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高嵩谷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

高 嵩谷(こう すうこく、享保15年(1730年) - 文化元年8月23日1804年9月26日))は江戸時代英派絵師

来歴

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佐脇嵩之の門人。江戸の人。高久氏。名は一雄。字は子盈。画姓として高を使用、嵩谷、屠龍翁、屠龍斎、楽只斎、湖蓮舎、翠雲堂と号す。両国薬研堀に住んでいた。明和頃から主に英一蝶風の洒脱な肉筆画役者絵などを描いている。享年75。墓所は浅草の西福寺。法名は盈誉嵩谷一雄居士。

門人に子の高嵩嶽、養子の高嵩渓のほか、高嵩月高嵩松高嵩雲高嵩濤らがいる。

作品

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作品名 技法 形状・員数 寸法(縦x横cm) 所有者 年代 落款・印章 備考
源三位頼政鵺退治 絵馬1面 浅草寺 1787年天明7年)
桃太郎 墨画淡彩 1巻 29x1360 くもん子ども研究所 1781-89年(天明年間)頃 回春型。類似作が狩野栄信にもあるという[1]
両国橋西詰図 1幅 34.5x54.4 江戸東京博物館 1789年(寛政元年)
須磨・住吉図屏風 六曲一双 本間美術館 1794年(寛政6年) 酒田市指定文化財。上杉家からの拝領品だという[2]
雨宿図屏風 紙本著色金砂子 六曲一隻 163.0x376.0 サントリー美術館 18世紀 英一蝶筆の同名作品(メトロポリタン美術館(メアリー・グリックス・バーク・コレクション)蔵)とほぼ図様が一致。
孔子観欹器図 絹本墨画淡彩 1幅 48.8x71.9 東京芸術大学大学美術館 18世紀 款記「屠龍翁高嵩谷敬画」
王昭君図・笙梅椿図・琵琶菊図 絹本著色 3幅対 100.7x34.7(各) 敦賀市立博物館 中幅の王昭君図に款記「屠龍翁高嵩谷藤原一雄畫」、左右幅に「高嵩谷畫」/各図に「筆硯道人」朱文円印[3]
Armor-tugging 絹本著色 衝立1基 49.85×54.61 ミネアポリス美術館 1802年享和2年)

脚注

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  1. ^ 稲垣進一 上笙一郎 黒田日出男監 東武美術館ほか編集 『浮世絵の子どもたち 図録』 東武美術館、1994年、第152図。
  2. ^ 特別展 本間家創業330年記念 本間家が守り伝えた品々 _ 公益財団法人 本間美術館 (山形県 酒田市)
  3. ^ 敦賀市立博物館編集・発行 『館蔵逸品図録』 1995年1月4日、第12図。

参考文献

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  • 日本浮世絵協会編『原色浮世絵大百科事典』第2巻 大修館書店、1982年
  • 池田茉美 「高嵩谷筆「雨宿り図屏風」(サントリー美術館蔵)を読む ー〈江戸〉という都市の群像」『サントリー美術館 研究紀要 二〇一八』第4号、2018年3月26日、pp.42-47