逆平行線
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幾何学における逆平行(ぎゃくへいこう英: antiparallel)は、2直線が横断線について、反対側の角が等しい状態を指す用語[1][2][3][4][5]。一般には2直線が、2直線の成す角の二等分線に対して逆平行であるとき、他の2直線に対して逆平行である。反平行、対平行とも呼ばれる[6][7][8]。
円に内接する四角形では、対辺がもう一組の対辺に対して逆平行である。
関係
[編集]円錐
[編集]斜円錐において、 円錐との断面が円であるような平行な面の族が2つある。このうち一つは固定の断面の円に平行であり、もう一方はアポロニウスによってsubcontrary sectionsと呼ばれている[9]。
円錐の頂点と、円錐の表面上の点と、二つの逆平行な面との断面の円におけるその点の対蹠点が成す三角形(ABCとADB)は相似である。これはCBとBDが逆平行であることから従う。またアポロニウスの1つ目の書籍の命題5に記述がある。
脚注
[編集]- ^ 秋山武太郎『平面幾何学』共立出版、1947年、148頁。doi:10.11501/1063398。
- ^ 秋山武太郎『幾何学つれづれ草』高岡書店、1919年、214頁。doi:10.11501/960293。
- ^ “逆平行”. kikagakuninja. 2024年8月5日閲覧。
- ^ 森本清吾『沢山勇三郎全集』岩波書店、1938年、178,247,260頁。doi:10.11501/1239383。
- ^ ジョン・ケージー 著、山下安太郎, 高橋三蔵 訳『幾何学続編』有朋堂、1909年、217-222,229頁。doi:10.11501/828521。
- ^ 東利作 ,林鶴一『平面幾何学 : 円 (初等数学叢書 ; 第18編)』大倉書店、1912年、52頁。doi:10.11501/828832。
- ^ 馬場禎四郎『初等幾何学教科書 第2編 立体之部 増訂2版』北辰堂、1896年、535頁。doi:10.11501/828704。
- ^ ルーシエ, コンブルース 著、樺正董 訳『普通平面幾何学教科書』三省堂、1896年、193-208頁。doi:10.11501/828805。
- ^ Heath, Thomas Little (1896). Treatise on conic sections. p. 2
参考文献
[編集]- Blaga, Cristina; Blaga, Paul A. (2018). “Directed Angles”. Didactica Mathematica 36: 25–40 .
- A.B. Ivanov: Anti-parallel straight lines. In: Encyclopaedia of Mathematics - ISBN 1-4020-0609-8
- Weisstein, Eric W. "Antiparallel". mathworld.wolfram.com (英語).
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、逆平行線に関するカテゴリがあります。