舎熊駅
舎熊駅 | |
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駅舎(2016年10月) | |
しゃぐま Shaguma | |
◄信砂 (0.8 km) (1.7 km) 朱文別► | |
所在地 | 北海道増毛郡増毛町舎熊 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 留萌本線 |
キロ程 | 61.0 km(深川起点) |
電報略号 | クマ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
乗車人員 -統計年度- |
14人/日(降車客含まず) -1992年度- |
開業年月日 | 1921年(大正10年)11月5日[1] |
廃止年月日 | 2016年(平成28年)12月5日 |
備考 |
無人駅 路線廃止に伴う廃駅 |
舎熊駅(しゃぐまえき)は、北海道(留萌振興局)増毛郡増毛町舎熊(しゃくま)にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)留萌本線の駅(廃駅)である。電報略号はクマ。事務管理コードは▲121512[2]であった。
歴史
[編集]- 1921年(大正10年)11月5日:鉄道省留萠線留萠駅 - 増毛駅間開通(留萠線全通)に伴い開業[3][4]。一般駅[1]。
- 1931年(昭和6年)10月10日:線路名を留萠本線に改称、それに伴い同線の駅となる[3]。
- 1949年(昭和24年)6月1日:公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1960年(昭和35年)9月15日:貨物取扱い廃止[1]。
- 1963年(昭和38年)5月1日:業務委託化。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物取扱い廃止[1]。無人化[5][6]。
- 1980年代後半:駅舎改築、貨車駅舎となる。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承[1]。
- 1997年(平成9年)4月1日:線路名を留萌本線に改称、それに伴い同線の駅となる[3]。
- 2016年(平成28年)12月5日:留萌駅 - 増毛駅間の廃止に伴い、廃駅となる[7]。
駅名の由来
[編集]当駅の所在する地名より。地名は、アイヌ語で「イサックマ(i-sat-kuma)」(それ=魚・を乾かす・物干し棚)に由来する[8][9]。
なお、地名は2022年(令和4年)現在、よみは「しゃくま[10]」と清音になっている。
駅構造
[編集]単式ホーム1面1線の地上駅で、ホームは線路の北西側(増毛方面に向かって右手側)に存在していた[11]。廃止時点では転轍機を持たない棒線駅だが[11]、かつては相対式ホーム2面2線を有する交換駅で、さらに駅裏側に複数の貨物側線を有していた。これらは貨物取扱い廃止後に撤去され、ホーム前後の線路は転轍機の名残りで湾曲していた(交換設備の廃止時期は不明)。
無人駅となっており、駅舎は構内の西側に位置しホーム中央部分に接していた[11]。有人駅時代の古い板張りの駅舎[12]は改築され、ヨ3500形車掌車[13]を改造した貨車駅舎となっていた[11]。宗谷本線の貨車駅舎と全く同一の外観で[13]、旧駅舎の基礎の上に設置されており、この基礎のコンクリートは劣化のため廃墟のようになっていた[14]。トイレは無かった[14]。
2016年、駅名標が2枚盗難にあったが、「いたちごっこになる」という理由で、新たに取り付けられる事は無かった[15]。
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駅舎(2004年6月)
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駅名標(2016年10月)
利用状況
[編集]駅周辺
[編集]周辺に農家が点在しており、貨物側線跡は小さなパークゴルフ場となっている。
- 国道231号(日本海オロロンライン)
- 留萌警察署舎熊駐在所
- 舎熊郵便局
- 沿岸バス「舎熊郵便局前」停留所
- かつては「舎熊駅前」という名称であったが、廃駅後の2017年4月1日より現停留所名に変更された。
駅跡
[編集]2017年10月現在、廃駅舎・ホームともに撤去され、砂利が敷かれた更地となっているが、かつてホーム上に設置されていた電灯設備が残存しているほか、駅前の広場跡は、冬季は雪捨て場として活用されている。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、869-870頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、230頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c 今尾恵介 編『日本鉄道旅行地図帳 1号 北海道 -全線・全駅・全廃線』新潮社〈新潮「旅」ムック〉、2008年5月、44頁。ISBN 978-4107900197。
- ^ 『官報』 1921年10月29日 鉄道省告示第146号(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “留萌本線では11駅を停留所化 旭鉄”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1983年10月1日)
- ^ 「通報 ●山口線大歳駅ほか76駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1984年1月30日、32面。
- ^ 『留萌線(留萌・増毛間)の廃止日繰上げの届出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年6月28日。オリジナルの2019年1月6日時点におけるアーカイブ 。2019年1月6日閲覧。
- ^ 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 50. ISBN 4893637606. OCLC 40491505 2018年10月16日閲覧。
- ^ 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、126頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ “北海道 増毛郡増毛町の郵便番号”. www.post.japanpost.jp. 日本郵便. 2022年12月30日閲覧。
- ^ a b c d e 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、157頁。ISBN 978-4093951012。
- ^ 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、198頁。ISBN 978-4093951012。
- ^ a b 笹田昌宏『ダルマ駅へ行こう!』小学館〈小学館文庫〉、2007年5月、p.68,73頁。ISBN 978-4094116519。
- ^ a b 本久公洋『北海道鉄道駅大図鑑』北海道新聞社、2008年8月、175頁。ISBN 978-4894534643。
- ^ “駅名板・運賃表…廃線決まった留萌線、次々盗まれる理由”. 朝日新聞 (2016年6月9日). 2016年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月3日閲覧。
- ^ “極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2018年2月18日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 舎熊駅(旭川支社管内駅紹介) - 北海道旅客鉄道 - ウェイバックマシン(2016年11月12日アーカイブ分)