郵便貯金共用カード
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共用カード(きょうようカード)とは、かつて存在した、日本郵政公社と提携した事業者のカードに郵便貯金キャッシュカード機能(正式には郵便貯金キャッシュサービス機能)を追加した一体型カードである。
概要
[編集]一般的には郵便貯金(郵貯)共用カードと通称されるが、実際のカード名称は各提携先事業者により様々である。また、郵便貯金ホームページでは「ジョイントカード」とも案内されていた。
1984年の郵政省時代から発行が開始されたが、2007年10月1日の郵政民営化に伴うゆうちょ銀行への移管に伴い、新規入会及び発行を段階的に終了し、2015年9月30日を以て完全に廃止となった[1]。
共用カードの歴史
[編集]- 1984年 - 日本信販(現:三菱UFJニコス)が郵政省(現:総務省、当該事業は郵政事業庁を経て日本郵政公社へ移管)の認定を得て「日本信販・郵便貯金ジョイントカード」を発行(認定第1号)。
- 1986年 - 日本信販がビザ・ジャパン協会(現:VJA)と提携して、「VISA・郵便貯金ジョイントカード」を発行(認定第33号)。
- ※当時、日本信販はVISAインターナショナルのライセンスを保有しておらず、ビザ・ジャパン協会のライセンスを一時的に借り受けて発行していた。その後、日本信販はVISAインターナショナルからスペシャル・ライセンシー(正会員ではなく特別会員)のライセンス供与を受け、VISA・郵便貯金ジョイントカードをNICOS・VISA・郵貯カードとして発行している。
- 2001年 - 共用代理人カード(共用カードの家族カード)を発行。
- 2005年 - 日本信販・クレディセゾン・JCBが郵貯ゴールドカードを発行。
- 2007年 - 郵政民営化に伴うゆうちょ銀行への移管に伴い、新規入会及び発行を段階的終了。
- 2008年 - ゆうちょ銀行本体でJP BANK カードを発行し、共用カードの取り扱いを順次終了。
ゆうちょ銀行への分割民営化に伴う取扱い
[編集]- 郵貯カード《セゾン》は、キャッシュカードとクレジットカードに分かれ、クレジットカード機能としてはクレディセゾンから2007年11月以降にセゾンNEXTカードが送付されて来る。キャッシュカード機能としては郵貯カード《セゾン》の有効期限までは使えるが、期限が切れる前にゆうちょ銀行からICキャッシュカードの発行通知が来る。ただし、民営化前にゆうちょICキャッシュカードの発行を受けている場合は通知は来ない((株)クレディセゾン様が発行する「郵貯カード《セゾン》」お取扱い終了のお知らせ-ゆうちょ銀行・郵貯カード《セゾン》会員の皆様へ - クレディセゾン)。
- オークス・郵貯ドリームカードは、2008年2月29日で取り扱いを終了した([1])。
- オーシー・ゆうちょ共用カード、ジャックス・ゆうちょ共用カード、楽天KC・ゆうちょ共用カードは、いずれも2008年3月31日で取り扱いを終了した([2]・[3]・楽天KC(株)様が発行する「楽天KC・ゆうちょ共用カード」お取扱い終了のお知らせ-ゆうちょ銀行)。
- 以下の6種類の共用カードは、2008年5月31日で取り扱いを終了。
主な共用カード
[編集]- 2005年8月15日現在、カード種類は143種類、カード発行会社数は56社であった。
斜体字は郵政民営化に伴い、既に受付を終了している。
クレジットカード会社提携
[編集]- NICOS郵便貯金ジョイントカード(三菱UFJニコス株式会社(NICOS))
- OMC郵貯カード(株式会社オーエムシーカード)
- 郵貯カード≪セゾン≫(株式会社クレディセゾン) - 最初に解除対象になったカード。2007年9月28日をもって廃止。後継カードは通常のセゾンカードとして各会員宛に新カードを送付した。ただし、現在所有しているセゾンカードの有効期限が到来するまではゆうちょキャッシュカード機能として利用可能である。
- 郵貯チェックカード≪セゾン≫(同) - 2007年9月28日をもって廃止し、同年12月31日をもってサービスを終了した。なお、正確にはクレジットカードではなくデビットカードであり、後継カードは発行されない。
- UCS郵貯カード(株式会社UCS)
- 郵貯CFジョイントカード(株式会社セディナ(旧・株式会社セントラルファイナンス))
- JCB郵貯カード(株式会社ジェーシービー) - 未確認
- KC郵貯共用カード(楽天KC株式会社) - 2008年3月31日をもって取扱を終了した。なお、後継カードは順次発送される。
- 郵貯ライフカード(株式会社ライフ)
- ANA郵貯共用カード(三井住友カード株式会社・株式会社ジェーシービー・全日本空輸株式会社)
- ダイナース郵貯カード(シティカードジャパン株式会社〈ダイナースクラブ〉) - 未確認
- 三越VISA郵貯共用カード(三井住友カード株式会社) - 未確認
- スヌーピー郵貯カード(三菱UFJニコス株式会社(UFJカード(JCB-FC)) - 未確認
- イオン郵貯共用カード(イオンクレジットサービス株式会社)
- ジャックス郵貯カード(株式会社ジャックス) - 2008年3月31日をもって取扱を終了した。
- アプラス・郵便貯金カード(株式会社アプラス) - 2008年6月30日をもって取扱を終了する。
- P-One郵貯カード(ポケットカード株式会社) - 未確認
- オークス・郵貯ドリームカード(株式会社オークス) - 2008年2月29日をもって取扱を終了した。
- オーシー・ゆうちょ共用カード(株式会社オーシー) - 2008年3月31日をもって取扱を終了した。
- 東急ゆうちょTOP&カード(東急カード株式会社) - 2008年10月31日をもって取扱を終了した。
金融機関提携
[編集]- 郵貯・BTMUジョイントカード(旧:郵貯・UFJジョイントカード)(株式会社ユーエフジェイ銀行→株式会社三菱東京UFJ銀行) - 三菱東京UFJ銀行移行時点で既に新規停止しているが、従来の利用者については現行名の略称であるBTMUを冠したカードを従来通り利用できる。
- ろうきんジョイントカード(全国に13ある労働金庫) - 既にキャッシュカードとローンカードを分離発行している。
- 簡易保険・郵便貯金ジョイントカード - 発行停止後カードは分離発行された。
- 郵貯共用ニッセイ保険口座カード(日本生命保険相互会社)
- 郵貯・野村カード(野村證券株式会社) - 2007年10月から発行を停止している。
- 郵貯・大垣共立スーパーカード<はいくらすプラス>(株式会社大垣共立銀行)
航空会社提携
[編集]- JMB郵貯カード(株式会社日本航空・株式会社日本航空インターナショナル) - JALマイレージバンク機能及び通常郵便貯金からの航空料金振替対応。新規入会受付は2007年9月30日で停止。2011年3月31日をもって、廃止された。
- JMB郵貯ワールドキャッシュ(株式会社日本航空・株式会社日本航空インターナショナル・シティバンク銀行株式会社(旧・シティバンク、エヌ・エイ (在日支店))) - JMB郵貯カードの機能に加え、通常貯金(旧:通常郵便貯金)で特定保留をする事により、海外キャッシュサービスが利用可能。ただし、JMB郵貯カードの機能のうち、通常貯金(旧・通常郵便貯金)からの航空運賃即時決済機能はない。
- このカードは民営化後も発行可能と触れ回っていた(名称はJMBゆうちょワールドキャッシュに変更)商品であり、シティバンク銀行のホームページから申込用紙を請求する事が2008年1月22日まで可能だった。詳細はワールドキャッシュ#ゆうちょ銀行「特定保留」を参照の事。ただし、同年2月29日の申込書到着分をもって新規受付を停止した。なお、2008年9月までに有効期限が来るカードについては差替が行われたため、2010年9月30日を以って全廃された。
- ANAマイレージクラブ郵貯カード(全日本空輸株式会社) - ANAマイレージクラブ機能及び通常郵便貯金からの航空料金振替対応。新規入会受付は2007年7月31日で停止したが、既存カードはそのまま利用できる。2008年10月31日をもって廃止された。
旅行会社提携
[編集]- JTB郵貯たびたびバンク(株式会社ジェイティービー・地域JTBグループ各社) - JTBグループが提供する旅行積立(JTBたびたびバンク)の一つである、たびたびバンクフリープランと郵便貯金キャッシュカードのジョイントカード。相互送金からの入金の便宜を図るため、大垣共立銀行の振込専用口座が個々に割り振られ、裏面にOKBの口座番号がプリントされている(新規申込停止日および廃止日はいずれも未確認)。
電子マネー提携
[編集]脚注
[編集]- ^ “共用カード”. ゆうちょ銀行. オリジナルの2016年1月1日時点におけるアーカイブ。 2016年1月18日閲覧。
- ^ 郵便貯金ICキャッシュカードに電子マネー“Edy”機能が搭載 - ビットワレット 2006年9月15日
- ^ 「ゆうちょ IC キャッシュカード Suica」の取扱開始について - JR東日本 2009年3月18日