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第34回アメリカスカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第34回アメリカスカップ(だい34かいアメリカスカップ、英語: 34th America's Cup)は、2013年9月にアメリカ合衆国サンフランシスコで開催されたヨットレースのシリーズ。

概要

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前回大会(第33回アメリカスカップ)の覇者であるBMWオラクルレーシングが所属するゴールデンゲート・ヨットクラブがホストを務める。本大会では前回行われなかった挑戦艇決定シリーズ(ルイ・ヴィトンカップ)が復活するほか、レースに使用されるヨットの規定が大きく変更される点が特徴である。

レギュレーション

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ヨット

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本大会では統一ヨット規格として「AC45」「AC72」という2つの規格が新たに定められた。どちらも双胴船(カタマラン)である。

AC45
2011年から2012年初頭まで使われる規格。基本的に「新しいシンジケートにカタマランに習熟してもらうため」の規格であり、ハル長は13.45m(44フィート)。後述する前哨戦(AC World Series)で使用されるほか、Youth America's CupではAC45が予選・決勝ともに使われる。クルー数は5名、クルーの総体重は425kg以下に制限される。
なお今回大会では、AC45規格の中でも基本的にOracle Team USAの設計したヨットのみが使用可能となっており、事実上ワンメイク化されている。
AC72
2012年以降に採用される規格。ルイ・ヴィトンカップやアメリカスカップ本戦は本規格に従ったヨットにより争われる。ハル長は22m(72.2フィート)。クルー数は最大11名で、体重制限はない。
こちらは従来通り各シンジケートが独自設計したヨットを使用するが、1号艇については2012年7月1日以降でないと進水してはならず、さらに2012年中はAC72を使用したトレーニング期間が計30日以内に制限される。また2号艇を建造する場合、進水は2013年2月1日以降でないと認められない[1]

前哨戦

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第32回大会で行われた「ルイ・ヴィトンアクト」に相当する前哨戦シリーズとして「America's Cup World Series」が2011年から2013年にかけて行われる。

  1. 2011年8月6日 - 14日:カスカイスポルトガル
  2. 2011年9月10日 - 18日:プリマスイングランド
  3. 2011年11月:サンディエゴ(アメリカ合衆国)
  4. 2012年4月:ナポリイタリア
  5. 2012年5月:ヴェニス(イタリア)
  6. 2012年6月:ニューポート(アメリカ合衆国)
  7. 2012年8月:サンフランシスコ(アメリカ合衆国)
  8. 2012年10月:サンフランシスコ(アメリカ合衆国)
  9. 2013年4月:ナポリ(イタリア)

またアメリカスカップに参加する次世代のクルーを育成する試みとして「Youth America's Cup」を開催しようという案も提唱され[2]、最終的にレッドブルが冠スポンサーとなり、2013年2月に予選、同年9月に決勝を行うことになった[3]

参加シンジケート

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防衛艇

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挑戦艇

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最終的にETNZがルイ・ヴィトンカップを勝ち抜き挑戦艇となった。

AC World Seriesのみ参加

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  • イングランドの旗 J.P.Morgan BAR(イングランド)
  • 中華人民共和国の旗 China Team(中国)
  • フランスの旗 Energy Team(フランス)
  • アメリカ合衆国の旗 HS Racing(アメリカ合衆国)

途中撤退

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  • フランスの旗 ALEPH – ÉQUIPE DE FRANCE(フランス)
  • スペインの旗 GREENCOMM Racing(スペイン)
  • 大韓民国の旗 Team Korea(韓国)

レース結果

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Wins marked in green
Postponed or Abandoned races marked in red
Race Date PDT アメリカ合衆国の旗 OTUSA ニュージーランドの旗 ETNZ Delta Score
アメリカ合衆国の旗 ニュージーランドの旗
1 September 7, 2013 1:15pm 24:06 23:30 00:36 0 1
2 September 7, 2013 2:15pm 23:38 22:46 00:52 0 2
3 September 8, 2013 1:15pm 25:28 25:00 00:28 0 3
4 September 8, 2013 2:15pm 22:42 22:50 00:08 01 3
5 September 10, 2013 1:15pm 23:50 22:45 01:05 0 4
P2 September 10, 2013 2:15pm Postponed 0 4
6 September 12, 2013 1:15pm 32:26 31:39 00:47 0 5
7 September 12, 2013 2:15pm 25:54 24:48 01:06 0 6
8 September 14, 2013 1:15pm 23:09 24:01 00:52 01 6
A3 September 14, 2013 2:15pm 0 6
9 September 15, 2013 1:15pm 21:53 22:40 00:47 1 6
10 September 15, 2013 2:15pm 22:17 22:00 00:17 1 7
P4 September 17, 2013 1:15pm 1 7
P4 September 17, 2013 2:15pm 1 7
11 September 18, 2013 1:15pm 23:56 23:41 00:15 1 8
P4 September 18, 2013 2:15pm 1 8
12 September 19, 2013 1:15pm 23:49 24:20 00:31 2 8
P4 September 19, 2013 2:15pm 2 8
A5 September 20, 2013 1:20pm 2 8
13 September 20, 2013 2:33pm 27:20 28:44 01:24 3 8
P6 September 21, 2013 1:15pm 3 8
P6 September 21, 2013 2:15pm 3 8
14 September 22, 2013 1:15pm 33:47 34:10 00:23 4 8
15 September 22, 2013 2:22pm 27:34 28:11 00:37 5 8
16 September 23, 2013 1:45pm 30:43 31:16 00:33 6 8
P7 September 23, 2013 2:15pm 6 8
17 September 24, 2013 1:15pm 24:04 24:31 00:27 7 8
18 September 24, 2013 2:15pm 22:01 22:55 00:54 8 8
19 September 25, 2013 1:15pm 23:24 24:08 00:44 9 8

1 Oracle's victories in races 4 and 8 did not award points, due to the penalty imposed by the jury.
2 Oracle used their postponement card after race 5, canceling the second race scheduled for September 10.
3 With Team New Zealand leading during the third leg, the second race on September 14 was abandoned by the race committee due to the wind exceeding the allowed maximum.
4 Both races on September 17, and the second races on both September 18 and September 19, were postponed due to the wind exceeding the allowed maximum beyond a reasonable start time.
5 With Team New Zealand well ahead in light winds near the end of the fourth leg, the first race on September 20 was abandoned by the race committee due to the race exceeding the 40-minute time limit.
6 Both races on September 21 were postponed by the race committee due to the wind direction not permitting a fair laying of the race course.
7 Due to the late start of race 16, a second race was not sailed on September 23 due to the 2:40pm cutoff time for racing.

脚注

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  1. ^ The World’s Fastest Boats
  2. ^ Youth America's Cup - アメリカスカップ公式サイト・2010年12月21日
  3. ^ Red Bull Youth America's Cup

外部リンク

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