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新冠駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高江駅 (北海道)から転送)
新冠駅
駅舎(2017年9月)
にいかっぷ
Niikappu
節婦 (4.1 km)
(4.9 km) 静内
地図
所在地 北海道新冠郡新冠町字本町
北緯42度21分39.22秒 東経142度18分43.23秒 / 北緯42.3608944度 東経142.3120083度 / 42.3608944; 142.3120083
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 日高本線
キロ程 77.2 km(苫小牧起点)
電報略号 ニフ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1926年大正15年)12月7日[1]
廃止年月日 2021年令和3年)4月1日[JR北 1][運輸局 1]
備考 無人駅
路線廃止に伴う廃駅
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新冠駅(にいかっぷえき)は、北海道日高振興局新冠郡新冠町字本町(あざほんちょう)にあった、北海道旅客鉄道(JR北海道)日高本線である。電報略号ニフ事務管理コードは▲132213[2]

1986年(昭和61年)10月まで運行されていた急行えりも」の停車駅であった。

歴史

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1978年の新冠駅と周囲約500m範囲。右下が静内方面。節婦駅と全く同じく、島式ホーム1面2線のうち、駅舎側は静内方が撤去されて駅舎手前までが残されている。貨物ホームへの引込み線も撤去されている。当線利用が廃止になっているが、駅裏のヤードに木材が野積みされている状況も似ている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅名の由来

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当駅の所在する地名(自治体名)より。

旧駅名の高江(たかえ)は、当時の地名(新冠郡高江村)より。附近の丘に水のたまる場所があり、杯の台の「たかいさら」に似ているので「高江」となったとされている[6]

駅構造

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島式ホーム片面使用の1面1線を有した地上駅だった。ホームは線路の南側(様似方面に向かって右手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[7]。かつては島式ホーム1面2線を有する列車交換可能な交換駅であった。使われなくなった駅舎側の1線は交換設備運用廃止後も苫小牧方の転轍機構内踏切手前までのレールが維持された状態で側線として残っていた(但し1983年(昭和58年)4月時点では転轍機の先、ホームに至る間の部分に車止めが設置されていた[8])が、1993年(平成5年)3月までには撤去された[7]。転轍機の形状は方開き分岐であった[8]

静内駅が管理していた無人駅だった。有人駅時代の駅舎は改築され、「出会いと憩いのセンター」と名付けられた町の施設となっている[9]。駅舎は正面に丸い列柱が印象的なポーチを備え、内装の壁及びベンチ、ゴミ箱などが木製でコーディネートされている[9]。駅舎内にバリアフリーのトイレを有した[9]。また町の特産品展示コーナー、観光案内図がある[9]

旧駅舎部分は踏切となり、駅前商店街と国道を結ぶ道路となっている。

利用状況

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開業当初は客貨とも取り扱いが周辺駅と比べ僅少であったが、第二次大戦後に当地の御料牧場(現:家畜改良センター新冠牧場)敷地の一部が入植者に解放されたこと、新冠川への発電所計画(奥新冠ダム新冠ダムほか)に伴う人々の移動増加により市街と共に発展した[10]。一方で、発電所工事の終了後は駅勢圏人口の急激な減少、加えてのモータリゼーションの進展により利用が急減した[5]

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去の各調査日における平均である。当駅についてはバス代行期間が存在するため、一部でバスと列車が別集計となっているほか、各年で集計期間が異なる。備考も参照。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
列車 代行バス
1937年(昭和12年) (18,263.5) (50.0) [10] 出典記載の値は「乗降客数」のため1/2した。
1959年(昭和34年) 141,838 389 [5]
1962年(昭和37年) (144,063.0) 409 [10][5] 年間の値は「乗降客数」のため1/2した。
1963年(昭和38年) 436 [5]
1964年(昭和39年) 442
1965年(昭和40年) 435
1966年(昭和41年) 419
1967年(昭和42年) 357
1968年(昭和43年) 311
1969年(昭和44年) 225
1970年(昭和45年) 80,514 223 同年に発電所工事終了
1971年(昭和46年) 78,996 217
1972年(昭和47年) 77,634 213
1973年(昭和48年) 76,391 210
1974年(昭和49年) 82,443 226
1975年(昭和50年) 67,760 186
1980年(昭和55年) 56,643 (155.2)
1981年(昭和56年) 47,028 (128.8)
1982年(昭和57年) 49,858 (136.6)
1992年(平成04年) (66.0) [7] 1日乗降人員:132
2014年(平成26年) 32 [JR北 3] 当年の列車は単年の値。
2017年(平成29年) 27 [JR北 4] 2015年度末から鵡川 - 様似間バス代行。当年のバスは単年の値。
2018年(平成30年) 42.5 [JR北 5] 代行バスの値は過去2年平均
2019年(令和元年) 40.7 [JR北 6] 代行バスの値は過去3年平均
2020年(令和02年) 37.0 [JR北 7] 代行バスの値は過去4年平均

駅周辺

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隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
日高本線
節婦駅 - 新冠駅 - 静内駅

脚注

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注釈

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  1. ^ 1990年(平成2年)7月1日時点では完全無人化されている(小冊子『HANDBOOK 1990』「駅は旅の出発点」(発行:北海道旅客鉄道、1990年発行)より)。

出典

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  1. ^ a b 「通運」『官報』1926年12月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、228頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、863-864頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  4. ^ 「運輸省告示第193号」『官報』1948年7月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ a b c d e f g 新冠町史編さん委員会 編『続新冠町史』新冠町、1996年、868-871頁。doi:10.11501/3021487https://doi.org/10.11501/30214872022年10月30日閲覧 
  6. ^ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)101ページより。
  7. ^ a b c 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、102頁。ISBN 4-09-395401-1 
  8. ^ a b c d 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)102ページより。
  9. ^ a b c d 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)350ページより。
  10. ^ a b c 新冠町史編さん委員会 編『新冠町史』新冠町、1966年、979頁。doi:10.11501/3021458https://doi.org/10.11501/30214582022年10月30日閲覧 

報道発表資料

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JR北海道

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  1. ^ a b 日高線(鵡川・様似間)の廃止日繰上げの届出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105050338/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210105_KO_hidakahaishi0401.pdf2021年1月5日閲覧 
  2. ^ 日高線 厚賀〜大狩部間 67k506m 付近における盛土流出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年1月13日。オリジナルの2015年1月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150115032522/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150113-3.pdf2020年10月30日閲覧 
  3. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2018年8月1日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月17日閲覧。
  4. ^ 日高線(苫小牧・鵡川間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180817140759/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/senku/12.pdf2018年8月17日閲覧 
  5. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
  6. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人未満の線区(「赤色」「茶色」5線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
  7. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。

北海道運輸局

[編集]
  1. ^ a b 鉄道事業の一部廃止の日を繰上げる届出について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北海道運輸局、2021年1月5日。オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105055746/https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/press/presspdf/202101/20210105.pdf2021年1月5日閲覧 

新聞記事

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  1. ^ 「日高富内両線の営近 二月から実施」『交通新聞』交通協力会、1977年1月30日、1面。
  2. ^ “「通報」●函館本線蘭越駅ほか29駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1984年3月31日) 
  3. ^ “新冠の“玄関”新しく JR駅舎オープン 段差なくすなど配慮”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年12月17日)

関連項目

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