遠友学舎
遠友学舎 | |
---|---|
遠友学舎|Enyuu Gakusha Community Hall | |
情報 | |
用途 | ■小集会・セミナー・読書会・談話・コンサートの目的。対象は、北海道大学の学生・教職員。■遠友の友との懇親及び交流を図る目的。対象は、北海道大学同窓生、北海道大学元教員等。 |
設計者 |
■小林英嗣(北海道大学名誉教授) ■小篠隆生(当時|北海道大学 小林研究室) ■鈴木敏司(株式会社アトリエアク取締役会長) ■渡邊広明(当時|株式会社アトリエアク) |
施工 | 伊藤組土建株式会社 |
建築主 | 国立・北海道大学 |
構造形式 |
■鉄筋コンクリート造。屋根など一部が木造建築。 ■切妻屋根 ■エントランスのある間口、および窓の少ない建物北側の外壁は、焼杉の板材を用いた「下見板張り」と推定。 |
敷地面積 |
1,776,249 m² ※北海道大学札幌キャンパス全体の面積 |
建築面積 | 622.35 m² |
延床面積 | 484.60 m² |
状態 | 完成 |
階数 | 地上1階 |
開館開所 | 2001年(平成13年)9月1日開館 |
所在地 |
〒001-0018 北海道札幌市北区北18条西7丁目 |
座標 | 北緯43度04分53.0秒 東経141度20分28.3秒 / 北緯43.081389度 東経141.341194度座標: 北緯43度04分53.0秒 東経141度20分28.3秒 / 北緯43.081389度 東経141.341194度 |
備考 |
■第27回 日本建築学会 北海道建築賞(2001年)を受賞 ■平成14年度 日事連建築賞を受賞(受賞名:国土交通大臣賞)(2002年) ※日事連とは、「一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会」の略称。 ◆敷地面積は、馬術部練習場跡地と限定した場合、1748㎡。 |
遠友学舎(えんゆうがくしゃ)は、北海道大学構内の、北海道札幌市北区北18条西7丁目に建設された、北海道大学の教育施設である。北海道大学創基125周年[注 1]記念事業の一環として、2001年(平成13年)9月1日に開館した。
建物概要など
[編集]設計
[編集]設計者
[編集]施行
[編集]受賞歴
[編集]※日事連は、「一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会」の略称。
名称由来など
[編集]遠友学舎という名称は、新渡戸稲造と米国人のメアリー夫人が、1894年(明治27年)に創設した私塾「遠友夜学校」に由来する。
2005年(平成17年)、元北海道大学副学長・藤田正一は、遠友学舎に、常設の市民講座を創設した。それが、平成遠友夜学校である。
建物概要
[編集]遠友学舎は、建物全体を支える基礎から、軒天へと向かって伸びている柱や窓枠、北側の壁など、基本的な部分が、屋根を支える躯体として、鉄筋コンクリート造となっている。
それに対して、屋根は木造である。
内部は、体育館のように、間口13m×奥行40mの一体空間となっている。そこに仕切りを設けて、談話コーナーや談話ラウンジなどの個室空間を演出している。
その間口方向の開放感を得るために、切妻屋根を採用している。右上写真の、手前側であるエントランスとは反対方向の間口(幅13m)にあたる部分は、全面ガラス張りとなっていて、キャンパスの風景を建物内に取り込んでいる。
なお、建物南側も、ほぼ全面ガラス張りとなっている。
エントランスのある間口、および窓の少ない建物北側の外壁は、焼杉の板材を用いた、「下見板張り[注 4]」と推定される。
総じて、古い学校の平屋建ての木造校舎をモチーフとしている。
建物詳細
[編集]使用できる施設
[編集]- 談話ラウンジ(定員50席|面積107㎡)。講演会や小規模演奏会等の催しに活用できる。
- 談話コーナー1(18席|37㎡)。会議等に利用できる。テーブル3台、ひじかけ付き椅子18脚、固定式ホワイトボード、昇降式スクリーンが設置されている。
- 談話コーナー2(8席|25㎡)。オープンスペースのため、会議室には適さない。ローテーブル2台と、椅子8脚。
- 談話コーナー3(16席|37㎡)。会議等に使用できる。テーブル3台、ひじかけなし椅子16脚。固定式ホワイトボード、昇降式スクリーンが設置されている。
- 談話コーナー4(22席|52㎡)。談話、会議等に利用できる。2種類の座席がある。A. 楕円テーブル1台と1人がけソファ8脚。B. 角テーブル4台連結と椅子14脚。ほかに暖炉型ストーブが設置されている。
- メモリアルライブラリー(8席|25㎡)。オープンスペースのため、会議等には適さない。ローテーブル2台、椅子8脚。窓のロールカーテンをスクリーンとして使用可。
- ホワイエ(128㎡)。絵画、写真、その他サークル活動の展示発表などに利用できるよう、ピクチャーレールを備えている。コート用ハンガーラック2台。
- ほかに、エントランス(玄関ホール)、男性用WC、身障者用WC、女性用WCなど共用スペースと、パントリー(食品や食器を収納するスペース)、書庫、管理室、機械室などがある。
共用設備等
[編集]液晶プロジェクター、ワイヤレスアンプ、ワイヤレスマイク、レーザーポインター、移動式スクリーン、キャスター付きホワイトボード、司会者台、マイクスタンド、談話ラウンジ用予備椅子、談話ラウンジ用予備テーブル、予備パイプ椅子、暖炉型ストーブ関係備品、扇風機が用意されている。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ https://150th.hokudai.ac.jp/overview 北海道大学創基125周年についての、国立・北海道大学制作による、公式ウェブページ。
- ^ http://www.aku.co.jp/ 札幌市中央区に社屋を構える建築設計・監理、インテリアデザイン、ランドスケープデザイン、アーバンデザイン、都市・地域計画、左記に関する企画・調査・研究を行う会社。
- ^ https://www.itogumi.co.jp/ 伊藤組土建株式会社
- ^ https://flower76.blog.fc2.com/blog-entry-1857.html 下見板張りの施工方法と注意点 ‐ 砺波の工務店フラグシップ木の家づくり
出典
[編集]- ^ http://www.aku.co.jp/project/work/enyu.html 遠友学舎 ‐ 株式会社アトリエアク。
- ^ https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000070002003/ 小林 英嗣 KOBAYASHI Hidetsugu ‐ KAKEN科学研究費助成事業データベース
- ^ a b c http://mirutake.fc2web.com/10/218enyuu/enyuu.htm 北海道大学 遠友学舎 2001 ‐ 建築激写資料室
- ^ https://researchers.general.hokudai.ac.jp/profile/ja.b203446a95fd901c520e17560c007669.html 研究者総覧 ‐ 北海道大学|公式Webページ
- ^ a b c http://hokkaido.aij.or.jp/wp/wp-content/uploads/2016/03/%E7%AC%AC27%E5%9B%9E%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%BB%BA%E7%AF%89%E8%B3%9E%E3%83%BB%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%A5%A8%E5%8A%B1%E8%B3%9E%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E7%B5%8C%E7%B7%AF.pdf 第27回 北海道建築賞 小篠隆生君 渡邊広明君「遠友学舎の設計」 ‐ (一社)日本建築学会 北海道支部
- ^ http://www.aku.co.jp/about.html アトリエアクについて ‐ 株式会社アトリエアク
- ^ http://sc.chat-shuffle.net/human/id:590698 論文relation ‐ 渡邊 広明 | 株式会社アトリエアク
- ^ a b https://www.daas.jp/search_site/detailInfo.php?a_id=23770 遠友学舎 ‐ DAAS | Digital Archives for Architevtual Space
- ^ http://hokkaido.aij.or.jp/wp/%E3%80%8C%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%BB%BA%E7%AF%89%E8%B3%9E%E3%80%8D%E3%80%8C%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%A5%A8%E5%8A%B1%E8%B3%9E%E3%80%8D/ 北海道建築賞・北海道建築奨励賞(第27回(2001年度)を閲覧のこと) ‐ 一般社団法人 日本建築学会 北海道支部
参考文献
[編集]- 札幌市教育委員会『遠友夜学校』札幌市、札幌市教育委員会、北海道新聞社〈さっぽろ文庫18〉、1981年9月1日 。
- 札幌遠友夜学校創立百年記念事業会 編『思い出の遠友夜学校』北海道新聞社、1995年。ISBN 4893637975 。
- 札幌遠友夜学校(編)、半沢洵(序)『札幌遠友夜学校』札幌遠友夜学校、1964年 。
- 『札幌遠友夜学校資料集』札幌遠友夜学校創立百年記念事業会、1995年 。