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膳所城

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
膳所城跡公園から転送)
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膳所城
滋賀県
本丸遠景
本丸遠景
別名 石鹿城、望湖城
城郭構造 梯郭式平城
天守構造 4重4階(非現存)
築城主 徳川家康
築城年 慶長6年(1601年
主な改修者 本多俊次
主な城主 戸田氏本多氏
廃城年 1870年
遺構 石垣、移築櫓・城門
指定文化財 国の重要文化財(大手門、北大手門、
南大手門 ※全て他所へ移築)
再建造物 模擬門
位置 北緯34度59分42.98秒 東経135度53分43.29秒 / 北緯34.9952722度 東経135.8953583度 / 34.9952722; 135.8953583座標: 北緯34度59分42.98秒 東経135度53分43.29秒 / 北緯34.9952722度 東経135.8953583度 / 34.9952722; 135.8953583
地図
膳所城の位置(滋賀県内)
膳所城
膳所城
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膳所城の航空写真
(1982年撮影・国土航空写真)

膳所城(ぜぜじょう)は、滋賀県大津市本丸町にあった日本の城

近江国膳所城絵図(改修前の膳所城)
膳所城修復願ヶ所絵図(改修後の膳所城)

概要

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膳所城は大津市街の東部に位置し、相模川河口付近にあった膳所崎と呼ばれる琵琶湖に突き出た土地に築かれた水城であり、日本三大湖城の一つに数えられ、また大津城坂本城瀬田城と並ぶ「琵琶湖の浮城」の一つである。陸続きの部分に三の丸を配し、二の丸・北の丸・本丸が琵琶湖に突出する梯郭式の縄張りであった。本丸には4重4階の天守が上げられ、水面に映える姿は里謡に「瀬田の唐橋、唐金擬宝珠(からかねぎぼし)、水に浮かぶは膳所の城」と謡われていた。

沿革

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近世

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慶長5年(1600年関ヶ原の戦いに勝利し名実共に天下人となった徳川家康は、翌、慶長6年(1601年東海道の押さえとして、大津城を廃し膳所崎に城を築かせた。膳所城は江戸城大坂城名古屋城など天下普請として江戸幕府が諸大名に号令し築いた城の第一号である。縄張りは城造りの名手と言われた藤堂高虎に計画させた。湖の中に石垣を築き、本丸西隅に4重4階の天守が築かれた。家康がこの地を選んだ理由として、昔より「瀬田の唐橋を征するものは天下を征する」と言われた瀬田の唐橋に近い場所であったからであると言われる。

築城された年に大津城主戸田一西を3万石で入城させここに膳所藩が成立した。以後、譜代大名の居城となった。その子の氏鉄元和3年(1617年)に摂津国尼崎藩に転封となった。

代わって本多康俊三河国西尾藩より入城。その子、俊次は元和7年(1621年)再び西尾へ転封となった。代わって、伊勢国長島藩より菅沼定芳が入城し寛永11年(1634年丹波国亀山藩に転出。下総国佐倉藩より石川忠総が入城、子の憲之慶安4年(1651年)に伊勢国亀山藩に転封となった。

石川氏の後は再び西尾藩より本多俊次が7万石で入り、13代220年の間、本多氏の居城となり明治維新を迎えた。

寛文2年(1662年)に地震があり、建造物が倒壊した。このため俊次は本丸と二の丸の間を埋め立てて本丸を拡張する等の城の大改修を行った。

膳所城は湖沿岸に建造された城であるため、時間を経ると波による浸食に悩まされ続けることとなった。このため絶えず城の補修を余儀なくされ、これが藩の財政を逼迫させる一因となっていた。

近・現代

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明治3年(1870年)新政府の早期実現を望む藩士達により、廃城の太政官布告が出された翌日より天守以下の建物の解体・移築が行われた。

現在は完全に陸続きとなった本丸跡は「膳所城跡公園」として整備され、石垣がわずかに残っているほか、門が模擬再建されている。城門は膳所神社(本丸大手門)、篠津神社(北大手門)、鞭崎八幡宮(南大手門)に現存しており、それぞれ国の重要文化財に指定されている[1][2]。なお、高麗門は大阪府泉大津市松之浜町2丁目の「細見記念財団」が所有する地に移築されている。市内の芭蕉会館に本丸隅櫓が移築され現存しているが、大幅に改造されており原形を留めていない。

平成18年(2006年)には民家に移築されていた瀬田口総門番所が取り壊された。また、二の丸跡は現在、膳所浄水場となっている。

アクセス

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すべて、膳所城跡公園への交通アクセス。膳所浄水場(※二の丸跡)は「本丸町」で下車したほうが近くなるため、膳所本町駅からやや遠くなる。

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バス

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徒歩

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脚注

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  1. ^ 移築先は、膳所神社(大津市膳所1丁目)篠津神社(大津市中庄1丁目)鞭崎神社(草津市矢橋)の3か所
  2. ^ 膳所城の移築門など
  3. ^ 膳所城跡公園 - 滋賀県観光情報”. 滋賀県観光情報. 2022年3月19日閲覧。

参考文献

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  • 西ヶ谷恭弘 編『定本 日本城郭事典』秋田書店、2000年、223頁。ISBN 4-253-00375-3 

外部リンク

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