粘板岩
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粘板岩(ねんばんがん、英: slate、スレート)とは、泥岩や頁岩が圧密作用によりスレート劈開[1]を持ったもの。堆積岩がやや変成作用を受けたもの。元々の堆積面ではなく圧密作用に垂直に薄くはがれる。石英・雲母・粘土鉱物・長石・赤鉄鉱・黄鉄鉱などが含まれる。
利用
[編集]石材として
[編集]日本では、古くから良質な粘板岩(または頁岩)を、スレート瓦や塀などの建築材料、硯や砥石などの材料として用いている。
国外でもその防水性・耐久性から屋根・床をふくことに今でも使われている。スペインは世界第一の産出国で、次いでブラジルである。中国の輸出も増えている。イギリス・ベルギー・ドイツ・フランス・イタリアで、他に米国で産出し使われてきた。欧州では19世紀後半から20世紀初頭にスレートブームと呼ばれる流行があった。また18世紀から19世紀には学校の黒板に利用された。絶縁性に優れるためスイッチやモーターなど電気関係に使われた。墓標にもよく使われジョン・F・ケネディの墓標は米国メイン州の石である。
色料として
[編集]スレート粉は、類例の乏しい灰色を呈色する顔料として認識されている。含有鉱物の違いにより緑色や紫色を呈するものがある。
参考文献
[編集]- 都城秋穂、久城育夫『岩石学II - 岩石の性質と分類』共立出版〈共立全書〉、1975年。ISBN 4-320-00205-9。
- 豊遙秋、青木正博『検索入門 鉱物・岩石』保育社、1996年。ISBN 4-586-31040-5。
脚注
[編集]関連項目
[編集]- 岩石 - 堆積岩 - 砕屑岩 - 泥岩・頁岩
- 岩石の一覧
- 千枚岩、結晶片岩(片岩)
- 泥
- 天然砥石
- 石材
- 屋根
- ストーンベニア
- ジロカストラ スレート屋根の家屋群が世界遺産認定の一因
- フンスリュック粘板岩
外部リンク
[編集]- 粘板岩(地質標本館)