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菊地隆知

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

菊地 隆知(きくち りゅうち、1930年2月28日[1] - 2018年11月3日)は日本の版画家山形県長井市出身。版画家棟方志功の兄弟弟子(版画家平塚運一に師事)。古民家、廃屋などの田舎の風景、子ども、最上川や雪景色など郷土の風景を題材とした作風で知られる。

来歴

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  • 1930年(昭和5年)山形県長井市に生まれる。版画家平塚運一に師事。
  • 1956年(昭和31年)第24回日本版画協会展に初入選(以後、3回連続入選)。
  • 1959年(昭和34年)第25回旺玄会展に初出品し、会友に推挙される。第11回日本版画院展に初出品(以後、毎回出品)
  • 1961年(昭和36年)以前のケガがもとで福島県立医科大学附属病院にて手術。以後、右半身不自由に
  • 1964年(昭和39年)第29回旺玄会展にて会員推挙。同年、第5回日版会展に出品「版の会」(東京)に参加、出品
  • 1965年(昭和40年)東北現代美術協会(北展)出品、会員に推挙される(以後、毎回出品)。同年、版画懇話会(現代版画展)に参加出品。初の個展
  • 1966年(昭和41年)第17回日本版画院展の会友に推挙される。同年 第37回第一美術展に出品。第7回日版会展の会友に推挙される。
  • 1968年(昭和43年)第18回日本版画院展で会員に推挙される。
  • 1974年(昭和49年)第4回長井市芸術文化賞を受賞し、受賞記念展が開催される。山形県総合美術展(県美展)に無審査で出品。
  • 1975年(昭和50年)米沢有為会功績賞を受賞。
  • 1976年(昭和51年)第8回日本版画院近作展(第1回より出品)。
  • 1980年(昭和55年)日本版画院30回記念展(東京都美術館―長井市巡回)。
  • 1981年(昭和56年)、TVドキュメンタリー「版画に生きる」(NHK山形放送局制作)が放映される。10月、心筋梗塞で長井市立病院に入院する(7か月)。ギャラリー十字路発足(山形県長井市)。
  • 1985年(昭和60年)、山形県総合美術展(県美展)に委嘱出品。東北現代美術教会(北展)サンパウロ記念展に出品。
  • 1987年(昭和62年)、本間美術館(山形県酒田市)で企画展(個展)を開催。
  • 1990年(平成2年)、日本版画院40回記念展(東京都美術館―長井巡回)。
  • 1992年(平成4年)第6回山形県大衆文化賞受賞
  • 1993年(平成5年)日本版画院審査委員長
  • 同年 東北現代美術教会(北展)設立40周年記念 上海展出品
  • 1997年(平成9年)本間美術館(山形県酒田市)主催企画展 個展
  • 1999年(平成11年)山形美術館 東北現代美術教会(北展)特別展示
  • 2000年(平成12年)日本版画院50回記念展(東京都美術館―青森巡回)
  • 同年 井原甲二のヒューマンネットワークに出演 YBCラジオ
  • 2001年(平成13年)齋藤茂吉文化賞受賞
  • 2005年(平成17年)日本版画院展棟方志功賞受賞
  • 2018年(平成30年)心筋梗塞のため死去[1]

おもな著作

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  • 1954年 長井小学校文集「あけぼの」復刊第1号表紙挿絵(以後4号まで)
  • 1956年 長井小学校職員研修誌「樹」1号表紙挿絵(以後3号まで)
  • 1972年 童話「雪のんのんのん」山形童話編(岩崎書店刊)挿絵
  • 同年 子ども日本風土記(山形)カット挿絵
  • 1973年 日本の昔話「羽前の昔話」武田正編(NHK出版)
  • 1974年 教育紙芝居「みっちゃんのかかし」須藤克三作(童心社)絵
  • 1975年 「地蔵さまのうた」大木一夫作
  • 1976年 「日曜随想」連載(山形新聞)
  • 1977年 「ガア太郎エサ代会計報告」山形・子どもと教師の文学の会編(ポプラ社)
  • 1978年 「おけさ堀たんけん隊」大木一夫作(岩崎書店)
  • 1982年 句集「彫層」(自家版)
  • 1983年 「鼻たれ地蔵」武田正作
  • 同年 句と版画「早春のむら」(緑の笛豆本の会 弘前)
  • 1984年 句と版画「秋のいろ」(自家版豆本)
  • 同年 「若き鷹たち」大木一夫作(岩崎書店)
  • 1987年 「おせおせ源内」烏兎沼宏之
  • 1988年 句と版画「造形」(みちのく豆本の会 酒田)
  • 1989年 「ひけひけ源内」烏兎沼宏之作
  • 1999年 「さっちゃんのおっぱい地蔵さま」高坂かの子作

その他、山形県長井市の文化誌、月刊「芳文」の表紙を長らく担当した。

脚注

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  1. ^ a b 『現代物故者事典2018~2020』(日外アソシエーツ、2021年)p.179