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阪急7300系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
阪急7300系電車
阪急7300系
(2021年2月撮影)
基本情報
運用者 阪急電鉄
製造所 アルナ工機
製造年 1982年 - 1989年
製造数 83両
運用開始 1982年
投入先 京都線(地下鉄堺筋線直通)
主要諸元
編成 2両(1M1T)
3両(2M1T)
6両(4M2T)
8両(4M4T)
軌間 1,435 mm
電気方式 直流1500 V
架空電車線方式
最高運転速度 阪急線内:115 km/h
堺筋線内:70 km/h
設計最高速度 130 km/h(VVVF更新車)
起動加速度 【1M1T・4M4T編成】
2.6 km/h/s(45 km/hまで)
【2M1T・4M2T編成】
2.6 km/h/s(50 km/hまで)
減速度(常用) 3.7 km/h/s
減速度(非常) 4.2 km/h/s
車両定員 【先頭車】
140(座席50・立席90)
【中間車】
150(座席56・立席94)
【7307・7327・7407・7457】
133(座席48・立席85)
【7907・7807・7867・7877】
144(座席54・立席90)
【リニューアル先頭車】
126(座席43・立席83)
【リニューアル中間車】
136(座席49・立席87)
全長 18,900 mm
全幅 2,800 mm
全高 4,095 mm
車体 普通鋼
アルミニウム合金(7302F以降)
台車 S形ミンデンドイツ式ダイレクトマウント空気ばね台車
M車:FS-369A・T車:FS-069A
主電動機 未更新車:直流複巻電動機
(形式:TDK8580-A)
機器更新車:全閉内扇式かご形三相誘導電動機
(形式:TDK6128-A)
主電動機出力 150 kW×4
190 kW×4(7303F - 7306F・7322F・7324F)
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
歯車比 5.25
制御方式 未更新車:界磁チョッパ制御
機器更新車:IGBT素子VVVFインバータ制御
制御装置 東洋電機製造
未更新車:ES773-C-M、ES773-E-M(1C8M)
機器更新車:RG6021-B-M(1C4M2群)、RG6026-A-M(1C4M1群)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ(HRD-1R)
電力回生優先ブレーキ付き電気指令式ブレーキ(HRDA-1、1985年度建造分以降)
保安装置 ATS、WS-ATC
デッドマン装置
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阪急7300系電車(はんきゅう7300けいでんしゃ)は、1982年昭和57年)から1989年平成元年)まで製造された阪急電鉄(阪急)の通勤形電車である。

概要

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旧塗装の7305F
(1992年 梅田駅

7000系京都線仕様で、7000系と同等の性能を有し、京都線用で初の界磁チョッパ制御が採用された。計83両が建造された。7000系同様、製造時期の違いから内装のグレードアップ、新機構の搭載など仕様に差が見られる。

車体・接客設備

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車体寸法は後に登場する9300系同様に、将来の神宝線の車両限界拡張を見込んだ新しい標準車体仕様に準拠している。最大幅は2,800 mm、連結面間距離は18,900 mmとしており、車体長は中間車で18,300 mm、先頭車で18,350 mmである。

7300F・7301Fは普通鋼製車体であるが、7302F以降はアルミ車体となっている。なお、以前はアルミ車両には車内連結部の上部にHマーク+アルミ車両と記された青色の銘板が取り付けられていた。

1985年(昭和60年)に製造された7320F(2両編成)からは、運転室直後の側面の小窓設置、冷房吹き出し口の連続化、車内放送装置の改良、座席袖仕切の形状の変更、車内貫通扉のガラス寸法の拡大などの変更が見られる。小窓は既存の先頭車にも後に改造により設置された。

8300系の投入より後である1989年(平成元年)に落成した、本系列の最終増備車である7327F(2両)+7307F(6両)の8両編成では、車内化粧板の色調が若干濃くなり、客室側窓は自動昇降式となり、車椅子スペースが設置されるなど、8300系とほぼ同様の車内設備が採用されている。

主要機器

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制御方式は界磁チョッパ制御である。1987年(昭和62年)から製造された7306・7323・7906以降の車両は制御器がマイナーチェンジ型の ES773-E-M となっている。

1985年(昭和60年)度以降に建造された車両については、ブレーキに遅れ込め制御が追加され、省エネ率が向上している。

1987年(昭和62年)に製造された7310は東洋電機製造GTOサイリスタ素子VVVFインバータの試験車[1]であり、7324Fの大阪梅田側から3両目に連結されていたが、2018年(平成30年)度のリニューアル工事により電装解除された。

形式

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2017年(平成29年)9月に形式呼称が変更され、右が変更後の形式である[2]。細かい区分けは、各形式の項目内で記述する。なお、新形式呼称でのハイフン以下の枝分けは、2021年令和3年)以降は廃止された[3]

  • 7300形/Mc7300形(7300 - 7307・7310・7320 - 7327:17両)
大阪梅田・天下茶屋方の先頭に連結される制御電動車。パンタグラフと制御器を搭載し、7800形(増結編成用の車両は7450形)とユニットを組む。先頭部の連結器は当初は自動連結器だったが、現在は7300 - 7302を除き密着連結器と電気連結器を装備している。20番台車は7450形との2両増結編成用に製造された車両で1C4M制御[注 1]、製造当初から電気連結器を装備している。7310はVVVFインバータ長期実用試験車(1C4M制御)で7990とユニットを組んでいたが、後述のリニューアルにより7890に改番された。下記編成図ではMcと表記。新形式呼称では、アルミ車は「-1」、7310(VVVF試作車)は 「-2」(リニューアル時に電装解除され区分消滅)、VVVFインバータ制御化された車両は「-3」がそれぞれ末尾に付く。
  • 7400形/Mc7400形 (7400 - 7407・7410:9両)
京都河原町北千里嵐山方の先頭に連結される制御電動車。MG(7406・7407・7410は静止形インバータ)とCPを搭載、7900形とユニットを組む。下記編成図ではM'cと表記。新形式呼称では、アルミ車は「-1」、VVVFインバータ制御化された車両は「-2」がそれぞれ末尾に付く。
  • 7450形/Tc7450形 (7450 - 7457:8両)
2両増結編成の京都河原町・北千里・嵐山方の先頭に連結される制御車。電気連結器を装備し、MG(7455・7456は静止型インバータ)とCPを搭載、7300形とユニットを組む。下記編成図ではTcと表記。7454・7455・7457は後述のリニューアルにより、それぞれ7954・7955・7957に改番された。新形式呼称では、7450 - 7452以外は末尾に「-1」が付く。
  • 7900形/M7900形(7900 - 7907・7910:9両)
7400形とユニットを組む中間電動車。パンタグラフと制御器を搭載。下記編成図ではMと表記。新形式呼称での区分けの仕方は、Mc7400形と同様。
  • 7800形/M7800形(7800 - 7807:8両)
7300形とユニットを組む中間電動車。MGとCPを搭載。下記編成図ではM’と表記。新形式呼称での区分けの仕方は、Mc7400形と同様。
  • 7850形/T7850形(7850 - 7856・7860 - 7867・7960・7870 - 7877・7970・7880 - 7885・7990:32両)
付随車。特別な機器は搭載していない。7990はインバータ長期実用試験車で7310とユニットを組み、CPと静止形インバータを搭載していたが、後述のリニューアルにより7840に改番された。下記編成図ではT(新造車)またはTo(改造車)と表記。新形式呼称では、アルミ車は「-1」が末尾に付く。なお、先頭車からの改造車も「-1」付きで同車のみでの区分はされていない。

製造

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当初の2編成は鋼製車体で登場し、6両編成を組成した。1983年(昭和58年)以降にアルミ車体の付随車を新造・増結し、8両編成となっている。

← 梅田
河原町 →
Mc M' T T M M'c 竣工
7300 7800 7860 7870 7900 7400 1982/02/17[4]
7301 7801 7861 7871 7901 7401 1982/03/09[4]
T 竣工
7850 1983/02/01[4]
7880
7851 1983/12/20[4]
7881 1985/04/01[4]

第3編成の7302F以降はアルミ合金製となる[5]

← 梅田
河原町 →
Mc T M' T T M T M'c 竣工
7302 7852 7802 7862 7872 7902 7882 7402 1982/06/16[4]
7303 7853 7803 7863 7873 7903 7883 7403 1982/06/30[4]
7304 7854 7804 7864 7874 7904 7884 7404 1982/11/25[4]
7305 7855 7805 7865 7875 7905 7885 7405 1983/07/14[4]

7306Fからは両端にMM'を配し、既存編成も組み替えられる[5]。7310Fの付随車の7990は、電動車化を見越して付番している[5]

7306Fの7両編成は7321Fから7881を編入して8両編成化された。

← 梅田
河原町 →
Mc M' T T T M M'c 竣工
7306 7806 7856 7866 7876 7906 7406 1988/03/31[5]
Mc T T T M M'c   竣工
7310 7990 7960 7970 7910 7410 1987/01/20[4]

1985年(昭和60年)の10両編成運転開始に伴い、増結車の2両編成が製造された。7320F・7321F・7322Fは7450-7320のように連結し8両編成に組み込み、10両編成を組成した[5]

← 梅田
河原町 →
Mc Tc 竣工
7320 7450 1985/04/22[5]
7321 7451
7322 7452
7323 7453 1986/11/10[5]
7324 7454 1987/04/06[5]
7325 7455 1988/11/22[5]
7326 7456

1989年(平成元年)には同年12月16日のダイヤ改正に合わせて最終増備の7327F・7307Fが製造された。8000系・8300系登場後の製造であり、パワーウインドウも設置された[6]。また、阪急ではマルーン一色で製造された最後の編成でもある。

← 梅田
河原町 →
Mc Tc Mc M' T T M M'c 竣工
7327 7457 c c 7307 7807 7867 7877 7907 7407 1989/11/28[5]

変遷

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7300F・7301Fは当初は各停用で6両編成であった。それぞれ後にアルミ車体の中間車2両が挿入されて8両化されている。

急行の表示幕については、2200系6000系6300系・7000系初期車の白地に赤文字で「急行」の表示(特急の反転)とは異なり、登場時から全車黒地にオレンジ文字の「急行」であった。しかし、黒地に白文字の「普通」表示と区別しにくいとの苦情を受け、「急行」表示は1992年(平成4年)から順次快速急行と同じオレンジ地に黒文字の「急行」変更された(京都線の急行は2007年(平成19年)3月に廃止されたのち、2022年(令和4年)12月に復活)。

もともと7320・7321・7322は7450・7451・7452と組む1M方式の2両編成であったがそれぞれ7300・7301・7302と交換されている。梅田寄りに増結2両を連結する際相互に密着連結器・電気連結器が必要となるため組替えされた。

1990年代大阪市営地下鉄(現:Osaka Metro堺筋線用の自動放送装置を搭載する改造がなされた。

屋根にアイボリーが追加された7324F
(リニューアル前)

1998年(平成10年)より、7301Fを皮切りに、検査の再塗装の際に6300系・8300系列と同様に屋根肩部分のアイボリー色の塗り分けがされるようになった。現在は全車完了している 。

2007年(平成19年)より7両編成だった編成が8両編成に組み替えられ、7851が休車となった。

2024年(令和6年)6月、7323Fが京都河原町側先頭車の7401を2023年(令和5年)4月より休車中であった7302Fの7452に差し替えられ、運用に復帰した[7]。また、2024年(令和6年)7月には休車中だった7両(7851を含む)が編成を組んで運用に復帰した[8][9]

リニューアル

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5000系に対して施工が進んでいたリニューアル工事は7000系列にも及ぶこととなり、第一陣として7320Fが2007年(平成19年)11月から2008年(平成20年)8月までリニューアル工事が施工され、9月8日に営業運転を開始した[10]。この編成は、制御装置は変更されなかったものの、外装は5000系と同じく側窓のグリーンガラス化やドア窓面積の拡大が行われた。また、内装はドア上にLCD案内装置の設置など、9000系に準じたものに改造されている。

7320Fがリニューアル工事を受けて以降、数年間工事は中断していたが、2014年(平成26年)7月にリニューアル工事を受けた7303Fから再開している。7303F以降は、内外装のリニューアルに加えて主制御装置をVVVFインバータ制御に更新する工事も行われるようになったが、外観の改造は抑え目になり、前面貫通扉以外は7000系7010F以降と同様の外観となった[11]。また、機器の共通性を確保することを目的として、1300系とほぼ共通のVVVFインバータ装置を搭載している[12]。また、7304Fは近畿車輛でリニューアル工事を受けている[13]。7000系も含めて工事メニューは変更が繰り返されていたが、以降のリニューアル工事は7000系も含めて7303Fの仕様が基本となった。

外観

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  • 7320Fは先頭車前面の形状が、9000系列とほぼ同様のものとなった[注 2]窓ガラスは種別幕・方向幕まで拡大され、貫通扉まわりは6300系および8000系列と同様のステンレス製の飾り板が取り付けられた。車両番号の掲出位置が貫通扉部分から左側の窓下に変更され、それに伴い同部分の標識灯尾灯の位置が若干下げられた。また、足掛け板の設置に伴い、それまで2000系から7300系までの系列と同じく設置されていた小型の足掛け板は撤去されてい る。7303F以降は大幅な外観変更はされなかったが、車両番号の移設、足掛け板の設置や貫通扉の窓面積の拡大が行われている。
  • 7320Fは、標識灯は9000系などと同様のものに、前照灯は、取り付け部が横に引き伸ばされ、そこに8000系などと同様の角型のものに、それぞれ交換された。7303F以降は標識灯は丸型で白色のものに交換され、前照灯はLEDのものに更新されている(のちに7320Fや非リニューアル車へも波及)。
  • 7320Fの前面・側面の種別幕・方向幕はフルカラーLEDに交換された。9000系列以前の車両では初採用となった。同時に前面の表示窓が大型化され、表示窓の固定方法も押さえ板式から内側からの接着式に変更された。7303F以降は幕式のままである。
  • ワイパーは銀色のものから黒色のものに交換され、貫通扉のワイパーは電動化された。
  • クーラーが東芝製 RPU-4018 に交換された。なお、リニューアル未施工車も交換された。
  • 社章は1992年(平成4年)9月制定以来のステッカー式から、側面窓下に移動してステンレス切抜き式に変更された。
  • 空気圧縮機の低騒音化対策がなされた。7320Fのみ、低騒音タイプの HS-20 に交換。7303F以降は、HB-2000 装備車については低騒音化改造で対応している。
  • 車端部のベンチレーターは撤去された。

車内・接客装備

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  • 車体前面のドアのガラス部分が9300系や8300系と同じ位置まで下方に延長され、運転席の前面展望が向上した。
  • 乗降扉(客用扉)の窓ガラスはUVカット複層ガラスで、下方に拡大された。これは5000系リフレッシュ車と同様の扉である。1300系登場後も、ドア窓の大型化は継続している(1300系は、側窓の下辺に合わせて天地寸法が縮小されている)。
  • 窓ガラスが全て緑がかったUVカットガラスに交換された。ただし、7320Fのみ側窓は8000系同様、ドアに隣接するものはパワーウィンドウ化、それ以外は固定窓化された。
  • 窓枠の交換
  • 扉開閉予告灯とドアチャイムが設置され、よりバリアフリーが徹底されている。
  • 妻部貫通扉は窓を下方に拡大したものに交換されている。
  • ドアエンジンが改良され、従来と比較して静粛なものとなった。
  • 日除けが阪急伝統の鎧戸型からフリーストップ式カーテンに変更された。
  • 情報伝達性を向上させるため、LCDがドア上部に2基千鳥配置で設置された。9000系列とは異なり、枠が黒色となっている。
  • 2014年(平成26年)にリニューアルされた7303Fからは、車内のLCDが1300系に準じた32インチハーフサイズのフルハイビジョン対応の大型液晶ディスプレイに変更されている。
  • 座席は9000系と同じ仕切り板付きのロングシートに変更され、各車両[14]に車いすスペースが設けられた。袖仕切りは、5000系リフレッシュ車と同じく腰部分が板状になったものに変更された。なお、1300系で採用された大型の袖仕切りは採用されていない。
  • 内装化粧板を全面張り替え。側面の化粧板は中濃度の木目調で8300系の化粧板や9000系・9300系の側面化粧板と同じものに張り替え、妻面や乗降ドア部分の化粧板の色は、5000系リフレッシュ車や9000系・9300系と同じこげ茶色のものに変更された。床材は他の床材更新車と同じ石畳状の模様が入るものとなった。
  • 荷棚はパイプ式から9000系と同じ棒状のものに変更された。
  • 冷房吹き出し口、スウィープファンは、車内放送スピーカーを内包したもので、9000系列と同様のものになった。蛍光灯カバーも従来の角張った形から丸みの帯びた形に交換された。
  • 非常通話装置は貫通扉部分に設置された。非常ドアコックも従来のドア横の壁に取り付けられた箱式から一般的な座席下へ移動された(操作説明のシールは従来のアルナ工機製の時と異なり日立製の車両に準じたものとされている)。
  • 車内の製造銘板が貼り替えられ、製造年の記載のない「アルナ工機」(7303F以降は「アルナ車両」)のみのものとなった。
  • 2017年(平成29年)12月から2018年(平成30年)8月までにリニューアルされた7324F・7310FはVVVF化を含むリニューアルの他に7454・7310の中間車化と7990の電動車化などの改造が行われた。阪急での中間車化改造は2007年(平成19年)の5000系5002F以来で、ワンハンドル車では初の施工となる。7454は7954に、7310は7890に、7990は7840にそれぞれ改番された。5000系とは異なり、乗務員室撤去跡に座席は設置されていない。
  • 2021年(令和3年)11月にリニューアルされた7327Fと7307Fは、VVVF化のほか、7457の中間車改造が施されたが、7307は中間車改造は行われず、運転台が残されている。7457は7957に改番された[15]
  • 2024年(令和6年)2月にリニューアルされた7325Fは、VVVF化のほか、7455の中間車改造が施された。7455は7955に改番された(合わせて同編成とペアを組む8300系8311Fにもリニューアルが施されたが、こちらは8311の運転台が残されている)[16]

ラッピング列車

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2003年(平成15年)に8300系8311Fと共に当時7両編成だった7321Fに、洛西口駅開業記念のラッピングが施工された。外観は8311Fと同一のものである。2024年(令和6年)現在、本系列のラッピングはこれが唯一の事例となっている。

運用

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当初から堺筋線への直通運転も考慮して製造されたが、7300系の堺筋線直通開始は1989年(平成元年)11月からである。当時の堺筋線でのMT比規定により、MT比1:1の本系列は堺筋線に乗り入れができない状態が続いていたが、堺筋線側で66系の導入を機に規定が見直され、7300系と8300系の乗り入れが可能となった。

2019年(平成31年)1月時点で、8両編成は特急通勤特急準特急急行準急普通千里線Osaka Metro堺筋線の普通・堺筋準急に使用されている。行楽期には6両編成が大阪梅田駅 - 嵐山駅で臨時運転される快速特急「さがの」嵐山線の運用につくこともある。かつては平日朝に8両編成の大阪梅田側に2両編成を増結した10両編成が運行されていた。

土休日運行の快速特急京とれいん 雅洛」で使用される7006Fが検査時の代走に使用されることがある[17]

編成表

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凡例
  • 太字:鋼製車体(その他はアルミ車体)
  • c:中間運転台の位置
  • o:運転台撤去跡の位置

1999年

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1999年(平成11年)10月1日現在[18]

8両編成(6両編成+2両編成)
← 梅田・天下茶屋
河原町・北千里 →
Mc M' T T T T M M'c 備考
7320 7800 7850 7860 7870 7880 7900 7400
7322 7802 7852 7862 7872 7882 7902 7402
7303 7803 7853 7863 7873 7883 7903 7403
7304 7804 7854 7864 7874 7884 7904 7404
7305 7805 7855 7865 7875 7885 7905 7405
7306 7806 7856 7866 7876 7881 7906 7406
Mc Tc Mc T T T M M'c 備考
7324 7454 c c 7310 7990 7960 7970 7910 7410 7310はVVVF試験車
Mc Tc Mc M' T T M M'c 備考
7327 7457 c c 7307 7807 7867 7877 7907 7407
7両編成
← 梅田
河原町・北千里 →
Mc M' T T T M M'c 備考
7321 7801 7851 7861 7871 7901 7401
2両編成
← 梅田
河原町 →
Mc Tc 備考
7300 7450
7301 7451
7302 7452
7323 7453
7325 7455
7326 7456

2018年

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2018年(平成30年)4月1日現在[19]

8両編成(6両編成+2両編成)
← 梅田・天下茶屋
河原町・北千里 →
Mc M' T T T T M M'c 備考
7320 7800 7850 7860 7870 7880 7900 7400 前面リニューアル車
7322 7802 7852 7862 7872 7882 7902 7402 VVVF化編成
7303 7803 7853 7863 7873 7883 7903 7403
7304 7804 7854 7864 7874 7884 7904 7404
7305 7805 7855 7865 7875 7885 7905 7405
7306 7806 7856 7866 7876 7881 7906 7406
Mc Tc Mc M' T T M M'c 備考
7323 7453 c c 7321 7801 7861 7871 7901 7401
7327 7457 c c 7307 7807 7867 7877 7907 7407
Mc Tc Mc T T T M M'c 備考
7324 7454 c c 7310 7990 7960 7970 7910 7410 7310はVVVF試験車
Mc Tc Mc1 T1 T2 T1 M1 Mc2 備考
7325 7455 c c 8311 8861 8961 8981 8811 8411
7326 7456 c c 8304 8854 8954 8874 8804 8404
2両編成
← 梅田
河原町 →
Mc Tc 備考
7300 7450
7301 7451
7302 7452
休車
T 備考
7851

2019年

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2019年(平成31年)4月現在[20]

8両編成(6両編成+2両編成)
← 梅田・天下茶屋
河原町・北千里 →
Mc M' T T T T M M'c 備考
7320 7800 7850 7860 7870 7880 7900 7400 前面リニューアル車
7322 7802 7852 7862 7872 7882 7902 7402 VVVF化編成
7303 7803 7853 7863 7873 7883 7903 7403
7304 7804 7854 7864 7874 7884 7904 7404
7305 7805 7855 7865 7875 7885 7905 7405
7306 7806 7856 7866 7876 7881 7906 7406
Mc Tc Mc M' T T M M'c 備考
7323 7453 c c 7321 7801 7861 7871 7901 7401
7327 7457 c c 7307 7807 7867 7877 7907 7407
Mc M' T To To T M M'c 備考
7324 7840 7970 7954 o o 7890 7960 7910 7410 VVVF化・中間車化改造編成
Mc Tc Mc1 T1 T2 T1 M1 Mc2 備考
7325 7455 c c 8311 8861 8961 8981 8811 8411
7326 7456 c c 8304 8854 8954 8874 8804 8404
2両編成
← 梅田
河原町 →
Mc Tc 備考
7300 7450
7301 7451
7302 7452
休車
T 備考
7851

2022年

[編集]

2022年(令和4年)1月現在[21]

8両編成(6両編成+2両編成)
← 大阪梅田・天下茶屋
京都河原町・北千里 →
Mc M' T T T T M M'c 備考
7320 7800 7850 7860 7870 7880 7900 7400 前面リニューアル車
7322 7802 7852 7862 7872 7882 7902 7402 VVVF化編成
7303 7803 7853 7863 7873 7883 7903 7403
7304 7804 7854 7864 7874 7884 7904 7404
7305 7805 7855 7865 7875 7885 7905 7405
7306 7806 7856 7866 7876 7881 7906 7406
Mc Tc Mc M' T T M M'c 備考
7323 7453 c c 7321 7801 7861 7871 7901 7401 7801・7861のみ内装更新
(日除け未交換、ドアランプ未設置)
Mc M' T To To T M M'c 備考
7324 7840 7970 7954 o o 7890 7960 7910 7410 VVVF化・中間車化改造編成
Mc Tc Mc1 T1 T2 T1 M1 Mc2 備考
7325 7455 c c 8311 8861 8961 8981 8811 8411
7326 7456 c c 8304 8854 8954 8874 8804 8404
Mc To Mc M' T T M M'c 備考
7327 7957 o c 7307 7807 7867 7877 7907 7407 VVVF化・中間車化改造編成
2両編成
← 大阪梅田
京都河原町 →
Mc Tc 備考
7300 7450
7301 7451
7302 7452
休車
T 備考
7851

2024年

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2024年(令和6年)10月現在[7][8]

8両編成(6両編成+2両編成)
← 大阪梅田・天下茶屋
京都河原町・北千里 →
Mc M' T T T T M M'c 備考
7320 7800 7850 7860 7870 7880 7900 7400 前面リニューアル車
7322 7802 7852 7862 7872 7882 7902 7402 VVVF化編成
7303 7803 7853 7863 7873 7883 7903 7403
7304 7804 7854 7864 7874 7884 7904 7404
7305 7805 7855 7865 7875 7885 7905 7405
7306 7806 7856 7866 7876 7881 7906 7406
Mc Tc Mc M' T T M Tc 備考
7323 7453 c c 7321 7801 7861 7871 7901 7452 7801・7861のみ内装更新
(日除け未交換、ドアランプ未設置)
2024年に京都河原町寄り先頭車を7401から7452に変更
Mc M' T To To T M M'c 備考
7324 7840 7970 7954 o o 7890 7960 7910 7410 VVVF化・中間車化改造編成
Mc To Mc1 T1 T2 T1 M1 Mc2 備考
7325 7955 o c 8311 8861 8961 8881 8811 8411 VVVF化・中間車化改造編成
Mc Tc Mc1 T1 T2 T1 M1 Mc2 備考
7326 7456 c c 8304 8854 8954 8874 8804 8404
Mc To Mc M' T T M M'c 備考
7327 7957 o c 7307 7807 7867 7877 7907 7407 VVVF化・中間車化改造編成
2両編成+2両編成+3両編成
← 大阪梅田
京都河原町・北千里 →
Mc Tc Mc Tc Mc T M'c 備考
7300 7450 c 7301 7451 c c 7302 7851 7401 7851のみ内装更新
(日除け未交換、ドアランプ未設置)

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 後に本編成に組み込まれた7320 - 7322は1C8M化。代わりに7300 - 7302を1C4M制御化し増結編成に組み込んだ。
  2. ^ 改造に先立ち、モックアップとして2006年(平成18年)から休車となっていた5100系5112に試験的に前面の改造が行われた(同車は改造後は営業運転に入らず2014年(平成26年)に廃車)。

出典

[編集]
  1. ^ 鉄道ジャーナル』1987年5月号(No.246)、P.109、鉄道ジャーナル社
  2. ^ 別冊付録「大手私鉄ファイル 車両配置表」-『鉄道ファン2019年8月号(No.700)交友社(2019年)
  3. ^ 別冊付録「大手私鉄車両ファイル2021」-『鉄道ファン』2021年8月号(No.724)、交友社(2021年)
  4. ^ a b c d e f g h i j 『阪急電車:その全貌から個性とブランドを探る』、P.209
  5. ^ a b c d e f g h i j 『阪急電車:その全貌から個性とブランドを探る』、P.210
  6. ^ 『阪急電車:その全貌から個性とブランドを探る』、P.211
  7. ^ a b 『阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報』Vol.109、阪急電鉄
  8. ^ a b 『阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報』Vol.110、阪急電鉄
  9. ^ イカロスMOOK 大手私鉄サイドビュー図鑑16 阪急電車』、PP.106・107・112、イカロス出版(2024年9月24日、ISBN 978-4-802-21474-2
  10. ^ 阪急7300系リニューアル車が営業運転を開始」-『railf.jp(鉄道ニュース)』、交友社(2008年9月9日)
  11. ^ 阪急7300系7303編成が試運転」-『railf.jp(鉄道ニュース)』、交友社(2008年9月9日)
  12. ^ 阪急電鉄株式会社8300系更新車両・7300系更新車両用電機品 (PDF) 」-『東洋電機技報』No.134、東洋電機製造(2016年10月、2022年5月25日時点でのアーカイブ)。
  13. ^ 阪急7300系7304編成が試運転」-『railf.jp(鉄道ニュース)』、交友社(2015年5月14日)
  14. ^ ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表 2023』、P.153、交通新聞社(2023年7月13日、ISBN 978-4-330-04223-7
  15. ^ ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表 2022』、P.207、交通新聞社(2022年7月14日、ISBN 978-4-330-04122-3
  16. ^ 『阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報』Vol.108、阪急電鉄
  17. ^ 阪急「京とれいん雅洛」を7300系が代走」-『railf.jp(鉄道ニュース)』、交友社(2024年1月14日)
  18. ^ 『HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて』、P.141、阪急電鉄コミュニケーション事業部(2000年10月、ISBN 978-4-894-85039-2
  19. ^ ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表 2018』、PP.146-147、交通新聞社(2018年7月18日、ISBN 978-4-330-89718-9
  20. ^ 『阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報』Vol.88、阪急電鉄
  21. ^ 『阪急電鉄鉄道ファンクラブ会報』Vol.99、阪急電鉄

参考文献

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