貝殻の標本
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貝殻の標本(かいがらのひょうほん)は、大原羑子発案・大原佐予子主催による死装束の展覧会である。衣装・音楽・映像・絵や詩を含むコンセプチュアルアートとして1995年から2002年まで行われた。客層は20代のファッションに興味のある世代から、自分の死について改めて考えたという70代までと幅広く、延べ4000人以上の来客数となった。NHKドキュメントにっぽん「旅立ちはドレスで」(1999年12月10日)が放送され、好評を得る。
タイトルコンセプト
[編集]ひとつの個体にオリジナリティを持ち、同じ種でも、ひとつずつの模様が異なる貝殻。中に生命が居なくなった後、標本となる。個人の生様や観念が整然と並ぶことをイメージし、付けられたタイトルである。
主な公演
[編集]- 1995年9月 東京 文芸坐ル・ピリエ(現:新文芸坐)
- 1996年3月 東京 文芸坐ル・ピリエ 再演
- 1996年4月 大阪 扇町ミュージアムスクエア
- 1998年3月 大阪 扇町ミュージアムスクエア 再演
- 2002年10月 熊本 熊本市現代美術館 CAMK 「ATTITUDE2002」
その他の活動
[編集]- 1998年 千葉 国立歴史民俗博物館 「死装束を用意するということ」講演会
- 1999年12月10日 NHKドキュメントにっぽん「旅立ちはドレスで」放送
制作メンバー
[編集]外部リンク
[編集]参考文献
[編集]- 国立歴史民俗博物館 編『よそおいの民俗誌 ―化粧・着物・死装束―』慶友社、2000年3月。ISBN 4874492290。
出典
[編集]- 『ドキュメントにっぽん 旅立ちはドレスで』日本放送協会、1999年12月10日 。[1]
- 椿ラボ[2]
- Enhanced-Endorphin.jp[3]
脚注
[編集]- ^ 福岡市に住む大原ゆう子さん(56)は、人生の最後にまとう衣装“死に装束”のデザイナー。大原さんのドレスと出会った人々が、今までの自分の人生を見つめ直し、残された人生を前向きに歩んでいく姿を描く。
- ^ 1995 9月「貝殻の標本~死装束の展覧会」東京 文芸坐ル・ピリエ 貝殻の標本コンセプト「私は死んでも好きな服が着たい」この考えをもとに記憶の抜け殻としての服(死装束)を発表。コンセプチュアルアートとして様々な物議と反響を得る。以後、大阪扇町ミュージアムスクエア、東京文芸座ルピリエで、98年まで4度の再演。熊本現代美術館にて、現代アートとしての展示。
- ^ 1995年に「貝殻の標本」という企画をやりました。それは「死装束の展覧会」をやろうという企画で、死装束のデザイナーに、ミュージシャンが音楽を創り、弊社が映像を提供して、ホールでイベントを催しました。それが結構評判となり、TV番組の「トゥナイト」に出演したり、NHKの「ドキュメントにっぽん」の中で「旅立ちのドレス」というドキュメンタリー番組も制作されました。また熊本の現代美術館でも展示され、何度も再演しているうちに、1999年福岡の西鉄ホールの杮落しとしてファションショーやりませんか?というオファーを頂きました。そこではさすがに「死装束」のファションショーを行うわけにはいかないので、「BIRTH」という洋服のファションショーをしましょうと提案し、そこで「燐」のブランドを立ち上げました。