石井順治
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石井 順治(いしい じゅんじ、1943年 - )は、日本の教育者。学校の外部助言者・「東海国語教育を学ぶ会」顧問も勤める。三重県内の小学校で国語教育を専門として研鑽に努め、自身の教育実践と受け持った子どもたちの姿を元にした著書を刊行。2003年、学校長を退職し、その後は「東海国語教育を学ぶ会」や「学校づくり授業づくりセミナー」で授業づくりに関するアドバイスをしながら、全国各地の学校からの依頼に応え、訪問し授業を見て授業の共同研究をおこない、誰一人取り残さない教室の実現のために尽力している。
斎藤喜博とつながりのあった氷上正に師事し、授業づくりを学ぶ。一時、合唱をつくりあげることに注力し数年かけて追求するも、要求水準の高さから教師の満足感とは裏腹に子どもの心が離れてしまう経験をする。その後、子ども中心の教室づくり授業づくりを研究実践するに至る。子どもから学ぶこと、子どもをみることが教師の役割にあり、子どもが学ぶこと、学び合うことが生じる教室を目指し、立場が教員から指導主事や校長、外部助言者になっても、仲間とともに学び続けている。
『学校教育・実践ライブラリ』 (Vol.1~12)では連載「学び手を育てる対話力」を手がける[1]。2021年11月、瑞宝双光章受賞。当会国語教育を学ぶ会ウェブサイトにて、「学びのたより」を随時連載中。
近著(2023)では、「授業者として22年、指導主事・学校管理職等として14年、各地の学校を訪れ授業支援を行う外部助言者として20年。」と紹介されている。
著者
[編集]- 『叢書児童文学第1巻 ことば・詩・子ども』谷川俊太郎責任編集 世界思想社 1979 「「あめ」(山田今次)の授業—現場から」82−90
- 『学級づくりと国語科授業の改善 小学校高学年』明治図書出版 1986
- 『子どもとともに読む授業: 教師主導型からの脱皮』 (シリーズ授業 1) 佐藤学解説 国土社 1988
- 『シリーズ授業〈1〜10,別巻〉』稲垣忠彦、河合隼雄、竹内敏晴、佐伯胖、野村庄吾、佐藤学、前島正俊、牛山栄世、石井順治共編著 岩波書店 1991- 1993
- 『子どもが自ら読み味わう文学の授業』 (授業への挑戦 127) 明治図書出版 1995
- 『教師が壁をこえるとき: ベテラン教師からのアドバイス』 (シリーズ子どもと教育 教育をふかめる) 牛島栄世、前島正俊共著 岩波書店 1996
- 『授業づくりをささえる・指導主事として校長として』評論社 1999
- 『授業づくりをささえる: 指導主事として校長として』 (評論社の教育選書 30) 評論社 1999
- 『特色ある学校をつくる』新学習指導要領学校・授業づくり実践シリーズ1 宮原修編著 ぎょうせい 2000
- 『授業をつくる・校長として』自費出版 2001
- 『学校づくりと総合学習―校長の記録』子どもたちと創る総合学習3、稲垣忠彦編 大瀬敏昭他共著 評論社 2001
- 『聴き合う つなぐ 学び合う』自費出版 2003、新版(追記あり) 2005
- 『続・聴き合う つなぐ 学び合う』自費出版 2004
- 『「学び合う学び」が生まれるとき』世織書房 2004
- 『ことばの教育と学力』 (未来への学力と日本の教育 4) 秋田喜代美共著 明石書店 2005
- 『ことばを味わい読みをひらく授業』明石書店 2006
- 『続々 聴き合う つなぐ 学び合う』自費出版 2007
- 『学びの素顔 物語で描く「学び合う学び」』世織書房 2009
- 『教師の話し方・聴き方―ことばが届く、つながりが生まれる』ぎょうせい 2010
- 『「学び合う学び」が深まると』世織書房 2012
- 『続・教師の話し方・聴き方―学びの深まりのために』ぎょうせい 2014
- 『授業づくりで 子どもが伸びる、教師が育つ、学校が変わる―「授業づくり・学校づくりセミナー」における「協同的学び」の実践』編著 小畑公志郎、佐藤雅彰共著 明石書店 2017
- 『「対話的学び」をつくる―聴き合い学び合う授業』ぎょうせい 2019
- 『続・「対話的学び」をつくる―聴き合いとICTの往還が生む豊かな授業』ぎょうせい 2021
- 『子どもの読みがつくる文学の授業――コロナ禍をこえる「学び合う学び」』明石書店 2021
- 『「学び合う学び」を生きる ―“まなざし”と“内省的実践”がつくる授業』ぎょうせい 2023
脚注
[編集]- ^ 著書パンフレットの著者紹介よりhttps://shop.gyosei.jp/contents/cs/leaf/5108535-00-000.pdf