高感度人間
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高感度人間(こうかんどにんげん)は元々日経流通新聞(現日経MJ)が1970年代後半の消費者調査において発見したグループであり[1][2][3]、主にマーケティングにおいて使われるようになった用語である[2]。この消費者調査では高感度人間か否かを五感それぞれの鋭さ、運動神経の良さ、ナンセンスの理解、トレンド予知などの12の質問によって判別していた[1]。
この高感度人間は普及学(イノベーター理論)におけるイノベーターに近いという仮説もあった[4]ものの、どれほど関係があるかは不明となっている。1990年代の日本色彩学会誌に掲載された論文によれば高感度人間とそれ以外の人間とでは色彩や図柄の感情評価に差異が見られたとされる[5][6]。
また1993年に日経広告研究所のオピニオンリーダー研究会が行った調査によれば[7][8]、高感度人間は広告についての意識が社会的ネットワークのオピニオンリーダー(ネットワーク人間)と異なる傾向にあったとされる[8]。
影響を受けた作品・広告
[編集]また東レは1986年4月以降に使われたスローガン「原点は、くらしです。」の中で「高感度人間集団」を自称した[10]。
出典
[編集]- ^ a b 日本経済新聞社 編『ニューヤング : 三兆円市場の生態』 pp.21-22 日本経済新聞社 1977年8月 [1]
- ^ a b 小沢雅子『新「階層消費」の時代 : 消費市場をとらえるニューコンセプト』 p.19 日本経済新聞社 1985年7月 [2]
- ^ 新井喜美夫 編『マーケティング用語辞典』 p.79 東洋経済新報社 1986年2月1日 ISBN 978-4492010341
- ^ 「長期連載 ライフ・スタイル・アプローチによる市場分析 (13)」『流通情報 (122)』 p.5 流通経済研究所 1979年 [3]
- ^ 鈴木伸子 他『高感度人間の上衣に対する色彩感情』 日本色彩学会 1991年1月21日
- ^ 鈴木伸子 他『高感度人間の図柄に対する感情評価』 日本色彩学会 1993年8月1日
- ^ 「情報発信戦略に関する研究会」『情報通信学会誌 11(3)(41)』 p.38 情報通信学会 1993年11月 [4]
- ^ a b 栗原信征「ネットワーク人間と広告 ーー広告を情報源の一つと重視ーー」『日経広告研究所報 29(3)(161)』 pp.12-13 日経広告研究所 1995年6月 [5]
- ^ 日本百貨店協会広報・事業部「特集/'77春夏ファッションテーマ FASHION THEME Spring & Summer」『日本百貨店協会会報 (976)』 p.17 日本百貨店協会 1977年 [6]
- ^ 梅澤正『企業文化の革新と創造: 会社に知性と心を』 有斐閣 1990年7月1日 ISBN 978-4641181403