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篠原榮太

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
篠原栄太から転送)
しのはら えいた
篠原 榮太
仕事場にて
仕事場にて
本名 篠原 榮太
別名義 篠原 栄太
生誕 1927年
日本の旗 日本東京府
死没 2023年9月14日(96歳没)
日本の旗 日本東京都
職業 グラフィックデザイナー
ロゴタイプデザイナー
タイポグラファー
書体デザイナー
イラストレーター
受賞 第7回橋田賞(1999年)
公式サイト 篠原榮太作品集
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篠原 榮太(しのはら えいた、1927年昭和2年〉[1][2][3] - 2023年令和5年〉9月14日[4])は、日本グラフィックデザイナー

テレビ局専属のタイトルロゴデザイナーとして活動を開始し、やがてロゴタイプおよび書体デザインの第一人者となった。

来歴

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東京府出身[2]ネオンサインのデザインに従事した[3]のち、映画のスタッフロールデザインの美しさに魅せられ[3]、映像デザインの仕事を目指して、1955年、ラジオ東京テレビジョン(KRT、のちのTBSテレビ)開局と同時に、運営会社のラジオ東京に入社[2]し、テレビ番組の静止画台紙(タイトル画面、気象情報、ステーションブレイクなど)のデザインに従事[3]。ロゴ製作者としては、硬質なレタリングによる字体のほか、毛筆による筆耕を得意とした。

1964年(昭和39年)、大谷四郎とともに、日本タイポグラフィ協会の前身となる「日本レタリングデザイナー協会」を設立した[2]。のち日本タイポグラフィ協会理事、理事長、会長を歴任[2]

独立後は、テレビ番組のタイトルロゴ素材製作のかたわら、印刷物デザイン、写真植字電算写植など向けの書体デザイン、イラストレーションを手掛けたほか、ファインアート作品も発表した。TBSビジョン顧問[2]ののち、同社退職後は、多摩美術大学専門学校東京デザイナー学院、東京デザインスクールで教鞭をとったほか、「レタリング技能検定」中央委員長を歴任するなど、長年にわたりデザイン教育に携わった[2]

2018年頃に進行性核上性麻痺と診断される。2023年9月14日に老衰のため東京都内の施設で死去した。96歳没[4]

受賞歴

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  • 全日本CM協議会(ACC)CMフェスティバル 銀賞(1961年) - スポット
  • 全日本CM協議会(ACC)CMフェスティバル 銅賞(1962年) - スポット
  • 民放フェスティバル アニメーション作品部門 金賞・銀賞(1965年)
  • 民放テレビタイトルデザインコンクール/優秀賞(1966年)
  • NAAC展 日本タイポグラフィ協会賞(1981年)[2]
  • NAAC展 日本タイポグラフィ年鑑ベストワーク賞(1985年・1989年・1992年)[2]
  • 文部科学省社会教育功労者表彰(2004年)[2][5]
  • 第7回橋田賞(1999年)[2]
  • 第10回佐藤敬之輔賞[2]

主な仕事

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[6]

テレビ番組タイトル

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[7][8]

KRテレビ→TBSテレビ
毎日放送
よみうりテレビ
NHK
テレビ朝日

ロゴタイプ・CI

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[9]

書体

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[10]

印刷物デザイン

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[11]

  • 学燈社 月刊誌『若人』表紙デザイン(1960年)
  • 新橋演舞場 各種公演ポスター、パンフレット、題字(1968年 - 1992年)[2]
  • 明治座 各種公演ポスター、パンフレット、題字(1968年 - 1992年)[2]
  • 日生劇場 各種公演ポスター、パンフレット、題字(1968年 - 1992年)
  • DVD-BOX『落語研究会』シリーズ 文字情報デザイン
  • 書籍タイトル
    • テレビで気になる女たち(鴨下信一 1985年 講談社) - 表紙画も担当[12]
    • お蔭さまで(石井ふく子 1993年 世界文化社
    • 万葉の女たち男たち(石丸晶子 1994年 朝日文庫
    • 雪舞い(立原正秋 1995年 世界文化社)
    • ことのは草(大岡信 1996年 世界文化社)
    • ぐびじん草(大岡信 1996年 世界文化社)
    • みち草(大岡信 1997年 世界文化社)
    • でこぼこの名月(安岡章太郎 1998年 世界文化社)
    • しおり草(大岡信 1998年 世界文化社)
    • おもひ草(大岡信 2000年 世界文化社)

イラストレーション

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書籍挿絵は後述

  • 東京都広報誌「とうきょう広報」ロゴタイプ・表紙画(1973年 - 1981年)[2][9]
  • 読売新聞ラジオ欄「深夜ラジオと若者」挿絵(1976年)
  • シャトー・メルシャン勝沼ワイナリー ワイン資料館 壁画、パッケージ[2][13]

その他のデザイン

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作品が収録された出版物

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美術館所蔵

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著書

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[14][15]

  • 隷書デザイン(1971年 グラフィック社
  • テレビタイトルデザイン(1971年 グラフィック社)
  • 表字集 毛筆(1980年 アトリエ・メグ)
  • テレビタイトルロゴタイプ(1992年 兼六館出版
  • 本の変奏曲(2008年 グラフィック社)
  • 芝居の題字(2010年 グラフィック社)
  • 篠原榮太のテレビタイトル・デザイン(2020年 グラフィック社)

共著

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  • 実戦ビデオソフト入門(1976年 視聴覚科学技術センター) - 遠藤隆智、清水和幸
  • テレビデザイン(1977年 グラフィック社) - 2冊組の2巻「タイトルデザイン」を担当。1「スタジオアート」は坂上健司
  • 挿絵・絵本

脚注

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  1. ^ 篠原, 栄太, 1927- 国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 人物 - 篠原榮太作品集
  3. ^ a b c d e f g h i j 広谷鏡子「〈放送史への証言〉“制約”のなかの自由 ~テレビ美術・タイトルデザインの草創期,そしてこれから~ (PDF) 」(NHK放送文化研究所放送研究と調査』 2010年10月号) - pp.34-38 が篠原へのインタビュー。
  4. ^ a b タイトルデザイナー篠原榮太さん死去 96歳 TBS「金八先生」「渡鬼」「風雲!たけし城」「レコ大」」『Sponichi Annex』2023年9月27日。2023年9月28日閲覧。
  5. ^ 金田一剛「タイポグラファー列伝 Vol.16」 - 『タイポグラフィックス・ティー』第283号、NPO法人日本タイポグラフィ協会、2016年、144頁
  6. ^ 篠原榮太『テレビタイトルロゴタイプ』(兼六館出版、1992年)略歴欄より抜粋
  7. ^ テレビタイトル 篠原榮太作品集
  8. ^ 「篠原栄太」の検索結果 テレビドラマデータベース
  9. ^ a b CI・ロゴタイプ 篠原榮太作品集
  10. ^ タイプフェイス 篠原榮太作品集
  11. ^ a b 題字 篠原榮太作品集
  12. ^ a b 印刷物 篠原榮太作品集
  13. ^ イラスト 篠原榮太作品集
  14. ^ 著書 篠原榮太作品集
  15. ^ 「篠原榮太」に一致する資料 国立国会図書館サーチ

外部リンク

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関連項目

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  • 中村征宏 - 書体デザイナー。テレビ局のテロップ製作者出身。
  • 竹内志朗 - 舞台美術家。レタリング・毛筆によるテレビ番組のロゴを数多く製作。