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高木教典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

高木 教典(たかぎ のりつね、1931年5月8日[1] - 2015年5月7日)は、日本マスコミュニケーション研究者、東京大学名誉教授。

経歴

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東京府北多摩郡小平村(後の東京都小平市)の天台宗の寺に生まれる[2][3]1950年東京都立小石川高等学校を卒業し、東京大学教養学部文科1類に入学[4]1952年4月に経済学部へ進学するが[4]、学生運動への関わりにより退学処分を受け[2]、7月に退学、のち1954年5月に再入学し、1956年に経済学部を卒業して、新聞研究所研究生となった[4]1957年に大学院社会科学研究科社会学専攻新聞学専修に進学、1961年博士課程を中途退学して、新聞研究所助手[4]。以降、1965年助教授1981年教授へ昇任し、1982年から1983年にかけてはロンドン大学コロンビア大学の客員教授も務めた[4]1988年に所長に就任して、社会情報研究所への改組にたずさわり[4]。新聞研究所の最後の所長として定年退官を迎え[5]、後に東京大学名誉教授の称号を受けた[4]。退官後は、関西大学社会学部教授となって単身赴任し、総合情報学部を新設する業務に従い[6]1994年4月に新設された総合情報学部の初代学部長となった(1996年まで)[2][4]2002年に関西大学を定年退職し、江戸川大学社会学部客員教授となった[4][7][8]

学会関係では、1991年に日本新聞学会(同年に日本マス・コミュニケーション学会と改称[9])会長、2002年には日本社会情報学会会長に就任した[4][7]

2015年5月7日、慢性腎不全のため死去[10]。83歳没。

研究と行政への貢献

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単著はないが、内川芳美稲葉三千男らと同様に、助手として新聞研究所に採用され、定年まで在籍した世代であり、『講座 現代日本のマス・コミュニケーション』(青木書店)、『講座 現代のジャーナリズム』(時事通信社)の各巻など、新聞研究所関係者が共同して取り組んだ共著、編著の多くに関わった[4]。 また、1970年代末以降、当時の郵政省ケーブルテレビ関連政策に関わる各種の会議に委員として関与し、さらに通信衛星の利用や、地域情報化全般に関わる政策への関与を積極的に行なった[4]。こうした貢献に対し、1987年1992年の2度にわたり郵政大臣表彰を受けている[4]

共編著

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出典・脚注

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  1. ^ 『現代日本人名録』
  2. ^ a b c 七尾隆太 (1994年4月30日). “高木教典さん 関西大学総合情報学部長(ひと)”. 朝日新聞・朝刊: p. 3  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  3. ^ ただし、高木教典・桂敬一『新聞業界』(1979年) 奥付の著者紹介には、「米国ロサンゼルス生まれ」とある。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m 「高木教典教授 略歴〔含 研究業績〕 (特集 高木教典教授・井上宏教授・水越敏行教授定年退職記念)」『情報研究』第20号、関西大学総合情報学部、2004年3月、15-23頁、ISSN 1341156XNAID 400063138612020年6月10日閲覧 
  5. ^ “50年代をリード さらに陣容充実 消える東大新聞研究所・高木教典所長に聞く”. 読売新聞・東京夕刊: p. 6. (1992年3月7日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  6. ^ 井上宏. “井上宏のWEBサロン 第58回 「総合情報学部」の設立に参加して”. 井上宏. 2013年4月7日閲覧。
  7. ^ a b “II 2002年度理事の役割分担と各委員会の委員” (PDF). 日本社会情報学会ニュース (日本社会情報学会 (SSI)) (13): p. 1. (2002年7月23日). http://www.ssi.or.jp/link/jsis/archive/news/00/news13.pdf 2013年4月7日閲覧。 
  8. ^ 高木は、後に江戸川大学を経営する江戸川学園の評議員を務めており、その関係資料では「客員教授」ではなく「教授」となっているものもあるが、江戸川大学で(客員ではない正規の)教授職にあったことを示す資料が他にないので、注記にとどめる。:事業報告書 評議員の概要(平成23年5月1日現在)” (PDF). 学校法人 江戸川学園. 2013年4月7日閲覧。
  9. ^ 改称は高木が会長に選出された時点で決定しており、高木が改称を進めたわけではない。:“新聞学会を改称 「日本マス・コミュニケーション学会」に”. 読売新聞・東京朝刊: p. 30. (1991年6月2日)  - ヨミダス歴史館にて閲覧
  10. ^ 東京大学名誉教授の高木教典さん死去 朝日新聞 2015年5月8日閲覧