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酢酸フェニル水銀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
酢酸フェニル水銀
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識別情報
CAS登録番号 62-38-4 チェック
PubChem 16682730
ChemSpider 10294750 チェック
UNII OSX88361UX チェック
EC番号 200-532-5
国連/北米番号 1674
KEGG D05464 チェック
MeSH Phenylmercuric+acetate
ChEBI
ChEMBL CHEMBL1333953 チェック
RTECS番号 OV6475000
バイルシュタイン 3662930
Gmelin参照 83357
特性
化学式 C8H8HgO2
モル質量 336.74 g mol−1
融点

148 ~ 151℃

危険性
安全データシート(外部リンク) Oxford MSDS
GHSピクトグラム 腐食性物質急性毒性(高毒性)経口・吸飲による有害性水生環境への有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H301, H314, H372, H410
Pフレーズ P260, P264, P270, P273, P280, P301+310, P301+330+331, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310, P314, P321, P330
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酢酸フェニル水銀(さくさんフェニルすいぎん、: Phenylmercuric acetate)は、化学式CH3COOHgC6H5で示される有機水銀化合物の一種で、かつては日本でも農業用殺菌剤として使用されていた。

用途

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稲のいもち病に対する殺菌剤として1948年9月27日に農薬登録。セレサンなどの商品名で販売され、塗沫や浸漬処理による種子消毒にも使われたが1973年10月29日に登録が失効し、現在は農薬としての使用は禁止されている。また、かつては殺精子剤として避妊具に使用されていた[1]

毒性

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日本の毒物及び劇物取締法により毒物に指定されている。眼や気管などに対し腐食性があり、皮膚からも吸収されやすい。体内に入ると、数時間経過した後に腎臓障害が生じる。マウスに経口投与した場合の半数致死量は43mg/kgである。可燃性であり、燃焼すると水銀蒸気を生じる。

脚注

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  1. ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044 

関連項目

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