鬼丸かおる
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鬼丸 かおる(おにまる かおる、1949年2月7日 - )は、日本の弁護士。史上5人目の女性最高裁判所判事を務めた。東京都出身[1]。
略歴
[編集]- 1961年 - 東京教育大学附属小学校(現・筑波大学附属小学校)卒業[2]
- 1964年 - 東京教育大学附属中学校(現・筑波大学附属中学校)卒業[2]
- 1967年 - 東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)卒業[2]
- 1973年 - 東京大学法学部(私法・公法コース)卒業[2]
- 1975年 - 司法修習修了(27期)
裁判官希望であったが、司法修習中に出産を経験したことから裁判官任官を断られ、弁護士の道に進んだ[3]。山梨県弁護士会に弁護士登録し、弁護士事務所に勤務しながら甲府市のインハウスローヤーとして採用され市から事件を受任した[3]。1978年、東京弁護士会に登録替え[2]。司法研修所民事弁護教官[1]、日本女性法律家協会副会長[1]、厚生労働省中央最低賃金審議会委員[4]、同省労働保険審査会審査員[5]、内閣府国民生活審議会委員[5]などを歴任。
2013年2月6日、最高裁判所判事に就任。2012年12月26日に定年退官した須藤正彦の後任である[1]。高橋久子、横尾和子、桜井龍子、岡部喜代子に続く史上5人目の女性の最高裁判所判事である。彼女の就任により、2013年2月6日から現職の最高裁判所裁判官15名中3名が女性になり、史上初めて最高裁判所の全ての小法廷に女性の判事が各1名ずつ所属する体制になった[6]。
2014年12月14日、最高裁判所裁判官国民審査において、罷免を可とする票4,678,087票、罷免を可とする率9.21%で信任[7]。
2019年2月6日に退官した[8]。
2019年6月26日LIXIL取締役に就任。
担当審理
[編集]- 煙石博の窃盗事件 - 銀行の記帳台にあった封筒の中の現金を盗んだとされる事件。「重大な事実誤認」があったとして、一審、二審の有罪判決を破棄し、無罪判決を言い渡した[10]。証拠として使われた防犯カメラの画像で、被告が封筒に触れた映像が無く、「破棄しなければ著しく正義に反する」とした。最高裁で自ら判決をするのは余り例が無い[10]。
著書
[編集]- 『女性のための法律Q&A 若い女性のトラブル解決』村千鶴子共著 新日本法規出版 1999
- 『成年後見の法律相談』赤沼康弘共編著 学陽書房 2005
- 『離婚給付算定事例集 養育費・財産分与・慰謝料』宇田川濱江,白井典子,中村順子共編 新日本法規出版 2010
- 『内縁・事実婚をめぐる法律実務』曽田多賀,紙子達子共編著 新日本法規出版 2013
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d “「罪のない人罰しない」 鬼丸最高裁判事が就任”. 河北新報. (2013年2月6日) 2013年2月7日閲覧。
- ^ a b c d e “最高裁判所裁判官国民審査審査公報” (PDF). 千葉県選挙管理委員会. 2014年12月14日閲覧。[リンク切れ]アーカイブ
- ^ a b “鬼丸かおる最高裁判事に聴く” (PDF). 日本女性法律家協会会報52号. 日本女性法律家協会 (2014年6月7日). 2014年12月14日閲覧。
- ^ “鬼丸かおる最高裁判事が就任会見 「不平等是正したい」”. 朝日新聞. (2013年2月6日) 2013年2月7日閲覧。
- ^ a b “最高裁判事に鬼丸氏”. 日本経済新聞. (2013年1月18日) 2013年2月7日閲覧。
- ^ 毎日新聞2013年2月7日記事『ひと:鬼丸かおるさん=「男女の区別が意識されなくなれば」と語る新最高裁判事』
- ^ 平成26年12月14日執行 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報結果総務省
- ^ 裁判所 最高裁判所判事一覧表2019年2月14日閲覧。
- ^ 春の叙勲 4181人が受章 外国人叙勲ではビル・ゲイツさんもNHKニュース 2020年4月29日配信
- ^ a b 『煙石さん逆転無罪 最高裁判決 「重大な事実誤認」』 - 中国新聞 2017年3月11日 33ページ