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美しい国づくり政策大綱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

美しい国づくり政策大綱(うつくしいくにづくりせいさくたいこう)は、2003年7月国土交通省がまとめた施策。景観の保全や水辺の再生に取り組む基本法制の制定など15の具体的な政策が盛り込まれている[1]

概要

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2003年1月国土交通省は省内に「美(うま)し国づくり委員会」を設置。11回にわたる議論を重ね、同年7月11日、「美しい国づくり政策大綱」を発表した[2][1]

内容は美しい景観を作り上げる事としており、そのために美しい自然を守る、美しい町並みのために設置物を整えたり道徳心を高めるなどといった取り組みが述べられている。「前文」「I 現状に対する認識と課題」「II 美しい国づくりのための取り組みの基本的考え方」「III 美しい国づくりのための施策展開」の4つの節で構成されている。

本大綱は、景観破壊の大きな原因として、第一に、「国土づくり、まちづくりにおいて、経済性や効率性、機能性を重視したため美しさへの配慮を欠いた雑然とした景観、無個性・画一的な景観等が各地で見られる」こと、第二に「公共的空間でのごみ投棄など国民のモラルを問われる事例も見られる」ことが、景観の否定的側面であると述べている。また、「美しさへの配慮を欠いていたという点では、公共事業をはじめ公共の営みも例外ではなかったと認識すべき」としている[2]。「III 美しい国づくりのための施策展開」では、15の具体的施策が提案され、多くが2003年〜2004年中に実施される予定と発表された。

大綱発表時、内閣官房副長官だった安倍晋三は2005年10月に内閣官房長官となり、2006年7月、大綱の構想を受け継いだ『美しい国へ』(文藝春秋)を出版した[3][4]。同年9月の自由民主党総裁選挙に向けて「美しい国、日本。」というスローガンを打ち立て当選し、9月26日に内閣総理大臣に就任した。2007年4月には「『美しい国づくり』プロジェクト」をスタートさせた[5]

脚注

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  1. ^ a b 『中日新聞』2003年7月11日付夕刊、2面、「看板規制や水辺再生 国交省『美しい国』へ15施策」。
  2. ^ a b 美しい国づくり政策大綱” (PDF). 国土交通省 (2003年7月). 2014年3月26日閲覧。
  3. ^ 文春新書『美しい国へ』安倍晋三”. 文藝春秋. 2022年6月13日閲覧。
  4. ^ 養老孟司『読まない力』PHP研究所〈PHP新書〉、2009年2月13日。ISBN 978-4569705743 
  5. ^ 「美しい国づくり」プロジェクト第一弾「美しい日本の粋(すい)」の募集開始と公式ホームページの開設について”. 内閣官房「美しい国づくり」推進室. 2007年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月1日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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