鞍馬天狗 (1969年のテレビドラマ)
『金曜時代劇 鞍馬天狗』(きんようじだいげき くらまてんぐ)は、1969年10月17日から1970年10月2日まで、NHK総合テレビで放送されたテレビドラマである[1]。放送時間は金曜日の20:00-21:00。
概要
[編集]大佛次郎の時代小説『鞍馬天狗』が原作である。高橋英樹扮する浪人が、怪盗の黒姫の吉兵衛、杉作少年らの力を借りて、勤王派と佐幕派との流血の抗争を防ごうと奔走したり、不安な世情に乗じておこなわれるさまざまな悪事に立ち向かったりして活躍する物語である。本作の企画は、大河ドラマ『三姉妹』の原作執筆が滞って疎遠となった大佛に対するNHKからの「懐柔策」だった[2]。高橋は本作が時代劇初主演だったが、稽古を積んでいた殺陣は十分な技量を持っていた[2]。高橋は離島の映画ロケで、連続テレビ小説に出ていた脇役俳優には島民がサインを求めたのに自分には来なかったことでテレビへの出演を考え、応諾した[2]。
1969年の第20回NHK紅白歌合戦では、番組終盤の23時過ぎに当ドラマのキャストが登場しての応援コーナーが設けられた[3]。
映像の現存状況
[編集]スチル写真は残っているが、当時の放送用テープが高価だったためNHKアーカイブに本作の映像は残っていない。
2016年6月、瑳川哲朗から1/2オープンリールで録画された39~41話(「江戸騒がせ」その一~その三 1970年7月31日、8月7日、8月14日)が提供された[4][3]。なお録画自体はカラーの可能性もあるが、再生機材の関係でモノクロでのデジタル化となった[3]。
NHKではマスターテープが失われた過去の放送番組の収集(番組関係者、一般視聴者によって録画された映像の提供を呼びかけている)を進めている[5]。
キャスト
[編集]スタッフ
[編集]- 原作 - 大佛次郎[1]
- 制作 - 舘野昌夫[1]
- 美術 - 金沢譲太郎
- 技術 - 茶木勇
- 脚本 - 大津晧[1]、土橋成男[1]、大野靖子[1]、杉山義法
- 演出 - 岸田利彦[1]、浦野進[1]、篠原篤彦[1]、深町幸男、佐藤満寿哉
- 音楽 - 鏑木創[1]
- 殺陣 - 林邦史朗[1]
- タイトル画 - 佐多芳郎[1]
- 演奏 - アンサンブルフリージア
- シタール演奏 - 上原陽子
- 語り手 - 若山弦蔵
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l 日本放送協会総合放送文化研究所 放送史編修室 編『NHK年鑑'70』日本放送出版協会、1970年9月20日、211頁。NDLJP:2525970/137 。
- ^ a b c 春日太一『大河ドラマの黄金時代』NHK出版<NHK出版新書>、2021年、pp.125 - 127
- ^ a b c 発掘ニュースNo.133 出た!昭和45年ドラマ『鞍馬天狗』超レア3本!(2016年12月9日)
- ^ 発掘ニュースNo.109 俳優・瑳川哲朗さんから『赤ひげ』発掘!(2016年6月10日)
- ^ NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト
- ^ データ 鞍馬天狗 Kyouchou[信頼性要検証] - 個人サイト
外部リンク
[編集]NHK総合 金曜20時枠 | ||
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鞍馬天狗
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