コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

華麗なる誘惑 (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『華麗なる誘惑』
ドナ・サマースタジオ・アルバム
リリース
録音 ロサンゼルス ラスク・サウンド・スタジオ(#12を除く全曲)、ミュージック・グラインダー・スタジオ(#12)[1]
ジャンル R&Bディスコ
時間
レーベル カサブランカ・レコード
プロデュース ジョルジオ・モロダーピート・ベロッテ英語版(#12を除く全曲)[1]
ドナ・サマー、ユルゲン・コッペルス(#12)[1]
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(アメリカ[2]
  • 3位(スウェーデン[3]、ニュージーランド[4]、ノルウェー[5]
  • 8位(オーストリア[6]
  • 9位(日本[7]
  • 23位(イギリス[8]
  • 24位(オランダ[9]
  • ドナ・サマー アルバム 年表
    ライヴ・アンド・モア
    (1978年)
    華麗なる誘惑
    (1979年)
    愛の軌跡 ドナ・サマー・グレイテスト・ヒッツ
    (1979年)
    テンプレートを表示

    華麗なる誘惑』(原題:Bad Girls)は、アメリカ合衆国の歌手ドナ・サマー1979年に発表した7作目のスタジオ・アルバム。オリジナルLPは2枚組だったが、後の再発CDでは1枚にまとめられた。また、2003年には合計10曲のボーナス・トラックが収録された2枚組CDのデラックス・エディション盤も発売されている[10]

    背景

    [編集]

    「バッド・ガール」は1977年の時点で作られていた曲で、カサブランカ・レコード設立者のニール・ボガートは、サマーの曲としてはロック色が強すぎると感じ、Labelleシェールに提供することも考えたという[11]。サマーのオリジナル曲「ディム・オール・ザ・ライツ」は、当初はロッド・スチュワートに提供する案もあったが、最終的には自分で歌うことになった[12]

    反響

    [編集]

    母国アメリカでは合計49週Billboard 200入りし、うち6週にわたり1位を獲得した[2]。スウェーデンのアルバム・チャートでは13回(26週)トップ30入りし、うち2回(4週)にわたって3位を記録した[3]。ノルウェーのアルバム・チャートでは4週連続で3位を記録し、合計19週トップ40入りした[5]。日本初回盤LP (VIP-9565-6)は1979年5月25日に発売され、オリコンLPチャートでは9位に達して、12万枚以上を売り上げた[7]

    評価・影響

    [編集]

    第22回グラミー賞では、収録曲「ホット・スタッフ」が最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞し、本作が最優秀アルバム賞、最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞及び最優秀ディスコ・レコーディング賞、「ディム・オール・ザ・ライツ」が最優秀女性R&Bボーカル・パフォーマンス賞にノミネートされた[13]。William Ruhlmannはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「この2枚組LPは、それぞれ音楽的に一貫性のある4面に分かれており、強固なリズムのサイド1から、より伝統的なディスコ・サウンドのサイド2、バラード中心のサイド3、そしてサマーが1977年にヒットさせた"I Feel Love"を思わせる、シンセサイザーを多用した電子的なサイド4に至る」「彼女のキャリアのみならず、疑いなくディスコ自体の芸術的/商業的ピークをもたらす結果となった」と評している[14]

    ニュー・オーダーのシングル・ヒット曲「ブルー・マンデー」では、本作収録曲「アワ・ラヴ」からのドラム・ブレイクが流用された[15]

    ローリング・ストーン』誌が選んだ「歴代最高のアルバム500選」において283位に選ばれている[16]

    収録曲

    [編集]
    Side 1
    1. ホット・スタッフ - "Hot Stuff" - 5:15
    2. バッド・ガール - "Bad Girls" - 4:54
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト
    3. 愛のゆくえ - "Love Will Always Find You" - 3:59
    4. ウォーク・アウェイ - "Walk Away" - 4:29
      • 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー
    Side 2
    1. ディム・オール・ザ・ライツ - "Dim All the Lights" - 4:41
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー
    2. 愛の旅路 - "Journey to the Center of Your Heart" - 4:36
      • 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ジョルジオ・モロダー
    3. ワン・ナイト・イン・ア・ライフタイム - "One Night in a Lifetime" - 4:12
      • 作詞:ピート・ベロッテ/作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー
    4. 今宵をともに - "Can't Get to Sleep at Night" - 4:41
      • 作詞・作曲:ボブ・コンティ、ブルース・スダーノ
    Side 3
    1. オン・マイ・オナー - "On My Honor" - 3:34
      • 作詞:ドナ・サマー、ブルース・スダーノ/作曲:ドナ・サマー、ハロルド・フォルターメイヤー
    2. 永遠の愛 - "There Will Always Be a You" - 5:05
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー
    3. オール・スルー・ザ・ナイト - "All Through the Night" - 6:01
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー、ブルース・ロバーツ
    4. 愛しのベイビー - "My Baby Understands" - 3:58
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー
    Side 4
    1. アワ・ラヴ - "Our Love" - 4:52
      • 作詞:ドナ・サマー/作曲:ジョルジオ・モロダー
    2. ラッキー - "Lucky" - 4:37
      • 作詞:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト/作曲:ジョルジオ・モロダー
    3. サンセット・ピープル - "Sunset People" - 6:27
      • 作詞・作曲:ピート・ベロッテ、ハロルド・フォルターメイヤー、キース・フォーシー

    デラックス・エディション盤ボーナス・トラック

    [編集]
    1. バッド・ガール(デモ・ヴァージョン) - "Bad Girls (demo version)"
      • 作詞・作曲:ドナ・サマー、エディー・ホッケンソン、ブルース・スダーノ、ジョー・エスポジト

    デラックス・エディション盤ボーナス・ディスク

    [編集]
    1. アイ・フィール・ラヴ(12インチ・ヴァージョン) - "I Feel Love (12" Single)"
    2. ラスト・ダンス(12インチ・ヴァージョン) - "Last Dance (Promotional 12" Single)"
    3. マッカーサー・パーク組曲 - "Mar Arthur Park Suite (12" Single)"
    4. ホット・スタッフ(12インチ・ヴァージョン) - "Hot Stuff (12" Single)"
    5. バッド・ガール(12インチ・ヴァージョン) - "Bad Girls (12" Single)"
    6. ウォーク・アウェイ(12インチ・ヴァージョン) - "Walk Away (Promotional 12" Single)"
    7. ディム・オール・ザ・ライツ(12インチ・ヴァージョン) - "Dim All the Lights (Promotional 12" Single)"
    8. ノー・モア・ティアーズ(イナフ・イズ・イナフ)(12インチ・ヴァージョン) - "No More Tears (Enough Is Enough) (12" Single)"
    9. オン・ザ・レイディオ(ロング・ヴァージョン) - "On the Radio (Long Version)"

    シングル

    [編集]

    本作からのシングルのチャート最高順位を示す。

    タイトル アメリカ・Hot 100[17] アメリカ・R&B[18] イギリス[19] スウェーデン[3] ニュージーランド[4] ノルウェー[5]
    ホット・スタッフ 1位 3位 11位 2位 7位 2位
    バッド・ガール 1位 1位 14位 13位 6位 8位
    ディム・オール・ザ・ライツ 2位 13位 29位 - 14位 -
    ウォーク・アウェイ 36位 35位 - - - -
    サンセット・ピープル - - 46位 - - -

    参加ミュージシャン

    [編集]

    下記のミュージシャンは「愛しのベイビー」に参加しているが、各々のパートはクレジットに明記されていない。

    • ブルース・フィッシャー
    • スコット・リップスカー
    • ジェフ・ホルマン
    • ケヴィン・ムーア
    • ホールデン・ラファエル
    • マイケル・キング
    • ジル・コルッチ
    • パティ・フィッシャー

    脚注・出典

    [編集]
    1. ^ a b c CD英文ブックレット内クレジット
    2. ^ a b Donna Summer Bad Girls Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2018年7月6日閲覧。
    3. ^ a b c swedishcharts.com - Donna Summer - Bad Girls
    4. ^ a b charts.org.nz - Donna Summer - Bad Girls
    5. ^ a b c norwegiancharts.com - Donna Summer - Bad Girls
    6. ^ Donna Summer - Bad Girls - austriancharts.at
    7. ^ a b 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』オリジナルコンフィデンス、1990年、214頁。ISBN 4-87131-025-6 
    8. ^ Donna Summer | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
    9. ^ Donna Summer - Bad Girls - dutchcharts.nl
    10. ^ Donna Summer - Bad Girls (CD, Album) at Discogs - 2003年デラックス・エディション盤の情報。
    11. ^ Bad Girls by Donna Summer”. Songfacts. 2018年7月6日閲覧。
    12. ^ Dim All The Lights by Donna Summer”. Songfacts. 2018年7月6日閲覧。
    13. ^ Donna Summer - Artist”. GRAMMY.com. The Recording Academy. 2018年7月6日閲覧。
    14. ^ Ruhlmann, William. “Bad Girls - Donna Summer”. AllMusic. 2018年7月6日閲覧。
    15. ^ Needham, Alex (2012年5月17日). “Donna Summer's disco was as radical as punk”. The Guardian. Guardian News and Media. 2018年7月6日閲覧。
    16. ^ The 500 Greatest Albums of All Time” (英語). Rolling Stone (2020年9月22日). 2021年12月28日閲覧。
    17. ^ Donna Summer Chart History - Hot 100”. Billboard. 2018年7月6日閲覧。
    18. ^ Donna Summer Chart History - Hot R&B/Hip-Hop Songs”. Billboard. 2018年7月6日閲覧。
    19. ^ Donna Summer | full Official Chart History | Official Charts Company

    外部リンク

    [編集]