稲垣美穂子
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(稲垣光穂子から転送)
稲垣 美穂子(いながき みほこ、本名・丹野 美穂子(たんの みほこ)[1]、1938年2月20日 - 2024年8月6日)は、日本の女優・実業家。
東京都町田市出身。玉川学園小学部、玉川学園中学部、日本女子大学附属高等学校卒業、日本女子大学文学部国文科中退[1][2]。
医師の父と看護師の母の間に、4人きょうだいの長女として原宿で生まれた[2]。その後、父が開業することになり、町田市へ引っ越した[2]。
夫は、『ハレンチ学園』等を撮った監督の丹野雄二。稲垣 光穂子の名義で活動した時期もある。
来歴
[編集]伝記の記載を年譜形式のみとすることは推奨されていません。 |
- 1956年 日本女子大学文学部在学中にスカウトされ、日活製作の映画『花の運河』で女優デビュー[1]。以降、知的な美貌で人気を集めた。
- 1961年 日活を退社し、本格的な女優活動をすることから俳優座へ移籍[1]。
- 1977年 劇団目覚まし時計主宰。日本独自のオリジナルミュージカルを製作・企画。
- 1986年 青少年の心を育てる会設立。舞台演劇を家族のふれあいの場として、青少年をはぐくもうという取り組みを進める。2001年、特定非営利活動法人(NPO法人)取得。
- 2001年 夫でダックスインターナショナル創業者、初代社長・丹野雄二の死去[3]に伴い、同社社長に就任[4]。
- 2024年8月6日 老衰で死去。86歳没[5][6]。
主な出演
[編集]映画
[編集]- 花の運河(1956年)
- 逆光線(1956年)
- 地獄の札束(1956年)
- 沖縄の民(1956年)
- 孤獨の人(1957年、日活) - 鳥羽頼子 役
- 女子寮祭(1957年)
- 青春の抗議(1957年)
- 月下の若武者(1957年、日活) - 桔梗 役
- 狂った関係(1957年)
- 童貞先生行状記(1957年)
- 白い悪魔(1958年)
- 永遠に答えず 完結篇(1958年)
- 少女と風船(1958年)
- お笑い三人組(1958年)
- 野郎と黄金(1958年)
- 船方さんよ(1958年)
- 青い乳房 (1958年、鈴木清順監督)
- 太陽をぶち落せ(1958年)
- 俺らは流しの人気者(1958年)
- 危険な群像(1958年)
- 不道徳教育講座(1959年)
- 第三の死角(1959年)
- 愛は空の果てへ(1959年)
- JA750号機行方不明(1959年)
- 逃亡者(1959年)
- 拳銃0号(1959年)
- 絞首台の下(1959年)
- 若い豹のむれ(1959年)
- かわいい女(1959年)
- 銀座旋風児(1959年)
- 夜霧の空港(1959年)
- 地獄の曲り角(1959年)
- 大学の暴れん坊(1959年)
- 昼下りの暴力(1959年)
- 青春を吹き鳴らせ(1959年)
- 事件記者 時限爆弾(1960年)
- 刑事物語 殺人者を挙げろ(1960年)
- 六三制愚連隊(1960年)
- 打倒(1960年、日活))
- 今夜の恋に生きるんだ(1960年)
- 特捜班5号(1960年)
- 俺は流れ星(1960年)
- 浅草姉妹(1960年)
- 野郎!地獄へ行け(1960年)
- 小雨の夜に散った恋(1960年)
- 借りは返すぜ(1960年)
- ある恋の物語(1960年)
- 情熱の花(1960年)
- 都会の空の用心棒(1960年)
- 夜の挑戦者(1961年) - 川野フミ子 役
- 薩陀峠の対決(1962年)
- 対決(1963年)
- 傷だらけの不敵者(1963年)
- 母の歳月(1963年)
- 横堀川(1966年)
- 若社長大奮戦(1967年)
- 稲妻(1967年)
- 夜の手配師(1968年)
- 涙でいいの(1969年)
- 女賭博師花の切り札(1969年)
- 刺客列伝(1969年)
テレビドラマ
[編集]- テレビ指定席「あしあと」(1961年、NHK) - 映像が現存し、再放送されている
- 示談屋(1962年、関西テレビ) - 映像が現存する
- いまに見ておれ(1964年、TBS)
- 七人の孫(1964年、TBS)
- 青年同心隊 第5話「サノ金、がんばる」(1964年、TBS)- 左兎
- 泣虫小僧(1965年、関西テレビ)
- 三匹の侍(フジテレビ)
- 第4シリーズ 第26話「斬る」(1967年) - お滝役
- 第6シリーズ 第18話「裏切りの季節」(1969年) - 八千代役
- 船場(1967年、関西テレビ)
- 銭形平次 第96話「割れた鏡」(1968年、フジテレビ) - お光役
- ザ・ガードマン(TBS / 大映テレビ)
- 第174話「死体と住む女」(1968年)
- キイハンター(TBS / 東映)
- 第14話「贋札づかいの墓標」(1968年)- 小池秋子役
- 第40話「用心棒必勝作戦」(1969年)
- 第197話「顔のない女の墓標」(1972年) - 艶子役
- 大奥(1969年、関西テレビ / 東映) - お美代の方役
- プロファイター(日本テレビ / 宝塚映画)
- 第10話「悪夢の中の女」(1969年)
- あゝ忠臣蔵(1969年、関西テレビ / 東映)
- 水戸黄門 (TBS / C.A.L)
- 鬼平犯科帳 第59話「おっ母ァ、すまねえ」(1970年、NET / 東宝) - おぬい
- アイフル大作戦(TBS / 東映)
- 第6話「キャー! 空から死体と札束が」(1973年)
- 太陽にほえろ!(日本テレビ / 東宝)
- 第69話「初恋への殺意」(1973年) - 森岡悦子役
- ぶらり信兵衛 道場破り 第24話「片想い未練橋」(1974年、フジテレビ / 東映)
- 愛ぬすびと(1974年、東海テレビ)
- 土曜ワイド劇場「死刑台の美女 江戸川乱歩の悪魔の紋章」(1978年、テレビ朝日 / 松竹) - 北園竜子役
- 新五捕物帳 第50話「狼が来た」(1978年、日本テレビ)- おえん役
- 意地悪ばあさん 第18話「刃物はダメよの巻」(1982年、フジテレビ / テレパック) - 鈴木夫人役
- 木曜ゴールデンドラマ「台所太平記 〜おんな八人寄れば…」(1982年、読売テレビ)
- 御宿かわせみ「奥女中の死」(1982年、NHK)
- 血の絆(1983年、MBS)
- 月曜ワイド劇場「ハローオックン! あわや小学浪人?」(1983年、テレビ朝日)
- 華の嵐(1988年、東海テレビ) - 朝倉貴久子役
- 愛無情(1988年、東海テレビ) - ナレーション
- 君の名は(1991年〜1992年、NHK) - 清宮田鶴子役
- ホームワーク(1992年、TBS)
- いつの日かその胸に(1994年、TBS)
- 土曜ワイド劇場「雪の絶唱 飛騨高山 殺意の不倫清算旅行」(1996年、テレビ朝日) - 菅野光恵役
- 金曜エンタテイメント「安岡課長の殺人会議 〜リストラまで30日〜」(1999年、フジテレビ)
舞台
[編集]- 「有間皇子」(芸術座)
- 「六本木心中」(芸術座)
- 「花の生涯」(東京宝塚)
- 「どん底」(俳優座)
- 「図々しい奴」(明治座)
- 「男衆さん」(中座)
- 「新夫婦ぜんざい」(名鉄ホール)
- 「三姉妹」(新歌舞伎座)
- 「道頓堀」(御園座)
- 「逢いびき」(シアターグリーン)
- 「どてらい男」(梅田コマ)
- 「無法松の一生」(南座)
- 「鮎川サユリの奇怪な体験」(三越ロイヤルシアター)
- 「祇王と時子」(ジァンジァン)
- 森進一特別公演「弁天小僧」(新宿コマ)
- 「新・アンの愛情」
- 前川清特別公演「やっぱりさっぱり虹之亟」(原案・演出:萩本欽一)(新宿コマ)
- 「天童よしみ公演」(新歌舞伎座)
テレビアニメ
[編集]- キリン名曲ロマン劇場(東京12チャンネル(現・テレビ東京)) - ナレーター
その他のテレビ番組
[編集]- かたつむり大作戦(KBS京都)
- 「交通安全キャンペーン 25時間チャリティー・ラテソン」
- 美穂子のちょっといい話(名古屋テレビ、ダックスインターナショナル)
- 爆報! THE フライデー (2013年10月4日、TBS)
ほか多数
CM
[編集]- 本格派・たまごスープ(協和発酵工業)
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d 河北新報 1983年7月16日 24面「登場」コーナー
- ^ a b c “女優 稲垣美穂子(前編)|KUMON now!スペシャルインタビュー”. KUMON now!. 2021年12月22日閲覧。
- ^ 映画監督の丹野雄二さん死去(元日活映画監督) シネマトピックスオンライン 2001年1月28日、2014年7月11日閲覧。
- ^ 会員各社案内 日本動画協会
- ^ “稲垣美穂子さん死去、86歳…1957年に日活で映画デビューし77年に劇団「目覚時計」設立”. ヨミドクター(読売新聞) (2024年10月22日). 2024年10月22日閲覧。
- ^ “俳優の稲垣美穂子さん死去”. 時事ドットコム. (2024年10月22日) 2024年10月24日閲覧。
外部リンク
[編集]- “稲垣 美穂子”. 劇団目覚時計 (2017年8月27日). 2017年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月7日閲覧。
- 稲垣美穂子 - allcinema
- 稲垣美穂子 - KINENOTE
- 稲垣美穂子 - 日本映画データベース
- Mihoko Inagaki - IMDb