コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

竹市雅俊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
竹市雅俊(たけいち まさとし)
生誕 (1943-11-27) 1943年11月27日(81歳)
日本の旗 日本 愛知県東春日井郡守山町(のち守山市、現名古屋市守山区
居住 日本の旗 日本
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
国籍 日本の旗 日本
研究分野 細胞生物学
研究機関 名古屋大学
京都大学
カーネギー研究所
岡崎国立共同研究機構
理化学研究所
出身校 名古屋大学
博士課程
指導教員
江口吾朗
主な業績 カドヘリンの発見
影響を
受けた人物
岡田節人
主な受賞歴 日本学士院賞(1996)
日本国際賞(2005)
ガードナー国際賞(2020)
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

竹市 雅俊(たけいち まさとし、1943年11月27日 - )は、日本細胞生物学者発生生物学者。細胞接着分子カドヘリンの発見者として知られる。学位は、理学博士京都大学論文博士・1973年)[1]。京都大学名誉教授。2002年から理化学研究所発生・再生科学総合研究センター (CDB) のセンター長/グループディレクターや、同多細胞システム形成研究センター (CDB) チームリーダーを務めた[2]。現在は理化学研究所生命機能科学研究センター客員主管研究員。理化学研究所名誉研究員名古屋大学特別教授日本学士院会員。愛知県守山市(現名古屋市守山区)出身[3]

人物

[編集]

石油化学系商事会社経営の父の下、愛知県東春日井郡守山町(のちの守山市、現名古屋市守山区)で生まれ育ち、小学生の時に名古屋大学付近に転居する。父の会社を継ぐことを考え理工学部も受験したものの、幼少期から興味のあった生物を学ぶため、進学者がわずか4名だった名古屋大学理学部生物学科に進学。就職活動を行ったものの、生物学科への求人は少なく、全ての会社に落ちたため、大学卒業後は、名古屋大学大学院理学研究科修士課程に入学した[3]

名古屋大学大学院では、動物学講座の江口吾朗助手の下、鶏胚の研究を行っていたが、江口助手が京都大学生物物理学教室の岡田節人教授の研究室に助教授として赴任したことに伴い、名古屋大学大学院博士課程在籍のまま、京都大学の岡田研究室で研究に従事[3]。京都大学助手を経て、岡田教授の助言を得て、細胞接着の研究のため、1974年からカーネギー研究所発生学部Dick Pagano研究室に留学。1976年に京都大学の岡田研究室に戻り、その後カドヘリンを発見した[4][5]

経歴

[編集]

学歴

[編集]

職歴

[編集]
  • 1970年1月 - 京都大学理学部生物物理学科助手
  • 1978年5月 - 京都大学理学部生物物理学科助教授
  • 1986年7月 - 京都大学理学部生物学科教授(原形質物性学講座)
  • 1995年4月 - 京都大学大学院理学研究科教授(改組、高次情報形成学講座 高次体制発生分野)
  • 1999年4月 - 京都大学大学院生命科学研究科教授(総合生命科学専攻 多細胞体構築学講座 細胞認識学分野)
  • 2002年3月 - 京都大学退職
  • 2002年4月 - 特殊法人理化学研究所神戸研究所発生・再生科学総合研究センター長 兼 センター長戦略プログラム長、高次構造形成研究グループ グループディレクター[6]
  • 2014年8月 - 兼 発生・再生科学総合研究センター器官発生研究グループグループディレクター 兼 幹細胞研究支援・開発室ヒト幹細胞研究支援ユニットユニットリーダー
  • 2014年11月 - 独立行政法人理化学研究所多細胞システム形成研究センター特別顧問[2]、および器官創成プログラム高次構造形成研究チームチームリーダー 兼 幹細胞臓器再生研究プログラム器官発生研究チームチームリーダー[7]
  • 2020年4月 - 独立行政法人理化学研究所名誉研究員、理化学研究所生命機能科学研究センター(BDR)客員主管研究員[8]

兼任

[編集]

受賞・栄典

[編集]

学術賞歴

[編集]

叙勲

[編集]

名誉称号

[編集]

講演

[編集]
  • 1993年 - ハーバード大学医学部 Dunham Lecture
  • 1993年 - 米国細胞生物学会 Keith Porter Lecture
  • 1994年 - 国際分化学会 Jean Brachet Lecture[10]
  • 2011年 - 講書始の儀「動物組織の構築」[23]

著書

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 竹市雅俊 1973.
  2. ^ a b “理研:小保方さんは一研究員に 再生研を再編”. 毎日新聞. (2014年11月14日). http://mainichi.jp/select/news/20141115k0000m040032000c.html 2014年11月22日閲覧。 
  3. ^ a b c 生命誌研究館 2006.
  4. ^ カドヘリン発見物語 2007.
  5. ^ A., Nose; Takeichi, M. (12 1986). “A novel cadherin cell adhesion molecule: its expression patterns associated with implantation and organogenesis of mouse embryos.”. Journal of Cell Biology 103 (6 Pt.2): 2649-2658. doi:10.1083/jcb.103.6.2649. 
  6. ^ [1]理化学研究所
  7. ^ 研究室サーチナビ”. 理化学研究所 多細胞システム形成研究センター. 2014年11月22日閲覧。
  8. ^ a b 「竹市雅俊チームリーダーがガードナー国際賞を受賞」理化学研究所
  9. ^ 歴代役員名簿”. 日本分子生物学会. 2014年12月29日閲覧。
  10. ^ a b c d e 棚橋佳子 2013.
  11. ^ 評議員(任期 平成24年4月1日~平成28年6月)”. 役員・組織図. 先端医療振興財団 (2014年11月21日). 2014年12月29日閲覧。
  12. ^ 役員評議員”. 住友財団 (2014年7月). 2014年12月29日閲覧。
  13. ^ 機関情報の詳細(平成26年度 公益財団法人 千里ライフサイエンス振興財団)”. 研究費補助機関データベース管理システム. 2014年12月29日閲覧。
  14. ^ 神戸医療産業都市推進協議会 委員名簿』(PDF)(プレスリリース)神戸市http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/iryo/img/20140314041701-01.pdf2014年12月29日閲覧 
  15. ^ 基礎科学力強化委員会について”. 文部科学省 (2009年4月6日). 2014年12月29日閲覧。
  16. ^ 中日文化賞 受賞者一覧”. 中日新聞. 2022年5月20日閲覧。
  17. ^ 朝日賞:過去の受賞者”. 朝日新聞. 2009年11月4日閲覧。[リンク切れ]
  18. ^ これまでの上原賞受賞者”. 上原記念生命科学財団. 2022年5月20日閲覧。
  19. ^ 日本国際賞:歴代受賞者:2000年代”. 国際科学技術財団. 2009年10月19日閲覧。 アーカイブ 2012年1月4日 - ウェイバックマシン
  20. ^ 表彰制度(歴代受賞者)日本内分泌学会 マイスター賞”. 日本内分泌学会. 2014年12月29日閲覧。
  21. ^ 「竹市雅俊チームリーダーが文部科学大臣賞、村山正宜チームリーダー・髙山順客員研究員が日本医療研究開発機構(AMED)理事長賞を受賞/第3回日本医療研究開発大賞」2020年1月17日理化学研究所
  22. ^ 竹市雅俊特別顧問がAAASフェローに選出される”. ニュース. 理化学研究所多能性細胞システム形成センター (2014年12月2日). 2014年12月29日閲覧。
  23. ^ 講書始の儀におけるご進講の内容(平成23年1月12日)”. 宮内庁. 2014年8月30日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
先代
岡田益吉
日本発生生物学会会長
1999年 - 2002年
次代
浅島誠