高木日向子
たかぎ ひなこ 高木 日向子 | |
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ジュネーブ国際音楽コンクールで(2019年) | |
生誕 | 日本・兵庫県尼崎市 |
職業 | 作曲家 |
公式サイト | 高木日向子 オフィシャルサイト |
高木 日向子(たかぎ ひなこ、1989年 - )は、日本の作曲家。
経歴
[編集]兵庫県立西宮高等学校音楽科ピアノ専攻卒業。大阪音楽大学音楽学部作曲学科作曲専攻卒業、同大学大学院音楽研究科作曲専攻修了。
クールシュベール国際音楽アカデミーに参加。京都フランス音楽アカデミーにて、アラン・ゴーサン、エリック・タンギーの作曲クラスを修了。
活動
[編集]2019年に、若手音楽家の登竜門であるジュネーブ国際音楽コンクールの作曲部門で最優秀賞を受賞。[3]
受賞作品「L'instant」[4]は、2021年に開催される同コンクールのオーボエ部門における課題曲として選出される。「L'instant」は、フランス語で「瞬間」を意味し、画家・高島野十郎の「蝋燭(ろうそく)」の影響を受けて作曲された。同作品では、古代ギリシャ人が感じたであろう火に対する「神秘性」「感動」が、現代音楽を通じて現在に蘇えるように表現されている。
手掛ける作品は、難解なイメージがつきまとう現代音楽。その世界を身近に感じてもらおうと、音楽仲間とともに新曲を披露する小さなコンサートを開催するなど、新しい音楽と聴き手が出合う場づくりに力を入れている。
豊中市立庄内さくら学園中学校(2020年4月開校)の校歌の作詞作曲を豊中市に委嘱される[5]。同校歌には「未来を切り拓く子供たちを応援したい」という気持ちと「統合でなくなる学校も、ずっと記憶に残したい」という願いが込められている[6]。
2020年6月には、 PROJECT21st Masterclass (香港)の作品公募で、” Lost in ______ ” for flute solo が選出される。同作品は、コロナウィルス状況下の現代人をモチーフにした作品であり、イタリア人のフルート奏者マリオ・カーロリによって2021年夏に香港で演奏予定。[7]
2020年9月には、「雲」をテーマに曲の構想が練られた「Messenger」が日本センチュリー交響楽団首席客演ホルン奏者・日高剛のリサイタル(大阪)で初演される予定。[8]
受賞歴
[編集]- 第86回日本音楽コンクール作曲部門 第3位(" Atmospheric circulation " for string quartet and prepared piano )
- ジュネーブ国際音楽コンクール作曲部門 第1位( " L'instant " for Oboe and ensemble )
- 2020年度咲くやこの花賞
- 豊中かがやき大賞[9]
エピソード
[編集]母校の中学校では「学級歌」を作ることが学校の伝統行事となっており、その際作曲を担当したことが作曲家を志す原点となった。県内の高校(音楽科)に進学しピアノを専攻していたが、高校3年生の時に作曲を本格的に勉強したくなり、大学では作曲専攻に入学した。大学時代の恩師が大学1年次に出した課題は「1年間に変奏曲のテーマとその変奏を100曲作る」というものであり、この課題から作曲の基礎を学んだ。[10]
脚注
[編集]- ^ 大阪音楽大学 公式ホームページ(教員紹介) 久保洋子
- ^ 大阪音楽大学 公式ホームページ(教員紹介) 高木日向子
- ^ ジュネーブ国際音楽コンクール 公式ホームページ
- ^ ジュネーブ国際音楽コンクール作曲部門 受賞作品「L'instant」
- ^ (仮称)庄内さくら学園の開校に向けた検討について - ウェイバックマシン(2020年9月30日アーカイブ分)
- ^ 毎日新聞「♪五つの花、一つに 豊中で23年春開校、統合校の校歌完成 大阪音大講師が作詞作曲」(2020年9月11日)
- ^ PROJECT21st Masterclass and Concert Series (MaCS)の公式ホームページ
- ^ 日本経済新聞「ジュネーブ優勝の作曲・高木日向子、現代音楽を身近に」(2019年12月20日)
- ^ “豊中かがやき大賞 > 高木日向子さん(令和元年11月28日)”. 豊中市 (2019年11月28日). 2022年3月25日閲覧。
- ^ 大阪音楽大学 広報誌「MUSE」(2020年1月号 vol.252)