリーニューズ 2015年9月29日閲覧。
- ^ Guide to Civil Engineering Projects In and Around New York City (2nd ed.). Metropolitan Section, American Society of Civil Engineers. (2009). pp. 90–91
- ^ “Subway Map” (PDF). Metropolitan Transportation Authority (September 2014). 2014年10月7日閲覧。
- ^ “Manhattan Bus Map” (PDF). Metropolitan Transportation Authority (December 2017). April 24, 2018閲覧。
- ^ “MTA Neighborhood Maps: Harlem / East Harlem”. mta.info. Metropolitan Transportation Authority (2018年). October 1, 2018閲覧。
- ^ “Second Avenue Subway Station Entrances Community Board 11”. mta.info. Metropolitan Transportation Authority (June 3, 2003). January 8, 2017閲覧。
- ^ Dunlap, David W. (2004). From Abyssinian to Zion: A Guide to Manhattan's Houses of Worship. New York: コロンビア大学出版局. p. 292. ISBN 0-231-12543-7
- ^ White, Norval [in 英語]; Willensky, Elliot & Leadon, Fran (2010). AIA Guide to New York City (英語) (5th ed.). New York: Oxford University Press. ISBN 978-0-19538-386-7。, p.529
- ^ CurbedNY
- ^ Frractenberg, Ben. "Bill Clinton Renews Lease on Harlem Office Space" Archived 2010-12-13 at the Wayback Machine. DNAinfo (November 8, 2010)
- ^ Leonard, Tom. "Harlem's identity under threat from developers", デイリー・テレグラフ, March 16, 2008. Accessed April 8, 2008. "Harlem has seen rapid gentrification since the late 1990s and 125th Street - included last year in a list of America's 10 greatest streets - is now home to Bill Clinton's office."
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、125丁目 (マンハッタン)に関するカテゴリがあります。