糠平ダム
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糠平ダム | |
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所在地 |
北海道十勝総合振興局 河東郡上士幌 黒石平31-3 |
位置 | |
河川 | 十勝川水系音更川 |
ダム湖 | 糠平湖 |
ダム諸元 | |
ダム型式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 76.0 m |
堤頂長 | 293.0 m |
堤体積 | 460,000 m3 |
流域面積 | 387.8 km2 |
湛水面積 | 822 ha |
総貯水容量 | 193,900,000 m3 |
有効貯水容量 | 160,500,000 m3 |
利用目的 | 発電 |
事業主体 | 電源開発 |
電気事業者 | 電源開発 |
発電所名 (認可出力) |
糠平発電所 (42,000kW) [1] |
施工業者 | 大林組 |
着手年 / 竣工年 | 1953年 / 1956年 |
出典 | 糠平ダム - ダム便覧 |
備考 | 大雪山国立公園 |
糠平ダム(ぬかびらダム)は、北海道十勝総合振興局河東郡上士幌町にある十勝川水系一級河川音更川中流部に築造されたダム。大雪山国立公園内に位置する。
概要
[編集]十勝糠平系電源一貫開発計画の一環で築造され、電源開発が管理を行う発電専用ダムである。水力発電により、道東の重要な電源となっている。
道内3位の湛水面積と4位の貯水量であり、十勝川水系のダムでは首位の湛水面積と貯水量、および3位の堤高である。ダムによって形成された人造湖は糠平湖(ぬかびらこ)で、観光地ともなっている(後述)。
歴史
[編集]- 1955年(昭和30年)3月4日 - 第9トンネル工事現場で落盤。9人が死亡[2]。
- 1956年(昭和31年) - 糠平ダム完成。
- 2016年(平成28年)8月 - 十勝地方一帯に集中豪雨。糠平ダムの嵩上げについて検討が始まる[3]。
- 2021年(令和3年)9月28日 - 土木学会選奨土木遺産に認定された[4][5]。
糠平湖
[編集]総貯水容量:193,900,000 m3、湖面標高:520.0m、周囲:33.0km[6]、最大水深:60.0m[6]で天然湖の赴きを呈した人造湖である。ヤマメやワカサギが放流され、冬はワカサギ釣りで賑わう。その他に、ニジマス、アメマス、コイ、ウグイ、ブラウントラウト、ハナカジカ、オショロコマ[7]も生息している。
冬には氷が張るが、春先にかけて氷が薄くなったときは上士幌町が立ち入り禁止とする[8]。
水位が下がると、かつて日本国有鉄道士幌線が通っていたタウシュベツ川橋梁が姿を現す。厳冬期には水面が凍結し、湖底から湧き上がるメタンガスなどの泡が氷中に取り残される「アイスバブル」現象を見ることができる[9]。
ギャラリー
[編集]-
天端
-
糠平湖とタウシュベツ川橋梁
-
ダム下流の糠平大橋
観光・山岳
[編集]脚注・出典
[編集]- ^ 水力発電所一覧 : 電源開発株式会社
- ^ 日外アソシエーツ編集部編 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年、105頁。ISBN 9784816922749。
- ^ “糠平ダム再生に880億円 6メートルかさ上げ事業費試算【帯広】”. 十勝毎日新聞 (2023年2月22日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “令和三年度土木学会選奨土木遺産が決まりました”. 土木学会 (2021年9月28日). 2021年9月28日閲覧。
- ^ “令和三年度 土木学会選奨土木遺産 一覧”. 土木学会 (2021年9月28日). 2021年9月28日閲覧。
- ^ a b 糠平ダム・糠平湖展望台 - Ekinavi 北海道観光情報
- ^ 『角川日本地名大辞典Ⅰ 北海道 上巻』角川書店、1987年
- ^ “糠平湖 12日から立ち入り禁止 4月30日まで”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2021年2月10日)
- ^ 雪原に「幻の橋」北海道・糠平湖『日本経済新聞』2019年1月31日(社会面)2019年2月7日閲覧。
関連項目
[編集]- ダム
- 日本のダム-日本の人造湖一覧
- 重力式コンクリートダム-日本の重力式ダム一覧
- 日本の発電用ダム
- 水力発電-電源開発
- 大雪山国立公園
- 上士幌町
- 糠平大橋
- 士幌線 - 当ダムの建設に伴い、線路が移設された。