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辻元よしふみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
辻元佳史から転送)

辻元 よしふみ(つじもと よしふみ、1967年昭和42年) - )は、日本の服飾評論家戦史・服飾史・軍装史研究家、翻訳家ファッション・アドバイザー、ファッションコラムニスト詩人エッセイストである。本名・辻元佳史

2018年に導入の陸上自衛隊制服(16式常装)改正にかかわり、山崎幸二陸上幕僚長より陸上幕僚長感謝状を受けた。2019年から、陸上自衛隊需品学校の部外講師軍装史学)。東京ベイカレッジ非常勤講師。防衛省職員・自衛官向けの専門紙「朝雲新聞」が「軍装史研究の第一人者」(2014年10月30日付)と評している。NHKなどのテレビ出演も多い。

経歴・人物

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岐阜市生まれ。茨城県坂東市立岩井第二小学校坂東市立岩井中学校茨城県立下妻第一高等学校を経て早稲田大学卒。読売新聞社に入社。元日本現代詩人会理事。日本文藝家協会国際服飾学会服飾文化学会軍事史学会会員。

1990年村田正夫が主宰する潮流詩派に参加し詩人として活動開始。1996年以後は戦史・服飾史・軍装史研究家としての著作活動を始めた。近年は翻訳家としての活動も多い。服飾や軍服の歴史について、NHK民放各局のテレビ番組に出演し解説。服飾史と軍事史に関する知識を駆使し、世界史的視点からの服装の変遷を考究し、ミリタリーウエアが今日の紳士服に与えている影響を独自の視点で説いている。単行本以外に中央公論新社の新書などで共同執筆しているほか、日本経済新聞朝日新聞読売新聞西日本新聞日刊ゲンダイ日刊スポーツ紙上に署名記事が見られ、河出書房新社小学館丸善ワールドフォトプレス社、工作舎の刊行物などでも戦史と軍装史にかんする記事を書いている。近年は防衛省など省庁や企業の求めに応じて、服飾史や軍装史の研究に基づいたファッションデザインの提案や企画の仕事を増やしている。

「スーパーロック詩人」というキャッチフレーズは三一書房の編集者が命名したという。「よしふみ」というひらがな表記は2004年ごろから。それ以前は本名の佳史だった。妻はイラストレーターの辻元玲子。義父(玲子の父)は文教大学元理事長で名誉教授の作曲家・田村徹

衆議院議員辻元清美とは縁戚関係はないが、早大時代に「弟さんですか」とよく聞かれたという。

大学生時代には千葉県内の学習塾でアルバイトをしており、当時の一人称は「吾輩」。同時期にやはり早大に在学していたデーモン小暮閣下に口調が似ている、と生徒から言われたためだという。この塾の講師仲間に、後に靴職人となる柳町弘之がおり、ファッション関係の仕事を始めたときに再会してお互いに驚いた。

主な著作

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  • 1992年詩集『戦争ッてヤツ』(潮流出版社)刊。
  • 1993年詩集『ふぇみにすむ』(同)刊。
  • 同年『現代詩つれづれ草』(新潮社清水哲男著)に作品収録。
  • 1994年詩集『僕が港に残ったわけ』(潮流出版社)刊。第45回H氏賞候補。
  • 1996年詩集『野性の月』(同)刊。第47回H氏賞候補。
  • 1998年詩集『赤坂江戸城外濠跡あたり』(思潮社)刊。第32回小熊秀雄賞候補。
  • 2001年詩・エッセイ集『全世界を滅ぼして「自分」だけがいればよい』(三一書房)刊。
  • 2003年詩集『世界と戦う7つのレッスン』(草原詩社)刊。
  • 2004年『年表で読む情報百科』(中公新書ラクレ)で共同執筆。
  • 2005年詩集『ナヴァロンの秋』(土曜美術社出版販売)刊。
  • 2008年『スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった!!』(彩流社)刊。
  • 2011年『図説にほんのかたちをよむ事典』(工作舎)に執筆。
  • 2012年『図説 軍服の歴史5000年』(彩流社)刊。
  • 2014年 中国語版『図説世界軍服歴史5000年』(張永訳・東方出版社)刊。
  • 2014年『イギリス文化事典』(丸善出版)に執筆。
  • 2016年『軍装・服飾史カラー図鑑』(イカロス出版)刊。帯の推薦文はファッションデザイナーコシノジュンコで、「軍服を男の美学とすれば、それは今の紳士服の基本でもある。こんな服装史料がほしかった!」
  • 2017年 台湾版『圖鑑版 軍裝、紳士服飾史』(黃琳雅訳・楓樹林)。
  • 2021年『図説 戦争と軍服の歴史』(イラスト:辻元玲子)(河出書房新社)刊。
  • 2023年 韓国語版『전쟁과 군복의 역사』(戦争と軍服の歴史)(キム・ヒョジン訳・AKコミュニケーションズ)刊。
  • 2024年『軍装・服飾史カラー図鑑 増補版』(イカロス出版)刊。

主な翻訳書

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  • 2014年『華麗なるナポレオン軍の軍服』(翻訳監修 リュシアン・ルスロ著)(マール社)刊。
  • 2020年『地図とタイムラインで読む第2次世界大戦全史』(翻訳監修 ピーター・スノウほか著)(河出書房新社)刊。
  • 2022年『地図とタイムラインでわかる戦争の世界史大図鑑』(翻訳監修 ピーター・スノウほか著)(河出書房新社)刊。
  • 2023年『写真でたどる麗しの紳士服図鑑』(翻訳・日本語版監修 リディア・エドワーズ著)(河出書房新社)刊。
  • 2023年『フロッグマン戦記 第2次世界大戦 米軍水中破壊工作部隊』(翻訳 アンドリュー・ダビンズ著)(河出書房新社)刊。
  • 2023年『第二次世界大戦 運命の決断 あなたの選択で歴史はどう変わるのか』(翻訳 ジョン・バックレー著)(河出書房新社)刊。
  • 2023年『第三帝国全史 上 ヒトラー 1933-1939』(翻訳 フランク・マクドノー著)(河出書房新社)刊。
  • 2023年『第三帝国全史 下 ヒトラー 1940-1945』(翻訳 フランク・マクドノー著)(河出書房新社)刊。
  • 2024年『私はアウシュヴィッツと5つの収容所を生きのびナチス・ハンターとなった』(翻訳 辻元玲子監訳、ヨセフ・レフコヴィチ、マイケル・カルヴィン著)(河出書房新社)刊。
  • 2024年『ヒトラーと戦ったユダヤ人特殊部隊』(翻訳 辻元玲子語学監修 ブルース・ヘンダーソン著)(河出書房新社)刊。
  • 2024年『ビジュアル図鑑 魔導書の歴史』(翻訳 辻元玲子共訳 オーウェン・デイヴィス著)(河出書房新社)刊。
  • 2024年『バルバロッサ 最前線のドイツ兵が見た独ソ戦』(翻訳 辻元玲子語学監修 ジョナサン・トリッグ著)(河出書房新社)刊。
  • 2024年『古代ローマ帝国大図鑑』(翻訳 辻元玲子監訳 アンドリュー・ジェームス・シレット, マシュー・ニコルズ他)(河出書房新社)刊。

主な出演歴

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主な論文

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  • 1996年 1月 将校帽の形-戦場のダンディズム 形の文化会『形の文化誌〔3〕』(工作舎)初出。
  • 1996年12月  戦車の形-その由来と発展 『形の文化誌〔4〕』初出。
  • 1999年3月  軍艦“艦橋”の研究 『形の文化誌〔6〕』初出。
  • 2016年4月  男心をくすぐる! ミリタリー・ウエア進化論 小学館『メンズプレシャス 春号』初出。

主な新聞、雑誌への掲載・連載

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  • 2003~2005年、文芸誌「GANYMEDE」で書評担当。
  • 2007年4月~08年3月、文芸誌「詩と思想」で書評担当。
  • 2007年 『デザインがわかる』(ワールドフォトプレス)に「軍服のデザイン」掲載。
  • 2011年4月~13年4月、日刊ゲンダイで連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」(通算51回)。
  • 2013年5月~14年8月、日刊ゲンダイで連載「鉄板!おしゃれ道」(通算32回)。
  • 2016年12月2日付けの朝日新聞・第3社会面「ニュース Q3」コーナーで、「ナチス風-批判浴びた欅坂46衣装」(秋山惣一郎記者)にコメント。妻、玲子のイラストも掲載。
  • 2017年10月21日 東京家政大学で服飾文化学会主催の講演会「軍服 その歴史とイラストレーション」を、辻元玲子と共に行う。
  • 2018年8月1日 陸上自衛隊の幹部親睦団体の機関誌「修親」8月号に、「軍装史から見た陸自新常装(上)」を掲載。以後、10月号まで連載。
  • 2019年9月30日、日刊スポーツにインタビュー記事「東京五輪で注目 旭日旗って何だ」が掲載。
  • 2019年10月24日、日刊ゲンダイ 10月25日付の記事「昭恵夫人 饗宴の儀『訪問着』出席の非常識」にコメント。
  • 2019年10月ALSOKの季刊誌「Always」64号より「ガードマンの制服物語」連載開始。2023年7月、連載16回で終了。
  • 2020年9月3日発売の週刊文春9月10日号掲載の記事、「三浦春馬 戦争ドラマ 『最後の演技がこんなズサンな衣装で』」に軍装、服装の時代考証面でコメント。
  • 2020年11月5日宝塚歌劇団の機関誌歌劇にインタビュー記事「黒燕尾の誕生!」掲載。
  • 2021年12月21日、日刊ゲンダイ の記事「ミス・ユニバースの和服風衣装が大炎上」にコメント。
  • 2022年6月3日公開の映画「オフィサー・アンド・スパイ」の宣伝で、フランス軍の軍服を解説。
  • 2023年2月西日本新聞の「あなたの特命取材班」の記事「佐世保滞在の海軍士官、軍装に見える人物像」にコメント。https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1050708/
  • 2023年11月11日日本経済新聞 の日経プラスワン何でもランキング(テーマ「ファッション基礎用語」)で情報提供・監修。


外部リンク

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